【解説】
紀元前7,000年頃,地上でザラツゥストラが神イフアマズダと共に聖書を作成した後,パーシー(ペルシア)を中心にその教義(ゾロアスター教)を信仰する人々は増えていき,彼らはザラツゥストラ人と呼ばれました。
ゾロアスター教の最初の聖典は『創造主オーマズド(ジェホヴィ)の書』,『イフアン人の神イフアマズダ』,『地上の伝道師ザラツゥストラの書』の3書から成り,特に『オーマズドの書』はOAHSPEの3書『ジェホヴィの書』に近い内容でした
この教義を信仰するザラツゥストラ人は世界中に広まっていき,世界は平和になりました。
この宇宙は『偉大なる蛇』と呼ばれる惑星系の行路があり,数多くの惑星系がその蛇の道を航行しています。『偉大なる蛇』には約3,000年の間隔で管区が分かれており,それぞれの管区にはその管区を治める神がいます。
ザラツゥストラが活躍した時代,地球は『偉大なる蛇』のアザ弧と呼ばれる管区を通過しようとしていました。『偉大なる蛇』の行路には,中心の涅槃からの光が当たる部分と,光が届きにくい部分があり,この行路を旅する惑星,特に地球は,光が届きにくい場所では闇落ちする人々も多くなるという特徴があり,アザ弧を統治していた神フラガパッティは,地球が光の届きにくい場所を航行中,そこで暮らす多くの人間たちが闇落ちしてしまったのを浄化するため地球に降臨し,多くの人々を救済しました。
ゾロアスター教を信仰するザラツゥストラ人が世界に広まったのも,神フラガパッティが地球に降臨した後のことでした。
その後,地球は神フラガパッティの弟子となった神ホーブが統治し,平和を保っていましたが,再び闇の時代が訪れ,闇堕ちは神々にまで伝播し,ついには世界に恐ろしい厄災をもたらした偽神アフラが出現しました。
偽神アフラはゾロアスター教の教義を改悪し,創造主オーマズドを教典から抹消し,代わりにアフラ自身を創造主アフラマズダに変えて,自分の信徒の獲得をしました。
「アフラマズダの崇拝者である混血児はこの地で勝利を掴むことでしょう」
こうして地球は闇の時代を航行中に,偽神アフラの手により血に染められていき,多くのザラツゥストラ人が迫害されたといいます。
「ザラツゥストラ人であるイフアン人は戦争をしないので,森に逃げ込んだ者以外は混血児の奴隷となるでしょう」
創造主オーマズドの教えを守ったザラツゥストラ人は,争いを避けるべく,森に逃げ込んだといいます。しかし捕えられたザラツゥストラ人は,戦争を好むアフラの信徒の奴隷となり,苦痛の日々を過ごしました。
「禁欲と受難の末にザラツゥストラ人は甚大な被害と拘束を味わい,多くの者が落胆し,創造主への信仰を失うことでしょう」
真のゾロアスター教を信仰していたザラツゥストラ人は「何故,自分たちを救済してくれないのだろうか?」と絶望し,中には創造主への信仰を失った者もいました。
地球で暮らす多くの人々がこれほど苦痛を味わっているのに,上天の神々,特に『偉大なる蛇』の管区を統治する上位神が救済しないのは,地球がまだその時ではないからでした。地球が闇の時代を抜けた時,つまりダンの夜明けを迎えた時,それまで苦痛を味わっていた人々を救済するため,その管区を統治する上位神が地球に降臨するわけです。
次の管区はスペタ弧といい,そこを統治するのは女神クペンタアミジでした。
女神クペンタアミジの降臨まで,地球の神々は闇の時代を生き抜く必要があり,そしてダンの夜明けを迎える時,人々を救済した後のことを考え,「スイスの能力を持つ多くの者を育て」る必要がありました。
闇の時代,神々の声を聞くことができる人々の存在は,数少ない「救い」となります。救いがなければ全員が創造主の信仰を失ってしまい,それではダンの夜明けの時,せっかく女神が降臨しても,また一から信仰者を育てていく羽目に陥ります。そうならないためにも「スイスの能力を持つ者」を育てていく必要がありました。
同時に,人々に希望(光)を与える存在として天使ルーイが存在していると言います。
「この地には,あなたたちと一緒にこの地から出立し,人々を調査し,人々の導き手のように大いなる光を提供する精霊人のルーイが臨在しているのです」
第二次世界大戦という凄惨な時代が終局を迎えてから80年が経つ今,地球では戦争が絶えません。
戦争だけでなく,凶悪な殺人を始めとする悪行も増えています。恐らく地球は闇の時代にあるのだと思います。
かつて偽神アフラが跋扈した時代,災厄を避けるため多くのザラツゥストラ人が森に逃げ込んだように,多くを求めず,ひっそりと暮らし,心穏やかに人生を全うできれば,この闇の時代を生きる人々にとっては最大の幸福なのかもしれません。
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