【OAHSPE考察2】ヤスナ第35章(1節-10節)

10節

アシャとウォフ・マナフとウォフ・フシャスラのために,アフラよ,
賛歌には賛歌が続き,聖句には聖句が,祭式には祭式が続く。
存在する神々のうちで,どの男神が祭祀において優れたものであるか,
アシャにより,アフラ・マズダーは知っている。
同様にどの女神がそうであるかも。
このような男神や女神を,我らは祭る。

『アヴェスタ』ヤスナ第35章 10節
引用:『原典完訳アヴェスタ ゾロアスター教の聖典』訳:野田恵剛 国書刊行会

本節も前節に続き,賛歌が記されています。

本章はアフラ・マズダーやアシャ・ワヒシュタ,ウォフ・マナフを始めとするアムシャ・スプンタ諸神に対する賛歌となりますが,即物的な考え方は他の章と変わりません。
偽神アフラの全盛期,世界は戦いに明け暮れたようです。(OAHSPE-21『真神の書』)
現在も各地で紛争や戦争が起こり,日本で言えば昭和の後半と比較すると凄惨な殺人が多くなったように思います。
何か,歯止めが利かなくなっているような感じを覚えます。
恐らく,偽神アフラが跋扈していた時代と現在の状況は近しいものがあるのかもしれません。
しかしどれだけ偽神アフラが跋扈していても,地球の神は存在していたように「信仰心」を強く持つか,もしくは何者も信仰しないか,このどちらかを貫くことが,この世界を生き抜くためには必要なのかもしれません。

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