【OAHSPE考察2】ヤスナ第34章(1節-15節)

6節

もしあなた方が本当にそのようであるならば,マズダーよ,アシャよ,ウォフ・マナフよ,
その印を,この世界のすべての…(一語不明。訳本のまま)…を私に与えて下さい。
喜びをもってあなた方を祭り,称賛しつつ近づくためにです。

『アヴェスタ』ヤスナ第34章 6節
引用:『原典完訳アヴェスタ ゾロアスター教の聖典』訳:野田恵剛 国書刊行会

本節は前節の「弱者である自分たちを助けてくれるはずだという願望」が「真実」であるならば,という前提のもとに,その印(奇跡)を与えてほしいと記しています。
そしてその奇跡が顕現されれば,3行目の「喜びをもってあなた方を祭り,称賛しつつ近づく」とうたっています。
アフラの教義自体がそうなのですが,基本的には「ギブ・アンド・テイクgive and take」,何かをしてくれたら何かで返すという考えが基底にあるため,本節のように「何かをしてくれたら何かで返す」という表現になるのだと思います。

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