【OAHSPE考察2】ヤスナ第32章(1節-16節)

2節

ウォフ・マナフと結びついており,太陽のごときアシャと友である
アフラ・マズダーはフシャスラに従って彼らに答えました,
「我らはあなた方の良きスプンター・アールマティを選んだ。
彼女が我らのものとなるように。」

『アヴェスタ』ヤスナ第32章 2節
引用:『原典完訳アヴェスタ ゾロアスター教の聖典』訳:野田恵剛 国書刊行会

アシャ王はかつてパーシー国の中で太陽王が君臨する最大都市オアスの王でした。
1行目の「太陽のごときアシャ」は,改竄前の原文の通り,パーシーの王アシャを指しているものと考えます。
そのアシャと神イフアマズダは何度も交流しており,『OAHSPE』の「神の言葉の書」では「友」という表現はありませんでしたが,友と呼ぶに相応しい間柄であったとしても何ら問題ないと思います。

この節は前段は原文を転用したものと推測しますが,後段はアフラマズダによって加筆されたものと推測します。
もともとアフラマズダはダンの周期に入った地球が闇のせいで涅槃で暮らす創造主の光が得られなくなっても問題ないように,地球に創造主を創ろうとしていました。
「我らはあなた方の良きスプンター・アールマティを選んだ」
というのは,大地を司る神スプンター・アールマティをアフアマズダの伴侶とすることで,地球に創造主を創り出す意図を表現しています。

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