【OAHSPE考察】人間の思考は何処で行われているのか?

人間の記憶領域は脳(実体部分)ではなく,霊魂にある

人間が何かについて考える時,それは人間の脳内で行われているのでしょうか?
答えは「No」だと思います。そう思った根拠は『OAHSPE』の以下の一節です。

フラガパッティは赤い光の方に手を差し伸べて,それを掴みこう言いました。
「ジェホヴィよ,あなたの緋色よ!
あなたのしもべにこの天界の象徴エンブレムとしてハイロムをお与えください!」
彼はこの光を鍔の無い帽子へと変化させ,玉座の上に置きました。
しばらくして1人の特使がやって来てフラガパッティに御目通りしたいと願い出てきました。フラガパッティはそれを許可すると,特使は言いました。
「ジェホヴィの息子フラガパッティよ,あなたにご挨拶申し上げます!
ジェホヴィの御名において,第6位ウデUdeツシTshiの神エオクE’ochより愛を込めて,あなたにお送りします。
見てください,ハイロムを着用していたハブ・バクが1人いません!」
フラガパッティは言いました。
「その発言を許可します。ハブ・バクを神の玉座に連れてきなさい」
特使は退室すると,死ぬまで信仰心を持ち続けたハブ・バクを連れてきました。
彼は玉座に向かうと,フラガパッティは緋色の帽子を手に取ってこう言いました。
「ジェホヴィの王冠に次ぐこのハイロムを,創造主の御名においてあなたの手に渡します!」
フラガパッティはハイロムをハブ・バクの手に置くと,ハイロムはとても大きな光を放ち,精霊人以外のほとんどはその光を見ることができませんでした。
ハブバクは言いました。
「ジェホヴィよ,あなたの御力により,私を殺した王の精神体にこの永遠なる光を届けに行こうと思います。そして私は評議会も復活させます。なぜなら彼らは『緋色の帽子』を覚えており,彼らの狂った心を安らげる拠り所となるからです!」
(OAHSPE-19『フラガパッティの書』38章-9,10,11,12)

先史の時代,アラビーニャにいた暴君チェ・ムツの犠牲になり,イヒン人のラバであったハブ・バクは獅子の巣穴に放り込まれ,殺害されました。通常,霊魂は第2の復活を遂げて現世に転生すると,それまでの記憶は消去され,生涯を通じて『無』の状態から学習を通じて記憶を蓄積していきます。
今回,引用したハブ・バクの例では,死後も記憶を有していることです。このことから,人間の記憶や思考は実体的な肉体(例えば脳)で行われているのではなく,霊魂にて行われているのだと考えます。

霊魂の継続性

『OAHSPE』によれば,霊魂は現世での事績が来世でも引き継がれる「継続性」があると言います。

『あらゆる光』は天界と地球のあらゆることに答えるということを覚えておいてください。
もしもあなたが殺したら,あなたは遅かれ早かれ『苦しみ』という目に遭います。
もしもあなたが嘘をついたら,あなたは『嘘』で返されます。
もしもあなたが呪ったら,それが自分に返ってきます。
もしもあなたが憎んだら,憎まれるでしょう。
もしもあなたが自分を隔絶したら,あなたは排除されます。
もしもあなたがこの世の悪と付き合えば,天界で悪の仲間に拘束されます。
あなたが人々の指導者となろうとしたら,あなたが支配した人々が天界では重荷になることを覚えておいてください。
もしもあなたが教えなかったら,あなたが教えられることはありません。
もしもあなたが他人を救おうとしなければ,誰もあなたを救いません。なぜならこの世の全ての事柄は,地球と同じ法則ルールが天界にも適用されるからです。
それが肉体の時に行われたことが霊魂でも引き継がれる『霊魂の継続性a continuation in spiritなのです
(OAHSPE-20『神の言葉の書』29章-28)

引用した部分は,ザラツゥストラの死後,サルギスの姿で説法した内容の一つです。
現世で生きている時,そこでいろいろと積み重ねた善行や悪事は,死後の世界,つまり霊魂の状態になった後も引き継がれると言っています。
継続するということは,記憶の媒体は,死滅したら機能しなくなる「実体的な肉体」になく,不滅の存在,つまり霊魂にあるということになります。
創造主ジェホヴィは世界を創造した際,「目に見える世界(the seen)」と「目に見えない世界(the unseen)」を最初に創造したと言います。「目に見える世界」は実体的な世界であり,「目に見えない世界」は霊的な世界になります。
「目に見える世界」は「形あるものはいつかは滅ぶ」ことを体現したかのような世界であり,霊魂の継続性を実現するには,「目に見える世界」つまり実体的な世界での経験を,不滅の媒体(霊魂)に記憶する必要があります。
つまり人間が考えたり,様々な感情を抱いたりするのは,肉体的な部分ではなく,霊的な部分によって行われるものとなります。

老化について

不滅の霊魂に記憶が蓄積されるのであれば,老化が与える影響は皆無のはずです。(霊魂は年を取らないため)
ところが現実問題として,老化による思考の低下は存在します。
何故,老化は存在するのでしょうか?
まず,霊魂はそれだけでは存在できず,体内の血液を通して霊魂に栄養を供給しています。血液の循環が停まると,霊魂に栄養が行き渡らなくなるため,そこで肉体と霊魂の繋がりが断たれてしまい,死となります。尚,肉体と霊魂の繋がりが断たれた後に,肉体だけが蘇生された状態が「脳死」と考えます。
老化すると,霊魂に十分な栄養分を届けられなくなり,それが原因で記憶や思考が低下していくのだと考えます。
裏を返せば,血液の循環を若い頃と同じように保てれば,記憶や思考の低下に歯止めをかけられるのではないかと推測します。

テレパシーについて

人間の思考の根源が「霊魂」にあるのだとしたら,言葉を介さなくても伝えることは可能だと考えます。いわゆるテレパシーです。
そのためには「目に見えない世界(the unseen)」において,まず自分と伝えたい相手の霊魂の間に通り道(roadway)を作る必要があります。
これを実現するには,何よりも「目に見えない世界」を知覚できなければなりません。
古代では,こういったスイスSu’isの能力を持った人が存在したと言います。このような能力を開発できれば,テレパシーは可能だと考えます。

コメント