【OAHSPE-格言】自分の才能がどうであれ，今できることを尽くすこと

【解説】

紀元前4,000年頃，ヴィンデュの伝道師ブラフマは妻ユティヴとの間に7人の子供を儲けました。ユティヴは夫ブラフマのことを神の加護を授かった人物として信じていましたが，6人の子供を儲けた後，神の奇跡が現れなかったため，信仰心が揺らぎ，7人目の息子ホグを出産する時には既に信仰心の欠片も持っていませんでした。

ホグが21歳の誕生日を迎えた時，ブラフマ一家の前に天使が現れましたが，ホグだけは天使の姿を見ることができませんでした。この理由をユティヴは自分の不信仰心が原因だと考え，そのことを常に悔やんでいました。
やがてユティヴが亡くなり，昇天する前に家族の前に蘇って姿を見せました。この時の会話が引用した部分です。

「息子よ，私のことが見えますか？」

ユティヴの言葉に対して，ホグは「いいえ，私には微かすかに光っているだけです」と答えました。
ホグは母ユティヴの後悔に気付いていました。そこでこう言いました。

「私の不信仰のせいで不幸にならないでください。私を不信仰に生んでくれて幸せです」

その理由が「信仰者と不信仰者のどちらであっても，自分に課せられた役目を果たすため，あらゆる叡智，力で他人のために善行を尽く」していけばよく，ホグにはそれができるだけの力も叡智も備わっていたからでした。