【OAHSPE考察2】ヤスナ第31章(1節-22節)

9節

アフラ・マズダーよ,牧者の方へ行く道,
あるいは牧者でないものの方へ行く道を彼女のためにあなたが創ったとき,
アールマティはあなたのものでした,グーウシュ・タシャンである
マニユの知性はあなたのものでした。

『アヴェスタ』ヤスナ第31章 9節
引用:『原典完訳アヴェスタ ゾロアスター教の聖典』訳:野田恵剛 国書刊行会

この節は,グーウシュ・タシャン(牛の創造者)が,牧者がいる地と,牧者がいない地の両方に行くことができる道を用意したという主旨を記しています。
これは「ヤスナ第29章」の内容を受けていますが,「ヤスナ第29章:1節」の記述に従えば,牧者にも2通りいて,「アムシャ・スプンタ諸神」が務める「良い牧者」と,それ以外の「悪い牧者」がいます。
それも踏まえたうえでこの節を考察すると,ここでの牧者とは「良い牧者」を指しています。

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