【解説】
霊魂を信じる者や信じない者,そのどちらにとっても同じことが言えると思いますが,
「どうして世俗に関する事を学ばなければならないのでしょうか?」
いずれ人間は死んでしまうのであれば,どうして現世で学ばないといけないのか,という疑問は誰もが思うことです。
特に霊魂の不滅性を信じていない人は,せっかく学んでも,死んだらそれは消失し,それならば「学ぶだけ無駄」と大半の人が思うはずです。
何故,学ぶのか?という疑問に対して,神はこう答えています。
「知識は精神を強くします」
霊魂を信じる者や信じない者,そのどちらにとっても同じことですが,精神力が強くなければ,この現世をより良く生きることは難しいです。例えば,ちょっとした困難に遭遇してすぐに心が挫けてしまう人と,何とか堪えてやり過ごそうとする人と,どちらがこの現世でより良い人生を送れるかと考えた時,明らかに後者です。そして後者は前者よりも「精神力」が強いです。その精神力を鍛えるのが「知識」だと神は言っています。
霊魂を信じない者であっても,現世をより良く生きたいと望むはずです。そのためには精神力を鍛える必要があり,それには知識を得る必要があるわけです。
「息子や娘にあらゆる事柄を教え,その才能を完璧にこなせるようにしてあげなさい」
最初は生きるための「労働」。次に「学問」,次に「芸術」,次に「探究」と鍛錬を重ねていくことが知識を得て精神力を鍛えるのに有効と神は言っています。
精神力は霊魂(精神体(soul))の力でもあります。それは死後の世界でも効力を持ちます。霊魂を信じる者や信じない者,そのどちらにとっても知識を得ることは自分に返ってくるため,無駄にはなりません。
生きていく限り,全力で学び,精神力(心)を鍛える必要があるわけです。
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