【OAHSPE-格言】悪人とは時間が停まっている人間のことである

【解説】

この世界の霊魂は,原則的に「永遠の生命」つまり無限の時間を有しています。原則的と言ったのは,永遠の生命を得られない霊魂もあるからです。(OAHSPE-21『真神の書』18章-2-10)

地球が誕生しパン大陸水没の頃まで,人間として誕生しても「永遠の生命」を得られた人間は約3割しかいなかったと言います。例えばイヒン人に奴隷として使役されたヤクと呼ばれた種族は「永遠の生命」を得られませんでした。永遠の生命を得られなかった人間には死後の世界がなく,他の動物と同様に死んだらそのまま霊魂は消滅します。
そして時代が下るにつれて「永遠の生命」として定着する割合が上がっていき,神フラガパッティの時代には約9割が「永遠の生命」として定着するようになります。
このことから,地球には「永遠の生命を持つ霊魂,精神体」を培養する役割があり,人間(霊魂,精神体)は輪廻転生を通して成長をしていくのだと考えます。それはまるでPDCA(Plan,Do,Check,Action)の活動に似ています。

この世に生を享ける時,大抵の人間は前世の記憶がありません。そのため自分が過去にどのような所業を行ってきたのかは分かりません。しかしそれはそれで良かったのではないかと思います。なぜならこの世に生を享ける前に,仮に大罪を犯していたとして,それを現世で引き継がれても後悔ばかりが先に立ち,この現世で前向きに生きられなくなるからです。基本的にはこの世に生を享ける時には霊魂の禊は済んでいると考え,今生きている現世を謳歌することが大切なのだと考えます。

その代わり,現世では,自分の生涯を通して霊魂の成長度合いが試されているのだと思います。その成長度合いとは「善性」つまり光の度合です。天界は上天に向かうほど光の強度が増すと言われています。光の強度に耐えられるように成長していかないと,霊魂はより高位の天界で暮らせません。この「光の強度」は階級で表現され,成長していない霊魂,例えば闇落ちした霊魂は,酷いものだと1桁というのもあるようです。(OAHSPE-22『クペンタ・アミジの書』7章-20)
人間の成長とは,自分の霊魂の光の強度(階級)を高めていくことであり,そのために輪廻転生があります。闇落ちした人間は当然ながら光の強度(階級)を上げられません。この現世でどれだけ立身出世しても,その地位が光の強度(階級)に加味されることもありません。但し身分が高ければより多くの人々に善行を施せるので,地位が高ければ光の強度(階級)を上げやすくなるのだと思います。

善人とは光の強度が高い人間のことを指し,人間がこの世に生を享けた目的は光の強度(階級)の「成長」にあるのだとしたら,光の強度(階級)が低い人間は悪人であり,何かしら成長するのがこの世に生を享けた目的であるのだとしたら,その目的を達成できない,つまり霊的に成長していない人間は「時間が停止している」のと同義だと考えます。

しかし裏を返せば,創造主ジェホヴィの言葉にもあるように「悪人は未完の作品」であり,成長の余地は大きくあるのだと思います。今までの自分の悪行を後悔し改心するのはなかなかできないことであり,実は非常に素晴らしいことなのだと思います。大抵の人間は,自分の悪行に気付いても改心にまでは至らないからです。
100の悪行に気付いたのであれば,その何百倍もの善行で償っていくことが大切なのではないかと思います。

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