【解説】
ザラツゥストラは死刑囚として死を待つ間,同じ牢獄には死刑を宣告された2人の盗賊がいました。この2人と一緒にザラツゥストラは死刑に処されますが,同じく処刑された2人の盗賊は死の直前まで泣き喚いていました。
死後,ザラツゥストラは霊魂の姿でアシャやその他の信仰者,オアスの王に仕えていた学者の下に現れました。
引用した部分は,この時,ザラツゥストラが語った言葉からです。
現世に執着する者は,死後の世界でも地獄の苦しみに喘ぐことになります。その苦しみから救うには,死者への『愛と赦し』なのだとここでは言っています。
難しいことですが,どれだけ他人に優しくなれるのか,そしてその者が犯した罪を赦せるのか。
それがここで言っている「他人を救うこと」になるのだと思います。
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