セイン弧の精霊界のロウツィンの神。上天ではジェホヴィの息子オシレとして知られています。
【1章】
- ジェホヴィの息子オシレが来訪しました。精霊界のロウツィンの玉座に就いていたオシレは,何十万年も実体界の星々を照らしていましたが,すべての霊魂に君臨する偉大なるジェホヴィの声がオシレのもとに届き,こう仰せになりました。
- 「わたしの息子オシレよ!
不滅の世界から生まれ,堕落しながら航行し滅びに向かっている地球を掴み,杖を高く上げ,あなたが唯一命令できる神であることを宣言しなさい。
子煩悩な父親が幼い息子を物柔らかに歩かせ,優しく健全な助言で導いたように,わたしは神々や長たちを通して赤い星を何千年間も矯正してきました。しかし賢い父親が,いい年をした怠惰な息子に「あなたがやるべきことなのか,それともわたしがやるべきことなのか」と命令するように,敬虔な息子であるあなたを通して,わたしは地球とその天界に手を差し伸べようと思います。 - 赤い星は無統治の状態のまま深く埋もれ,偽神と偽主神たちにより戦争の最中に天界を略奪され、闇落ちした何百万もの霊魂が荒廃した地球に投げ込まれ,罪を犯しています。
荒れ狂う海で流木が今,波の上に高く打ち上げられ,そのまま轟然と水の中に叩き落されてはまた打ち上げられ,叩き落されるというような戦いを永遠に繰り返しているように,死者の霊魂も地球から天界に昇天しては,終わりなき労苦と闇が待つ低き地球へと戻されるということを繰り返しています。 - わたしの最も聖なる神とその主神は彼の地で苦労し奮闘していますが,人間と天使の恐るべき粗忽さを戒めることまでできていません」
オシレはジェホヴィの声を聞くと,世界における昇天と降臨にとても理解のある特使を呼出し,彼らを赤い星地球に驚くべき速さと100万の強力な眷属とともに向かい,定命の者と霊魂たちの事情を調査し,すぐにロウツィンにあるジェホヴィの玉座に戻って報告することと,地球の神とその主神たちに支援を約束することを命じました。 - 特使はジェホヴィの御意志を実行するため,神々のような高速のスピードを出す矢船に乗り,『蛇の渦』の中央にあるジヤの闇の原野を進み,戦争中の地球で大気が渦巻く中を深く身を隠しました。
その間,オシレは長くジェホヴィの玉座に在位された男神女神たちの評議会を招集し,創造主の言葉を伝えました。その言葉は,愛に満ちた神とその主神たちの説得を無視して『堕落した下天』にその精神体を突き落とされながらも,最近創造主の息吹によって蘇った人々への慈悲が滲み出た,心揺さぶるものでした。 - ジェホヴィの光がロウツィンのオシレの玉座に広がり、星々や男神女神たちの周りに,地球とその天界の全歴史をカーテンのように張り巡らせました。
誰もが全能者の叡智をはっきりと理解しました。ただ,誰も答えを急ごうとはしませんでした。それというのも,こういった光景は,大宇宙に点在する無数の星々について考察するいつもの姿だったからです。
それからゆっくりと一度に一人ずつ,千の男神女神たちの代表である発表者が各自の席からジェホヴィの光に向かって話し始めました。 - そして群衆が話し始め,オシレは全員から叡智を託され,ジェホヴィが話していたように,人間の精神から光がどのように自分の精神と一致するのかに気づくと,彼に最初に指令を下した神の最初の球体が,その前にはっきりと立っていました。
オシレは立ち上がり,その長い統治において大きな変化のもとに照らされた新境地の者のように,白いマントを着て,ジェホヴィの玉座に立ちました。 - 男神女神たちに向かって、オシレはこう言いました。
「耳を傾けてください。今、セイン弧の仮面がわたしたちの神聖な神殿の前で外されようとしています。すべての物はジェホヴィの御意志により一歩ずつ前進し,星々を航行することにより未踏の地を切り開き,新たな道を作ります。こうして一歩ずつ前に進むことにより,わたしたちは無限の領域の中で大きな歩みとともに成人になっていくのです。
あなたたちは実体界と霊界を持ったことで,何十万年も祝福されてきました!
古き慣例におけるあなたたちの忙しい光景は今,高い次元の降臨へと変貌を遂げました。そして今,オリアン弧は到来しようとしています。 - 星は振動することにより季節の変化を耐え抜くように,ジェホヴィは,変化や絶え間ない驚きにより多様化する精霊界の永遠の生命,つまり精神の栄光を与えるため『大いなる蛇』の波へと舵を切りました」
- このようにジェホヴィの手によって刻まれた心が込められた言葉で,強きオシレは兄弟の神々や大天使が暮らすあの完璧な世界『高位の世界』で待ち受ける栄光について語りました。
その時,まるで全能者が催促されるように,特使が火の隕石のように駆け抜ける精霊界の矢船に乗って,ゆっくりとした地球から慌てて戻ってきました。
特使の代表者としてハガンがジェホヴィの玉座の前に来ると,マントを後ろに翻し,両目を確かな知識で輝かせながら,ジェホヴィの御印と御名で敬礼しました。
ハガンはこう言いました。 - 「ジェホヴィの息子オシレ、そして男神女神たちよ,『あらゆる光』が遠くでしか仰ぎ見れないロウツィンの神に声を届けた時,ジェホヴィの御名においてそれを裏付けるため,わたしはここに立っています。
地球生まれの者や,闇落ちした無数の天使たちを説得する甘い日々は終わりました。
ご覧ください,その世界で最初からジェホヴィによって計画されたガン族は今や地球上で勝利を収めています。
ジェホヴィは優しい言葉と愛によりイヒン族に僥倖をもたらしましたが,戦いという要素に対しては強さを持っていませんでした。そのため神はあらゆる要素を屈服させて勝利を収めるため,管理者を地球に創造しました。 - ガン族は子羊ではなく野蛮なライオンのような種族です。そして生まれながらの征服者にして,あらゆる物を学んだり理解する力を持っており,熟練に対する信仰はありますが,ジェホヴィに対する信仰を持ち合わせていません。
譬えるならば,2人の息子を持つ者のようです。1人は気弱で情熱がない息子,もう1人は内面が充実しているが故に,絶えず悪ふざけや破壊を望む息子です。
イヒン族とガン族という双子が地球に存在しているのです。
彼らは死んで天界に入ると,イヒン族の方は指示されるまま子羊のように天界に入ってくれます。ところがガン族は違います。生来の頑固さと我意の強さが満ちており,神や主神たちに従わず,剰え嘲笑しているのです。
地球に復活すると,この優れた容姿と風格を伴った精神体は,闇の中に自分の天界の王国を築き,かつての敵を冷酷無比に,嬉々として追い求めているのです。 - 彼らは大声で騒ぎ立て囃し立てることで,弱い主神の王国を崩壊させては略奪しています。そして『すべてから解放する』と天界と地球に対して宣言しているのです。
下天の哀れな精神体は,病院や保育園から追い出されて定命の者たちのもとに戻り,胎児として憑りつくことを余儀なくされ,あらゆる光から両目を閉ざすように促されています。 - そのため定命の者たちは闇の霊魂の意志を実行するため自分の考えを持つことをやめ,略奪と荒廃を祝日にしました。
- わたしたちは,ガウにあるジェホヴィの息子である神の玉座を訪れました。
すると神はこう言いました。
『ロウツィンの神にしてジェホヴィの息子オシレにこのことを伝えてください。
父の御名において挨拶申し上げます。ご覧ください,間もなくセイン弧に入ります。
神よ,船を遣わし,40億のわたしの眷属をお救いください』
そのように正式に依頼されたので,わたしたちは急ぎここに戻ってきたのです」
【2章】
- オシレは言いました。
「『あらゆる光』の御名において,わたしの意志を成し遂げてくれる5000万の征服者を地球と天界に擁しています。但し,まずは任務に堪えられる従者に同行してもらい,神とその主神たちとその眷属であるジェホヴィの花嫁花婿たちを救済するため,エスエレネを遣わしてください。その後,あなたは地球を30日間,闇の中に放置してください。
その間,わたしの建築家たちに眷属を乗せる船を用意させ,伝令をセイン弧に遣わしわたしの命令を公布させます」 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「人間よ,わたしが地球で,その地で終わりを迎えるまでさまざまな才能を人間に与え,わたしの崇高な場所を刈り取らせたり,それに似せたものに作り替えさせたなどと考えないでください。
わたしは人間をそのように創造していません。ただ,地上の人間が温和で,滑らかな言葉や説得力のある態度で導かれれば,別の者は俊敏な反応や強靭な意志でもって猪突猛進に突き進んでいきます。
それでもわたしは彼らを高位の天界へと導き,叡智と愛の力で,それぞれが太陽のようになるまで,彼らの偏屈なところを完璧にしていきます。 - 人間よ,高位の天界で人間たちのために手を尽くさないことを恐れないでください。わたしには育んだり,時には宥めたりする世界があれば,時には刈り取られたり,最上位の権限でわたしの神々や主神たちを通してわたしが行使し得るあらゆる力を知らしめるため命令したりする世界もあります。
- こういった崇高で極端な神々のために,わたしは大宇宙に,天界の星々のように暮らせる無数の世界や場所を持っているのです。そこに導くため,わたしの栄光と定命の者たちを導くのに必要な精霊界の牧草地である実体界のために道を作りました。
そして今,ロウツィンを最も友好的で平等に統治しており,ただ自分勝手で無知な者への焦りでかなり神経質になっていた神オシレに命令を下し,規律のない地球にオシレの巨大な力を感じさせようとしました」 - クタランの書記官であるセイヤはこの光景についてこう記述しました。
「オシレが話すと,彼の者の言葉が届きました。
天界は揺さぶられました。男神女神たちは大宇宙のこの場所で新たな秩序を作るという仕事が始まっていることを知りました。
地球にはようやく神々の意志と奉仕に相応しい息子たちが生まれました。
たくさんの愛を過剰に受けたロウツィン神オシレは地球の息子たちのもとを訪れ,彼らを浄化し,上着を着せようと思いました」 - オシレは言いました。
「わたしは文章で禍々しい偽神たちやガン族のための明確な法律を制定し,彼らを他の世界の人々のように拘束します。
彼らには甘い説得ではなく,前から懲罰で臨んでいればよかったものを!」 - セイヤは言いました。
「何人かの神々が命令を下さないと人々は前に進みません。しかしオシレが命令を下すと,ロウツィン全体の天界が駈け出します」
即座に任務は遂行されました。最初に船が建造され,ヨク(Yok)に指揮されたエスエレネ(the es’elene)は,500万の精神体を積み,神とその主神たちと,復活の準備が整った花嫁花婿たちを救済するため地球に急行しました。
次にアダヴァシット(恒星船)『ブエル』号を,オシレとその5000万の強力な眷属たちのために建造しました。 - オシレは言いました。
「この航行が不快なものにならないように,特使を行く先々に配置し,わたしの神と主神たちがどこに向かおうとしているのかを告げましょう」
天界の命令は実行されました。
時が過ぎ,地球は神とその主神たちから隔絶され,地球とその天界は闇が支配することになりました。 - オシレは眷属とともに上天を出立し,精霊界の火の船に乗り,猛スピードで地球に向かいました。それがこの最も決意の強い神の気性だったからです。
地球の渦の境界にあるチンバットもオシレを止めることはできず,船旗と幕を靡かせ,この思いがけない好機に自分の眷属たちを奮い立たせるべく軍歌を鳴らしながら駆け抜けていきました。 - オシレは火の船で地球に降下すると,地球を周回し,どこに弱点と特徴があるのかを調べました。
次に上天に対して反抗していると思われる大気の霊魂たちを観察するため少し上昇しました。
(800年間,愛によって統治することを学んだ最も聖なる神が君臨し,粗野なほら吹き者や無知なドルジたちには評価されなかった)ガウの地は,今では偽神ウタヤの城と邸宅が建っており,何百万もの衛兵が武装した状態でウタヤの身の回りを固め,その欺瞞に満ちた意志を守っていました。 - そこにオシレがやって来て、狭間胸壁を越えて『堕落した下天』の評議会の中に船を乗り入れました。
それから船を停止させると,元帥たちに命じて自分の声をウタヤたちに通達させました。 - 「姿を見せなさい,ウタヤよ。
わたしの力をご覧なさい!
私の力を見よ!
あなたの衛兵たちは驚愕しています。
わたしの眷属たちはより高次元の世界で育ち,あなたの城に立っています」 - ウタヤは言いました。
「大胆不敵で変わった神だ!
あなたはどんな無礼な国からやって来たのかな?
神々はこの城壁の外で跪き,1人の聴衆として,このウタヤの意志を教えてほしいと懇願するものと知れ」
オシレはウタヤの主張を聞こうと思い立ち,こう言いました。 - 「偉大なるジェホヴィの下より,わたしはやって来ました!
わたしは創造主以外に跪くことはありません。彼の尊い御意志を遂行するため,わたしは力と威厳をもってここに居ます。
ただ,その前にわたしはこの貧弱な壁を打ち壊し,わたしの意志を遂行するため,あなたを打倒し,跪かせます。
聞かせてください,あなたはどうして崇高な天界に背き,自分の栄光のために奴隷の王国を建てたのですか?」 - ウタヤは言いました。
「何を血迷ったことを言う!
おまえとその船を撃破し,おまえの眷属を奴隷にするのはわたしの方だ。
おまえの物好きな心を完全に抑え込み,今後の良き教訓としてやろう。
ただその前に,おまえはわたしのことを奴隷だと嘲弄した。そうだとしたらおまえの眷属は何なのだ?
おまえは見たこともないジェホヴィなる者の話を熱心に信じ込み,人々を栄光に導くためおまえを苦しめるようにと説得しているのか?
わたしはおまえに告げよう。ジェホヴィなる者などいな。全人格なる者もいない!
おまえの哲学は誤りだ。
宇宙はここにある。
世界はここにある。
それだけだ。
望む者に王国を任せればよい。奴隷になりたければ奴隷になればよい。
わたしはアポロだ!」 - オシレは言いました。
「わたしがあなたを打倒しても,あなたは単に一方が強かっただけに過ぎないと言うでしょう。ですが,わたしがあなたのような者と話すことができる時間はそう長くないので,あなたがそうしていられる間,わたしの言葉が盲目的な力ではなく,叡智によるものであることを覚えておいてください。
宇宙が調和と規律をもって動いていることを認めている者は,全人格たるジェホヴィのことを既に認めています。
全人格たるジェホヴィを否定する者は,あらゆる物がすべて繋がっていることを否定します。仮にあらゆる物が繋がっていないのだとしたら,すべては分離し,互いに反目しあうことになります。
これを保持しようとする者は誰であれ破壊者です。そしてあらゆる物は1つであると認める者は誰であれ『統べる者』です。それ故に,団結した方が孤立した者よりも強いのであれば,団結した側が勝利し『全人格』となるのです。 - 奴隷の問題について触れると,主人はただ1人であり,その者はすべてを支配します。しかしその者は,自由なる『全人格』に同調するための力やあらゆる精神を持っていることが前提です。
わたしの眷属たちもその一部です。
あなたの奴隷たちはあなたに同調しており,彼らはあなたより高く成長できませんが,わたしの眷属たちは自分の手本となる宇宙を持っています。
生命がどこからもたらされたのか,その起源が分からないあなたはどうしてこう言わないのですか,
『すべてを創造せし者の名をこう呼ぶことにします,ジェホヴィ!』と」 - ウタヤは長々と高説を垂れようとしたので,オシレはそれを聞こうとせず,自分の元帥たちの方を振り返りこう言いました。
「あなたたちはガウの壁を打ち壊しなさい。わたしは1万本の火の柱を立てます。
ここにジェホヴィの王国を再建します。
エセナウルたちに『天界と地球の神オシレ,万歳!』と歌わせなさい」 - ウタヤは自分が300年間掛けて築いてきた権力がこの程度だったのかと驚き,まるで現実か悪夢のどちらなのかを知ろうとするように静かに佇んでいました。
- 眷属たちは船からは命令もなく出てきたり,自分の役割を知るために待機していましたが,城内で音楽が始まると全員が参加しました。
オシレは威を示すように大股で歩き,偽神ウタヤの玉座を打ち壊し,塵でも捨てるように傍に打ち捨てました。
それから手を差し伸べてオシレはこう言いました。 - 「ジェホヴィよ,あなたの御名とその力により,わたしに課せられた使命を果たすべく,あなたの不滅の息子に値する玉座に就くことをお許しください!」
オシレの声とともに眷属たちは合唱の中で金剛製の席を素早く積み上げていき,その周りに金銀で編まれた透明なタペストリーを吊るしていきました。 - オシレの労働者たちがウタヤの町の壁を壊し,何百万もの奴隷が解放されていく間、ウタヤの役人たちは混乱状態に陥り,膝を地につけて哀願したり,慌てて地球に逃げ出しました。
ウタヤは上天から降臨した者たちと比較して自分の役人は無力だと気付き,平和で穏やかな時代に最も忠実であった自分の狂信者たちに呼び掛けましたが徒労に終わり,何千もの狂信者たちが為す術も言葉もなく打ち倒されていくのを見ました。 - オシレの仕事はまるで人間が子供の玩具をひっくり返すようなもので,この乱闘劇はそう長くは掛かりませんでした。
ウタヤは自分の中の信念を証明するかのように,1人の傍観者として佇み,1歩も動かずにいましたが,無力ながらも次に何が起ころうとしているのかに思いを巡らせていました。
しかしオシレは何の説明の言葉もなく,新しい玉座に登極すると,ジェホヴィの御名において御印を刻み,それに強力な眷属たちが応じました。
すると天界の円蓋から比類なき輝きを持った光の外套が舞い降りてきたのです! - ウタヤ自身もその光に照らされ,これまでの悪行や残虐行為が巨大な黒い斑点のように浮き彫りにされ,光の海の前に怖気ついたのでした。それというのも,時の試練と聖なる御業によって洗練された,純粋で無垢な何百万という精神体がその四方を取り囲んでいたからです。
しかしウタヤは完全な悪ではなく,立派な敵と言うには力不足なところもあり,純粋な人々の只中に身を置くことになった哀れな窮状をすぐに理解すると,最初に涙を流したのです。その涙は惨憺たる屈辱から目を背けさせるのに一役買いました。
次にウタヤは殴られた生徒が目を泣き腫らすようにこう叫びました。 - 「十分です!十分です!
全能なる神よ!
この燃え盛る火から,わたしを連行してください!
わたしは偉大なる神の御業を目の当たりにして,自分が如何に無力であったかに気付きました」 - しかしオシレはそのような状況が目新しかったわけでもなかったので,天界の事案に取り組みながら,役人と労働者を決め,ジェホヴィの御意志を遂行するための高位の評議会を割り当てました。その間,ウタヤはこの苦しみの中で汗を流し続けました。
- 「わたしをお救いください」
ウタヤは叫びました。
「あなたは天界と地球の神です!
わたしは消耗し,純粋な炎の中で燃やされました!
この消耗させる光をなくしてください!」 - オシレは十分に働いた後,手を止めてこう答えました。
「『あらゆる光』は1人の人間の都合では止められません。偽神よ,闇の外衣を纏ってこの残虐な現場から隠れていなさい。
あなたはわたしの眷属を奴隷にしようとしていたのですから,助けを求めるよりも,まずは自分の心持を聖なる金属のように固くあるべきでした。
ご覧なさい,わたしはあなたの奴隷たちを誰一人連れていきませんし,従属の礼を求めたりもしません。
正義を貫く者には世界は自由です。ただ悪人と悪神たちだけがジェホヴィの『不断の火』に怯むのです。 - その間,ウタヤは身に纏った煌びやかな外衣を包み,光り輝く王冠を引き寄せて,それは価値のない物でしたが,オシレが安息の地である神の玉座から『あらゆる光』の怒りを与えたことで火傷を負った両目を覆いました。
ウタヤの奴隷たちは恐怖と驚きで言葉を失い,逃げ出すか,哀れにひれ伏しました。
オシレの眷属たちはこの様子を見ると,彼らを一時的に収容し,今は急激に上昇していた火の柱の向こう側に慌てて連れ戻しました。 - それでもウタヤは助けと憐れみを求めて大声で叫び続けましたが,駆け付ける者は誰1人としていませんでした。その時,ウタヤは平伏した犠牲者たちが前よりも傷を負ってなく,あまり酷くなっていないことに気付くと,かつての玉座の残骸の傍で平伏しました。
オシレは精霊界のオプサの女神アトナスの妹イェスタを遣わし,ウタヤを救済し,上天から取り寄せた香油を振りかけました。 - そしてイェスタとその一団はウタヤを新生ガウの領域から遥か遠くの場所へと連れて行ったのです。
【3章】
- オシレは玉座からこう言いました。
「東西南北に向かってこう宣言しなさい。『天界に神はいます!』と」
ガウで起こったことを『堕落した下天』にいる偽神や偽主神たちに伝えに行かせる時,こう付け加えました。
「オシレが来ます!」 - 使者たちは,命じた神の猛烈な言葉に突き動かされ,世界の各地に出発しました。
半ば息を切らしながら猛スピードで各地に飛んだ若い男神,女神や使者たちは,神聖を横柄な態度で誹謗する者たちのもとを訪れ,ウタヤが打倒されたガウの転覆劇を物語りました。
彼らが物語る様子やその仕草は,偽の支配者たちにさらに酷い仕打ちが待っているかのように印象付けました。彼らの物語の多くは,ウタヤやその他の簒奪者への服従心によって隠蔽されたものばかりでした。 - オシレは評議会を招集し,新たな場所と役人を任命しましたが,地球と天界の神々が過去に統治してきた諸々と何も共通点がないものでした。ここまではオシレが連れてきた精霊界の眷属たちから抜擢しており,彼らは自分の中の活力の火によって突き動かされ,すぐにこの最も名誉のある任務を引き受けました。
こういった任務には,建設や調査,道路の敷設や住居の確保などがあります。他には,古い病院や保育園の撤去をする者や,新しい病院や保育園,工場,そして今は散らばって行方が知れなかったり,外の闇の中で足掻きながら悲惨な混乱の中にいる何百万もの精神体にとって必要なものの建設がありました。 - 恐怖と苦痛の悲鳴が絶え間なく聞こえてくるその場所は,神の玉座の周りに立ち上る火の柱から急速に広がる栄光の光と較べると,なんとも奇妙で荒々しいものがありました。
オシレの眷属たちは5000万人おり,協調性と正確さで調和しながら,迅速に自分たちの役目を果たしていましたが,誰一人として自分の役割を知らなかった者はなく,ここに記載されたような内容に近い行動を取っていました。それでも壁の向こう側で泣き叫ぶ薄暗い闇の中に散らばった何十億もの人々に比べれば,その数は微々たるものでした。 - 「ここに道路です!」
オシレは言いました。一方でこうも命じました。
「不運な奴隷たちにオテヴァンを!」
オシレの眷属たちはまるで自分の考えであるかのように,精霊界の労働者たちはオシレの意志を完遂させようと仕事に励んでいました。
問題をどのように処理するべきかを質問する時間や場所に困ったことはありません。なぜなら天界で訓練された労働者たちは,いろいろな要素を一点に集中することでその意志を遂行するという『知識の力』を学んでいたからです。
全てが1つのようになるという,この単純な協調を学ぶため,何百万もの数えきれない人々が地球から昇天し,ジェホヴィの息子や娘たちの前で不調和で無力なまま投げ返されることでしょう。 - そうです,正当な理由もなく自惚れて高揚していた王や女王,権力者たちは子供のように懇願し,平伏しました。猛烈なライオンが人間の手に掛かると飼いならされ,その圧倒的な力が無力化されるように,知識の力が勝利するのです。上天から降臨してきた精霊人は最初に自尊心をへし折り,次に『堕落した下天』の偽神,偽主神たちに教育を施すのです。
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
「人間よ,わたしは学ぶということ以上にあなたに何を課したというのでしょうか?
あなたが歩む道に,幸福に満ちた教訓を散りばめておきましょう!
いろいろなものを学び,習得することです。これは男神や女神になるのに必要なことです。
そして1人で弱ければ,2人,またはもっと大勢で団結しましょう。単純なことですが,こうしたことで天界の星々でさえその軌道を変えられるのです」 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「わたしはこう言いませんでしたか?
『最も弱い王とは,最も大勢の兵士を擁している者です。最強の国家とは,何も必要としない国です』
偽神たちは悪行によってどうやって自分の玉座を強化するのでしょうか?
ご覧なさい,わたしの精霊界の眷属たちは何も武器を持たなくても,一息だけで彼らの強大な王国を吹き飛ばせます」 - ガウもそうでした。ウタヤは1億人の奴隷を支配し,この王冠のような町を飾るため,毎日地球から貢物を献上させていましたが,地球でたった1日過ぎただけで今や別世界の夜明けを迎え,破壊された王国の中に至高の王国が建国されました。
- 5000万人という元奴隷たちはウタヤに永遠の忠誠を誓うという恐るべき誓約をしており,そのせいで今でも追放された主君ウタヤに忠誠を誓っている様子を見るのは,何とも痛ましく,最も哀れな光景でした。このような状況に陥っているのは,偉大なる霊魂は無知ゆえの熱意はそれが最も愚かな愛であることを証明するため,悲惨とさえ結婚できるように人間を創造されたからです。
しかしウタヤの監視者たちにとって,その奴隷たちが忠誠を示そうと必死の努力をするほどウタヤを抑え込んでいったのでした。 - それからイェスタはウタヤにこう言いました。
「この見苦しい群衆に対して声を上げて,少なくともあなた自身を救うため,指揮官であり続けなさい。
ジェホヴィは定命の者たちに与えた教訓として,悪に対してどう仰せになったのかを思い出しなさい。
『離れよ!』
最初に誰かを苦しめ,次に別の者を束縛し苦しめることは,自堕落な情熱のように最大の罪なのです。
彼らを解放しなさい!
偉大なるジェホヴィからの贈り物である自己愛のため,あなたがあなたでありますように!
それもまた彼らを良くすることでしょう!」 - ウタヤは苦しみながら言いました。
「何とも公正な天使よ!
この者らはわたしの奴隷だった!
全てにおいて最大の痛手は,彼らがわたしに向ける感謝の愛情だ。オシレの玉座の火には慣れた。何百年間もわたしはこの生き物に苦痛と悲惨さを与えてきたのに,彼らは今でもわたしに愛情を与えてくれる。
なんて愚かな者たちだ!
わたしは彼らを導くことなどできない!」 - ウタヤは啜り泣きながら頭を下げました。それというのも,四方に群がる5000万人の群衆が永遠の愛を絶えず誓い続けている間,この唐突に訪れた大いなる真実が,ウタヤを過去の所業や悪事に向き合わせたからです。
彼らの『意味不明な言葉』や『不快な息吹』から逃れる術はどこにもありませんでした。
イェスタはウタヤが力なく諦めたのを見ると,手を上げてこう言いました。
「ジェホヴィよ,わたしは何をすればよろしいでしょうか?」 - そこに光が舞い降り、ジェホヴィはイェスタを通してこう仰せになりました。
「わたしは自分の肉体から人間の肉体を創造しました。
わたしは自分の霊魂から人間に霊魂を与えました。
すべての人間にわたしは世界のあらゆるものを与えました。しかし一部の者はわたしが与えたものに満足せず,彼らに仲間がいるかもしれないのにさらに多くのものを求めてきます。
彼らの『求め』に対してわたしはこう答えました。
『あなたたちは1日で必要なものを今日手に入れたのに,なぜ求めようとするのですか?
今日は昨日と同じで良いのです。
※補注:『老子』の次の言葉に通じるものがあるので注釈。
「足るを知る者は富み,行いを強くする者は志あり」(意訳:満足を知る者は豊かになり,努力する者は志があるからだ) - あなたたちはこう言いました。
『人間は自分の思い通りにすることができる!』
それならばあなたたちにとって創造主は価値のない存在です。
愛はあらゆる重荷の中で最も軽いものです。もしもあなたたちが『愛』を抱きたくないというのであれば,どうしてあなたたちは長い間『憎悪』を抱えているのですか?
それでもあなたたちが望めば、それらを手放すことができます。
それらはあなたたちのものです。
あなたたちのしたいようにしなさい」 - ウタヤは言いました。
「どうすればそれらを手放せるのか?
5000万人を説き伏せることなどできない。わたしは最初の1人目を説得しようにも,その者は無知だからわたしが言ったことを忘れてしまう。
教えてくれ,女神よ。わたしがこの群衆から解放されるためにはどうすればよいのか?」 - イェスタは言いました。
「そしてあなた自身が解放されるためではなく,あなたが今まで無慈悲な暴君として振る舞ってきた人々に対して,いくらかの善行を施す叡智のために,わたしではなく,あなたの創造主に呼びかけなさい。あなたに課せられる『審判』に較べれば,この程度は些細な呪いに過ぎません。それというのも,あなたは自分自身から決して逃げられないからです。
あなたは自分が長らく振る舞ってきた行いに対して取り消さなければいけません。
あなたはすぐに考えを改め,あなたを創った神に対して,これからはあらゆる叡智と力をもって,他人に対して善行を施すと誓いなさい」 - ウタヤは言いました。
「ああ、あなたの言葉は賢くて尊いが,わたしには信じるものがない!
信仰がないのだ!」 - イェスタは言いました。
「そんなことを言わないでください!
あなたの言葉はあなたの精神に対する新たな束縛なのです。
『わたしには信仰がない』というのは『あらゆる光』から遠ざかり閉じこもることを意味します。
すぐに来なさい,そうしなければわたしはあなたをここに残します。なぜなら信仰がないと公言するあなたのために,どうしてわたしはこれ以上苦労しないといけないのでしょうか?
さあ,言いなさい,『ジェホヴィ,わたしはあなたを信仰します!わたしが見捨ててきた者たちを救います,これから救います』と」
ウタヤは泣きながらこう答えました。
「おお,わたしもあなたと同じような信仰を持っていたのか!
しかし,わたしのように偉大な強者にはジェホヴィへの祈りは必要ないとずっと思ってきた。
わたしはこの火をもみ消した」
ウタヤはすすり泣きながら,イェスタの足元に平伏しました。 - イェスタは素早くその細い手を上天に掲げて,こう言いました。
「ジェホヴィよ,わたしに与えられしあなたの力により,ここに平伏す子供を『堅牢の光』で包み込みます」
上から燐光の炎が降り注ぎ,イェスタがその周りに円を描くと群衆は後ずさりし,驚異と恐怖で見守りました。しかし遠くにいる群衆は「ウタヤ!ウタヤ!」と叫びながら前進してきました。 - イェスタは少しずつ光を広げ、助手たちがその場所を守るために構造物を建てました。するとそこは天界の小さな玉座のようになっていました。
その後,イェスタが力を引き継いで指揮を執り,無力なウタヤを傍らに置きました。その間,彼女の助手たちは群衆の間に割って入り,道を作り,かつての奴隷たちの中から最も賢い者を選び出し,作った道路を守らせました。 - イェスタはウタヤに言いました。
「今からあなたに『正義』について講義を行います。なぜならあなたは自分が1滴もしくは数滴でも成長する前に,かつての奴隷たち全員をあなたのレベルまで教育し成長させなければいけないからです。
神や主神,定命の王になることは思っているよりも簡単なことだと考えてはいけません。あなたに所属していない者の奴隷たちもまた,あなたは光の天使として育てなければいけないのです。
天界は公正であり,潤沢にあります。
ジェホヴィが潤沢に与えた者には,潤沢に与える義務があります。何百年間もあなたは無力な生き物に奉仕をさせてきましたので,あなたは彼らを知的な男女に育てることで彼らに奉仕しなければいけません。
そうです,彼らの最下層はあなた自身と同じであり,そのことをあなたは誇りに思い,父の前でこう言わなければいけません。
『ご覧なさい,姉妹よ!
ご覧なさい,兄弟よ!』
ウタヤよ,あなたは自由ではないのです!」 - ウタヤは言いました。
「わたしは,あなたの言葉が『至高の御方』からのものであることに気付いた。
これが正義か!
わたしは自分こそや正解や過誤を判断できる至高の存在だと思っていたが,自分については贔屓目で裁断したことに気付いた。
そうだ,『至高の御方』がいなければ,天界や地球に正義などないということに気付いた。
おお『あらゆる光』よ,どうすればあなたに近づけるのだ!
永遠の毒をわたしは食み続けてきた。わたしの闇はわたしの要塞であった。
わたしに道を教えてくれたのは,あなたの『光の天使』であった!
ジェホヴィの望まれることは,今この瞬間から,あらゆる叡智と力の限りを尽くし,何でも成そう」 - イェスタは秩序を回復すると,オシレが収容所や学校を建てたらすぐに連れていけるようにするため,役人たちを派遣し,群衆をいくつかに分けて選別しました。
【4章】
- オシレは時を移すことなくガウを掌握し,大急ぎで評議会を設立し,オシレが他の偽神や偽主神たちを征伐しに他の領地に出向いている間,玉座には仮の神としてオテを据えました。そこには十分な護衛と評議会を残し,オシレは2000万の眷属とともに,偽神ウォトチャクが1億の奴隷たちとともに支配している偉大なる中北大陸の上空を越えた所にある大気界の西に向かいました。
- ウォトチャクは,オシレが地球の天界に接近していることを使者から知らされると,オシレが遠くの星から来訪したのだと思い込み,大宇宙に精霊界があることを知らなったため,自分の王国を新しく拵えた壁で取り囲み,自分の玉座を二重に防備を固め,来るべき神を打倒すことを期待し,自分と麾下の役人を派手に着飾りました。
- オシレはウォトチャクのもとに到着すると,警告されたり,その衛兵が制止したりするのを聞かず,船を玉座に向けて真っ直ぐに進めました。
- 「止まれ!止まれ!」
驚いたウォトチャクはそう叫びました。
「わたしの玉座を冒涜し,高邁な神のあらゆる法に反逆するのは誰だ?
船から降りて,あなたの主君たる神に這いつくばるがよい!
知るがよい,わたしは偉大なるアポロだ!」
しかしオシレは,
「あなた自身の栄光を増すために,何の権限でジェホヴィの息子や娘たちを奴隷にしたのでしょうか?」
とだけ言いました。 - そして返事を待たずに玉座の前に降り立ち、その一方で、1000人かそれ以上のよく訓練された人々が星の形でオシレとともに立っており,その上に『上級の光』が大きく輝きながら降り注ぎました。
ウォトチャクは恐れ戦き,評議会の全議員とともに逃げ出しました。
オシレは眷属たちにこう言いました。 - 「逃げ出した偽神や評議会のために苦しまないように。
わたしの意志とジェホヴィの布告を分からせるため,彼らを包囲し捕まえてください」
すぐにウォトチャクは精霊人に連れ戻されるとこう叫びました。
「わたしを行かせてくれ!
すべてを持っていくが,わたしを行かせろ!
お前にとってわたしは何だというのか?」 - オシレはこう答えました。
「天界の歴史とはこのようなものでした。遠い昔,偽神たちは簒奪すると苦しみながら自らの道を進み,精霊人の眷属たちの手でかつての人民を無力化しました。
それはもう過去の出来事です。わたしはそのような神々に,運命と責任に基づき,高位の存在たる創造主ジェホヴィの布告を知らしめるため,この地にやって来たのです。
見なさい,あなたは1億人のジェホヴィの子供たちを打倒し,あなたの意志を遂行するため彼らを奴隷にしました。
あなたは自由から束縛に堕落させた原因ですが,それでも叡智と真実をもって彼らに自由を回復させてあげてください」 - オシレが話している間、彼の士官たちはウォトチャクがこれまで見たことのなかった光を上から降らせました。まもなくすべての物が透き通り,激怒したウォトチャクはこれからの困難を思った時,こう答えました。
- 「私を責めないでください,大胆な神よ!
何百年も前に私の評議会が進むべき道を私に示したのは,彼らが私の側近であり続けることを願ってのみでした。私は彼らの道具であり,もしもあなたが正義を望むなら,彼らに『悔悟させる労働の苦しみ』を感じさせてください。
彼らに私の奴隷たちを持たせてやってください。私は彼らを欲しません。
私はとても正直で正義の神なのです!」 - すると彼の顧問たちは互いに非難し合うと,全員がウォトチャクに責任をかぶせました。
精霊界の炎がますます光り輝き,何も隠せなくなりました。そして彼らのこれまでの虚偽や残酷な言葉,悪事が露見し,長らく隠蔽されてきた犯罪を抱えた闇と悍ましき心が暴露され,誰の目にも明らかとなりました。 - 同行していた何百万人もの好奇心旺盛な奴隷たちがその光景を目撃すると,苦しんでいる偽神に彼らの愛と忠誠を示し安心させました。そしてウォトチャクは、自分を崇拝してきた神だと主張する惨めな悪党たちを見るとこう叫びました。
「十分だ!十分だ!無情な神よ!
あなたは正義と平和の振りをしてここに来た。しかしあなたの力のせいで私は処刑されても,私の評議会が奴隷たちに与えた以上の苦痛で苛ませるだろう。
知っておくがよい,私はアポロだ!」 - それに対してオシレはこう答えました。
「私にとって何ていう名前でしょう!」
そう言うとオシレは手を振って眷属たちに偽神の玉座を投げ捨てさせると,その輝く宝石はすべて外に飛び散り、群衆のために残されました。
そして三本の光の柱が湧き上がり,オシレとその従者たちの横に現れると,ウォトチャクとその仲間たちから全ての力と勇気を奪い、彼らをオシレの足下に平伏させました。 - オシレはイトゥを呼び出してこう言いました。
「彼らを連れ去り,しばらくの間,奴隷たちに引き渡してやってください」
イトゥとその衛兵たちは光の中から彼らを集めると,そこから連れ出しました。
早速,オシレはこの新たに征服した天界の場所の統治を開始し,そこは『アウタット』と呼ばれました。名前の由来は「腐敗しやすき法の基礎」です。
新しい玉座にルーチェを仮の神として任命し,ルーチェに1000人の精霊人から成る評議会を与えました。
オシレは道路,寺院,学校,病院,保育園や,生まれたばかりの霊魂が天界で暮らすのに必要な施設を建設する計画を立案し,それを決められた時間で完成させるようにルーチェたちに指示を下しました。 - 次にオシレは、現在散らばっている大気人の眷属たちについて,彼らを全員捕縛し,適切な場所に収容するため,組み分けを行うように指示しました。これらのことをオシレは神ルーチェの役割として残しておき,実行させました。
- 『天高原』のはるか彼方にイトゥとその従者たちはウォトチャクとその徒党を連行し,そこに4000万人の元奴隷たちが同行しました。イトゥはウォトチャクと彼に同行した人々をその場所に残し,何が起こるかを見届けるために脇に離れました。
- この段階でオシレは船で出発し,セムの地の南を進み,「眩い」という意味の『ヴィブラジ』と呼ばれる下天の場所に到着しました。そこは偽神ダベアスが統治しており,彼は8億人の奴隷と1000人の主神,1万人の統治者を擁していました。
- オシレは他の偽神たちの時と同じく,今回も下天の中で最大都市であった『ヴィブラジ』の大都市に火の船で正面から突撃しました。衛兵から警告を受けていたダベアスは首都の正面に出向いてみると,ちょうど恐れ知らずのオシレが評議会議事堂の正面広場に乗り付けたところでした。
【5章】
- オシレは言いました。
「ジェホヴィの御名において,あなたに平和がもたらされますように!」
ダベアスはこう返しました。
「いや,アポロの御名において、だ。それは私だ!
腹這いになる以外に,どうしてこうも思い切って近づいてくるのか?
400年,私の王国は来訪したあらゆる神々に尊敬の念を集めてきた。しかしあなたは野蛮人のようにやって来た。
下がるがよい,悪党よ!
まず私はあなたを捕えて刑務所に放り込もう!」 - オシレは言いました。
「どうして私があなたの前に行ってはならないのですか?
『偉大なる霊魂』は息子や娘たちのために全宇宙を創造しました。何の権利によってあなたはその一部を奪ったのですか?
それにあなたに跪かせる権限がどこにあると言うのですか?
それにあなたが民草を奴隷にすることへの正当な主張があり,それを私に示せるのでしたら,あなたの議論をその方向で進めてみてください。というのも,私がここを訪れたのは,御父の御名において彼らを解放し,第2,第3の復活に備えさせるためだからです」 - ダベアスは言いました。
「私があなたのような反抗的な神々に対する備えを怠っているとは思うな。
私の何百万もの人民を見るがよい!
それに対してほんの一握りしかいないあなたの眷属は何なのか?
あなたとその眷属を捕えて放り込むのに十分な大きさの刑務所がここにはある。
私が無知だとあなたは思っていたのだろう。200年間,私は所謂復活を成し遂げた。
私は群衆の奴隷となり,すべての労力と時間を捧げてきた。
私は自分の愚かさを見て,自分で第3の復活を構築した。
だからここは私の法治国家なのだ。さらに私と対面しているあなたは悪党だ。ここよりも高位の天界など無いと断言できる。
あなたは私のように偉大な天界から来たのではなかろう。それに大変な自惚れ屋で,悪戯しにここに来たのであろう。
私は他の天界であなたのことを聞いている!
あなたは今,絞首刑の端綱に頭を突っ込んでいる状況なのだ。
彼奴らを捕えよ,元帥たちよ!
彼奴とその眷属を捕えよ!
捕えて刑務所に放り込んでしまえ!」 - オシレは何も言いませんでしたが,手を上げて第7の御印を刻むと,オシレの眷属たちが太陽よりも眩しく輝いた光の敷布を前に広げました。
ダベアスは驚いて後ずさりし,その元帥たちは逃げ出しました。やがてオシレは1000人の従者とともに光の炎の中を首都に向かって突き進み,僭主ダベアスを包囲しましたが,接触はしませんでした。
今,船は照らされ,ダベアスの評議会の衛兵は崩壊し,逃げ出していました。
その上でオシレはこう言いました。 - 「ジェホヴィよ,あなたの御手を差し伸べてください。
あなたの声でこの家と玉座を覆してください!」
上天の光がオシレの掌に宿り,嵐の前の藁のように家と玉座がなぎ倒されていきました。
悪神ダベアスは一人佇んでおり,半ば言葉を失い,半ばジェホヴィの偉大なる光によってまともに見ることができなくなりました。
「下がれ!下がれ!」
オシレは町の壁と神殿に向かって言いました。
眷属たちはオシレが指さすあらゆる場所に集中すると,ご覧なさい,すべてが落ちて遠くに散っていきました。 - 一方で,ダベアスの士官たちは光によって打倒された者以外は各所に逃走し,落ちて塵の中に埋もれてしまいました。
- 「待て!待て!」
ダベアスは叫びました。
「空気をくれ!滅びてしまう!私は焼き尽くす火だ!」
ダベアスは手を高く上げると煌めく外衣の中に顔を埋めて縮こまりました。
オシレは雷と稲妻を呼び寄せると,ヴィブラジ天高原全体に信管を送り込みました。騒音と轟音は8億の精神体を狼狽させ,これ以上逃げ回ろうとせず,ただ立ち竦み,次に何が起ころうとするのかを見守っていました。 - オシレは立ち止まらず,玉座を据えるのに適した場所へと進みました。
「ジェホヴィよ!全能者よ!」
オシレは叫びました。
「御父よ,あなたの要素の中の要素!
あなたの息子に相応しい玉座がここにありました!」
何にしてもオシレが言葉を発してから,あらゆる要素がその意志を実行するために立ち上り,最高で強く強固な玉座へと変貌を遂げ,オシレはその上に登りました。
ダベアスは倒れて号泣していました。しかしオシレは手を動かすと,そこから彼を連れ出すため最上位の大天使ワンテとその従者を招集し,それはすぐに実行されました。 - 急いでその場所は片付けられ、オシレの眷属たちは精霊界の大宇宙における弧のように輝く光の柱を立てて、10億の精神体が住まう町の十分な空間を包囲しました。そしてオシレは暁の女神クレスタを任命し、彼女に5万人の精霊人から成る評議会を与えました。
『火の神』の柱の壁の外側には,ダベアスと8億人の臣民が悲惨な混乱に遭っていました。 - 大天使ワンテはダベアスに言いました。
「あなはた嘘をつくことでしばらくの間解放され,神聖な力で新しい王国を組織しようと思っているのかもしれませんが,戻ってきて,この息詰まる眷属に服従するように命じてください。
見なさい,あなたは自分のことをアポロだと信じるように彼らに教えていたではありませんか。
今すぐ彼らに言いなさい,『私はアポロではありません!私は嘘をついていました!』と」 - ダベアスは激怒してこう答えました。
「決してしない!
ジェホヴィとその王国は永遠に呪われよ!
あなたたちのおかしな霊魂は遥か遠くの王国から,天界で最も正義の場所を略奪し打倒するためにやって来たのだ!
ジェホヴィとその僕は破壊者なのだ!」
これに対してワンテはこう答えました。
「議論している時間はないのです。ご覧なさい,この何百万という人々を!
もしも私があなたを見捨てて,私の従者もあなたを見捨てたら,あなたは無知と恐怖の臭いの海の中で溺れてしまうことでしょう。
残念ながら,あなたの長年の嘘と陰険な圧政を除去することをすぐにでも考えなさい。
あなたがダベアスであることを宣言しなさい,そうすれば私はあなたを救うことができます!」 - ダベアスは乱暴に彼女を脇に突き飛ばしこう言いました。
「絶対にしない!わたしは誰にも認めない!上天があるならば,私はアポロとしてそこに昇天する!私はアポロなのだ!」
ワンテは言いました。
「ジェホヴィの御名において,私にこれ以上待たせないでください!
あなたが何者であり,あなたが今まで見てきたことは取るに足らない小さなものであること,そして全能者の前では如何に無力な存在であるかを思い出しなさい!
あなたの運命はあらゆる独裁者と同様に,恐怖の断崖の際に立たされているのです」
ダベアスはそれ以上彼女の声を聞かずに立ち止まり,大声で「アポロ!アポロ!」と宣言し,脇に立ちました。
すぐにかつての士官たちが,何百万という組織化も洗練も食事もなく,怯え狂った霊魂の海を,『アポロ』を知りもしないのに,ただその名を愛するが故にダベアスのもとに駆け付けました。
そして彼らは蛇が絡み合うように,中心人物のダベアスとその士官たちの周りに絡みつきました。酷い喧嘩が起こり,誰の声とも区別がつかないほどでした。
そして、ひどい乱闘では、どの声も他の声と区別できませんでした。外側から加わる圧力により,すぐに8億の霊魂たちは闇が絡み合い団子のようになっており,内側は鈍い怒号が唸り,外側は恐ろしい叫び声が響き渡り,各所からは恐怖の汚臭が漂っていました。 - ワンテと従者たちは何が起こったのかを伝えるためジェホヴィの息子オシレの玉座に急いで戻りました。
オシレは言いました。
「御父よ,私は何をすればよろしいでしょうか?」
ジェホヴィの光が降臨し,こう仰せになりました。
「息子よ,私の創造物について考えてみてください。私が創造した幼い子供は転んでもほとんど打撲を負いません。それなのに成人した人間は転ぶと重傷を負います。
私は地球の王や女王たち,そして天界の偽神たちを優遇するため別の規則を作るべきなのでしょうか?
違うでしょう,本当に。
ご覧なさい,私はダベアスを天界と地上の1つの事例としましょう。彼は自分の名前を拒絶したので,私は天使と定命の者たちに『ダベアス』という名前を呪い,忌避させるようにします」 - オシレは言いました。
「父の御名において,あなたたちは私の王国に向かいなさい。
ダベアスについてはしばらく残しておきましょう」 - オシレは残りの眷属たちを連れて火の船に乗り込み,西の天界の場所へと向かいました。そこには偽神セルが1000万の奴隷とともに君臨していました。
オシレはセルの王国についても滅ぼしました。
次にオシレは北の天界に向かいました。そこには偽神ラカが700万の奴隷とともに君臨していました。
オシレはその王国も同じように滅ぼし,奴隷を解放し,ラカを拘束するための衛兵を置きました。 - こうしてオシレは大気界全域に行き,全部で780もあった偽神たちの天界の王国を全て滅ぼしましたが,その臣民の大半は100万もいませんでした。
オシレは30日間で下天の邪悪な王国を滅ぼすことに専念し,その仕事は完遂しました。 - オシレは眷属たちにこう言いました。
「この30日間,私たちは今まであった王国を滅ぼすのに労を折ってきました。次の,もう30日間でジェホヴィの下に再建していきましょう。
船でヴィブラジに行きなさい。というのも,そこに私は中央王国を作るからです。私たちが確かな基盤の上で第2の復活を開始する仕事を完遂できたら,今度は地球に降臨し,偽主神たちと人間の王国を打倒しましょう」
【6章】
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
「ヴィブラジを私の場所としなさい。 オシレよ、あなたの王座は私の王座でもあります。となる。 あなたが滅ぼした天界の邪悪な王国のすべての領域に法執行官を派遣しなさい。 そして法執行官は、あなたが奪った偽神たち全員を捕縛し、私が対面で彼らと話せるようにここに連れてきなさい」 - オシレを法執行官たちにこう言いました。
「大気界のすべての領域に行き、私が王位を剝奪した全ての偽神たちを逮捕してここに連れて来て、彼らにこう言いなさい。
『下天の神オシレが命じます,私はここに登極します 。あなたたちはここに来て,創造主の御声を聞きなさい』
しかし、光のせいで自分たちの悪行が見られるのではないかと、多くの者はここに来るのを躊躇うことでしょう。そのような者たちにはこう言ってください。
『光はほんの少しの間だけ暗くなります。だからすぐに来なさい』 - 偽神たちを縛っている結び目は全て,彼らが逃げ出せる程度の隙間を作ってあげなさい。しかし彼らをその場に留め置くぐらいの十分な警戒は結び目に残しておいてください」
- 法執行官たちは命令に従い,従者やこの旅に必要な物を取り揃えて出発しました。
何日も経った後,偽神たちは逮捕され,ジェホヴィの息子にして神オシレの玉座の前に連行されました。
その時,10万人の大天使が集まりました。そのうち2,000人は男神女神の階級に至った方であり、男主神や女主神に至った者は3万人もいました。 - オシレは偽神たちに言いました。
「兄弟よ,ジェホヴィの御名においてご挨拶申し上げます!
拷問や刑罰を予想したり怖がったりしないでください。
私は全ての力で臨んでいますが,私の言葉は叡智で調節しています。しかし私は人々を尊重することはありませんし、ジェホヴィの命令から一語一句も背くことはできません。 - 全ての者を拘束したのは御父の命によります。なぜならあなたたちは自意識の強い者でしたが,ジェホヴィは手を差し伸べ,『無』という『虚無の世界』の牢獄から出てこれたからです。
- 私も御父のように,あなたたちが拘束した彼らを救済するために来ました。御父を通して私はその目的のための力を得ました。ですから私もまた御父のように,あなたたちを拘束したり,監獄に入れたりできません。いいえ,私の法執行官たちがあなたたちを拘束から解放したばかりで,私は今その結び目から解放しようとしているのです。
- あなたたちの多くは第2の復活について学んだ者たちです。しかしあなたたちは自分の栄光のために叡智を使い,自分を神と呼ぶことに誇りを持ちました。ジェホヴィとその王国に仕える者たちを教え導かず,あなたたちの王国こそ『至高の国』と偽って教え,無学の者たちから『真の光』を締め出しました。
- ジェホヴィはあなたたち全員に強靭な心と美しい容姿を与えて祝福したのに,あなたたちは自分がアポロだと偽って宣言しました。この問題が上天に知られていないなどと思わないように。
私は大宇宙から届けられた特使の報告を持っています。あなたたちが何をしているか知らずに来たわけでも,弱った状態で来たわけでもないのです。
地球とその天界から精霊界に昇天した十億以上の者たちが私の味方となっています。それに加え,他の世界の精霊人もその100万倍の者たち,『偉大なるオリアン長たち』,さらには遥かなる高みの偉大なるジェホヴィが味方になっているのです! - 私はあなたたちの前で自分の力を証明したことがありましたか?
私が端の方に身を引いて,『来て,私の力を見せてあげましょう』と言いましたか?
いいえ,私はあなたたち全員に接触しました。御父が最初に力を証明したように,私もそうしました。その後,叡智を証明しました。
私はあなたたちに叡智の話をするため,あなたたちを捕縛してここに連行しました。
私の話を聞いて,私の言葉を思い出してください。 - 前回の周期では,こらの天界に降臨した上位の神々は,偽神たちを見つけたら単純に奴隷たちを解放しただけで,偽神たちに贖罪の労働を課しませんでした。 それは、当時の偽神たちがあまりにも低能で無学だったからです。しかし地球とその天界はより高い状態に進歩しました。 そして進歩すれば,そこには責任も伴います。 学んでも責任が伴います。叡智も同様です。
- あなたたちは自分の王国の臣民を束縛しました。そして今ではあなたたちは彼らを傍に置いておけないことに気付きました。
あなたたちは彼らに自分の王国が『至高の国』であると教えてきました。彼らは今,無学に違いありません。
あなたたちは彼らに自分が『最上位の神々』だと教えてきました!この点でも彼らは無学に違いありません。
あなたたちはジェホヴィの御名のもとに使われてきた古代の儀式や式典を蔑ろにして,あなただけを歌うように教えてきました。彼らは永遠に誰も到達できない『偉大なる霊魂』に代わる新しい歌を教えられたに違いありません。
あなたたちは彼らに何も考えさせず,奴隷として満足するように教えました。彼らは今、自分のために考え,永遠の解放のために働くことを教えられなければいけません。 - 今、ここで触れた復活の法則について,このことは全ての創造された世界において同じであることを覚えておいてください。つまり人間の霊魂は,霊魂が与える必要があるものは何であれ,無償で与えることで成長するということです。あなたたちが素晴らしい学びを持っており,それを他の者に与えるのであれば,より多くの学びを得られることでしょう。
もしあなたたちが善良な心と優しい言葉を持っているなら,これを無償で与えることで,より多くのものを手に入れられるでしょう。
もしあなたたちが発明や機械の技術を持っていて,その才能を他の者に授けるのであれば,より多くをあなたたちは与えられるでしょう。
実体界の人間が実体界の物を無償で与えずに蓄積するように,いかなる人間の霊魂も蓄積できるわけではないのです。 - なぜなら自分の中にある御父の光を閉じ込める者は,それ以上の光を得られないからです。善良な心を閉じ込めた者は,強い霊魂を得られません。霊魂の強さがなければ,誰も第3の復活に辿り着けないのです。しかし人間が霊魂の強さを獲得することを学ぶため,全ての居住可能な実体界に属する大気界に第2の復活を用意しています。
- それ故に人間の喜びの最たるものは、自分の霊的な才能と強さを可能な限り多くの人々に授ける方法を見つけることにあります。無知な者に説法するだけで十分と考えてはいけません。しかしあなたたちは自分の手で掴み,どうやって実現するのかを彼らに示さなければなりません。
あなたたちは一人で働いているわけではありません。なぜならいくつかの事は,あなたたちが儀式や式典,音楽なくして彼らに霊感を与えなければ創造できないものだからです。 - また人間は数人を教えたり育てたりした後に『見なさい,私はこんなに立派なことをしたのだ!』とは言わないでしょう。しかし何もかもを欠いた男女や子供を見つけたら,その者はこう思うことでしょう。
『ああ、私のしたことは仲間の復活にとって何の役にも立たない』 - なぜなら富貴,永遠の解放,無制限の力を望むことは,全ての人間に等しく当てはまる法則だからです。そしてあなたたちが他の者にこういったことさえ与える用意がなければ,あなたたちに彼らを導くことなどできないのです。
人間は誰も責任から目を背けることはできず,御父の要求に対して御父が与えた者たちに課した責任からも目を背けることはできないのです。
あなたたちは自分の王国を持っていました。そう,そのことを自慢していました。
あなたたちの自慢は精霊界へと昇り詰めました。あなたたちはそこに行ってこう尋ねるのです。
『わたしの王国はどこですか?』
あなたたちは自分たちの保護下にあり,御父が与えた彼らの世話から回避できたとでも言うのでしょうか? - 兄弟よ、考えてみてください!
人間の良心が内面に向けられた時,その心にはまだ闇が眠っているのです。精霊界の光がその者を燃やすことでしょう。良心が燃やされなくなった者は,自分自身が輝かしい光の炎となるのです」ジェホヴィはオシレを通して仰せになろうとしました。 - オシレは語るのをやめました。すると輝く光が玉座の周りに降臨すると,ジェホヴィがオシレを通してこう仰せになりました。
- 「私は実体界とその天界に時間を半分ずつ与えてきました。その時間の中で,私は上天を志す人々に完全な復活を作りました。また、私は自分が創造した場所から去って「しばらくの間,1人で進みなさい」と言うつもりはありません。しかし時間の中で私は新しい光を示します。それも私の創造物だからです。
私が実体界だけに期間を与えたとは考えないでください。大気界にも期間を与えているのです。 - 地球の時間の半分は夏ではないですよね?
そして半分の時間は冬ですか?
その2つのうち,片方が全ての時間を占めていますか?
私は400年という時間と,その半分の200年という時間を大気界のために創造しました。そしてそれを7回とその半分の回数の中に1ダンハを創造しました。
補注:1ダンハ=400年×7回転=2800年 - 私は何千年も前からこれらのことを教えるために神々を遣わしてきました。それによって私の天使たちは復活の時を知ることができるのです。
私が地球から育んだ新たな成長の芽で地球を覆う時,農夫は春の訪れを知らないのでしょうか?
私の大天使たちが『解脱された精神体』の収穫物を集めに来る時,私の天使たちは大気界における春の訪れについてどれだけの知識を持っていると思いますか? - 私は精霊界の眷属たちにこう命じました。
「あなたたちは下天に行って,個々の復活などというものは存在しないことを教えなさい」
彼らは私の言葉を宣言するために足を運び,全人類はどれだけの数がいようとも団結しなければ何の役にも立たず,それが私の全世界に与えた救済であることを示しました。 - なぜなら私は密集状態の中に進歩を創造したからです。
私は人々に個人の救済や復活を与えたわけではありません。人間に密集状態の利点を学ばせるため,私は定命の者たちに実体的な言語を与え,町に住まわせました。大気界にいるあなたたちには互いに一つになり『完全体』となることを学ばせるため,私はあなたたちに第2の復活を与えました。
私の神や主神たちを通して,自己願望を放棄することを教えます。なぜなら自己願望は他者に出費を強いるものだからです。しかしあなたたちには互いに同化するのを学ぶことを命じます。 - 私は,私と私の王国に仕える誓いの意も込めて儀式と式典を与えました。そこでは多くの者は他の誰にも束縛されず,かつてそうであり,今もそうであり,それが自由の始まりとなるのです。
その問題に触れる時,私は地球と下天に『型』を創造し,無学の者でさえも私と私の言葉を理解できるようにしました。 - なぜなら子供たちが生まれれば,私はその親と子供たちとを併せて束縛したからです。 しかしこれは来るべき時の自由を避けられない束縛です。なぜなら彼らは天界に昇天したら,1人でいるよりも一緒に進歩できるからです。 しかしある者は家,お金,王国といった復活に必要のない物を愛するが故に自分自身を諦めてしまいました。そのような束縛は、死後までその者が愛した物に拘束されてしまいます。
- そのような者の多くは下天に王国を築き,私が創造した大気界の『天高原』に属する,より高位の復活を持たない物に拘束されてしまいます。しかし自分をそういった仲間たちと結び付けた者たちに「私こそが救済だ!」と言うことは,若い男が乙女に向かって「来なさい。私があなたの夫となります」と言っているようなものです。
彼女がその者を信頼して嫁いだとします。ここに束縛があります。彼女は自分の救済としてその者に縛られるのです。そこではその者と結びついたことを無効にできず,彼らは番のままです。なぜなら彼らの束縛を,私はそれも契約の一つと見るからです。 - こうして彼らは王国を勝手に建国し,救済の神々と公言し,罪なき者たちを惑わせ,自分たちの臣民とするだけでなく,救済のための『昇天の契約』に対しても拘束してしまったのです。なぜなら私はそのように彼らを創造したからです」
- 声がやむと,オシレは言いました。
「もし男が邪悪な気性の女と結婚したら,その男の栄光は彼女から離れることではなく,彼女の気性を打ち負かすように教え導くことにあります。あるいは,もし彼女の夫が悪人であれば,彼女の栄光は彼から離れることではなく,彼を改心させることにあるのです。むしろ個人的な安寧のために見捨てるという選択肢を取るよりも,ジェホヴィがあなたの道に置いた仕事を成し遂げることの方が賢明です。 - それにも関わらず,ジェホヴィを除いて,すべての物事には限界があります。そして賢い者には,最初に不可能に思える多くのことを達成する力があります。
聞いてください,私があなたたちに下す審判はこうです。 - あなたたちは再び王国を建てて、それぞれが依然と同じように全臣民を持ちなさい。そしてあなたたちは私の大天使たちにより場所と玉座と,大天使による評議会を与えましょう。
私はあなたたちのそれぞれに,夜明けを迎えるまでの4年間,どう教え,何を教えるのかを助言することができる,あなたの右腕たりうる『補佐の神』を与えます。 - 私の眷属たちがこれから,あなたちのために用意したアグニの壁に囲まれた場所に案内します。あなたたちはそこで玉座に無事に座り,かつての臣民たちはあなたたちの前に連れてこられ,彼らの力と才能に応じて,労働や学校,そしてそれぞれに適した場所に配属されます。
- そして私はあなたたちが第3の復活のために十分な臣民を送り届けるように命じます。そこではあなたたちの熱意と忠実さで生み出された涅槃に向けた収穫物により,ジェホヴィがその栄光に浴せられるように,私の眷属たちもあなたたちとともに働きます。
そこでジェホヴィの御名においてその御印を与えるために出席し,偉大なる霊魂の力と叡智により,私の手から叙勲を受けなさい。 - 法執行官たちは彼らに御印の作り方と玉座の前での立ち方を教えると,オシレはこう言いました。
「ジェホヴィよ,私の中に眠るあなたの叡智と愛と力により,あなたへの奉仕のため,そしてあなたの王国が永遠に発展するために,私はあなたの神々に聖油を塗ります!
アーメン」 - 光はとても明るくなったので,新しく生まれた神々の多くがその前で跪きました。しかし元帥たちは彼らを誘導し,オシレの玉座の前を通過し,そこで彼らは戴冠して第2の復活の神として身なりを整えました。
その後,彼らは再び評議会の前に誘導され,御印に向かって敬礼しました。
それから『戦争の音楽』が奏でられ,彼らはそれぞれに用意された王国へと連れて行かれました。
【7章】
- 天界の神々の物語について語りましょう!
その強力な王国は地球全土に広がっています!何百も、何千も!
その勇敢で神聖な行動の記録が収められた図書館!
50万人の精神体から成る評議会!何百もの,何千もの部門!
ここには使者の大学の若き学生を選出する委員会があります。
他には芸術大学への学生を選出するための委員会があります。
他には数学の学生を選出する委員会。他には預言。他には大いなる学びのため。他には産業のため。他には元素の配合と溶解のため。
次に星々の宇宙論の部門があります。
次に精霊界の宇宙論の部門。次に大宇宙の道。次にアジとジヤと星雲。次にセム。次にヒダンとダン。次にダンの夜明け。次に至る所の天界の歴史。次に何千人ものオリアン長の系図。
鉱物,植物、動物の王国の創成。
そう,神とその評議会の前に起こることを半分列挙するだけで1冊の本になってしまいます。 - 次にジェホヴィ,精霊界の神々の労と叡智について敢えて語ってみましょう!
第二の復活の謎を解き明かすのを断念しまうのはどうしてでしょうか?
あなたの記録を付けている使者を勤める若い学生について,その者に課された訓練について教えましょうか?
伝書鳩のようにその者は頭の中で伝言を保持しながら,どのように場所から場所へと移動することを教えられているのでしょうか?
別の部門の学生について,どのように記録を付けるように教えましょうか?
遠く離れた場所から届けられた評議会宛の数多くの質問について教えましょうか?
儀式と式典,そして終わりなき音楽の多様性と素晴らしさについても。
1人の人間に100万もの男女,子供たちを説明できるのでしょうか?
1億人!10憶人!50億人!
これほど偉大なことを1人の人間が行っているのを見たことがありますか!
ジェホヴィよ,ここはまだ,あなたの下天にしか過ぎないのです! - 不思議な声が地球からもたらされました。
「彼らは天界で何を行っているのでしょうか?
おお,神々よ!
地球生まれの半分の者は幼児期にここに来ます!
野原の獣よりも知らずにいる何百万という多くの者たちです!このような不幸な者たちが死を迎えた時,楽園に飛び立って大いなる学びを誤って教えられるとは! - 彼らの理解があなたの王国,そして『全てに広がる創造主』に開かれますように!
彼らの両目が,あなたの下天の偉大さにも向けられますように!
地球と同じぐらいに広がる何千と言う部門をご覧ください!そして何十万という支部,何百という階級が,地球から育った精神体に順応しているのです。 - 彼らが大気界の闇の場所を見ることができればよいのに!
彼らが何百万という,恐ろしい戦争によって混乱に陥った精神体を見ることができればよいのに! 野蛮で戦い続けている狂った霊魂!彼らは死んでいるとも知らずにいるのです!
昼夜を問わず,彼らとともに働いている看護師や医師の絶え間ない労苦!
彼らを襲う闇!
あなたの崇高なる者の栄光!
あなたの栄光の素晴らしさを見て,兄弟を育て上げ,あなたの玉座に至る道を指し示すのに全力を尽くさない者などいるのでしょうか? - 彼らが夜明けにおける格別の神々を見ることができればよいのに!
彼らは一度に何百もの話を聞いて,その全部に答えを編み出し,その手の動きで世界の各所に使者を派遣し,同じように処置していくのです!
彼らは将官を選出し,一見で百を知り,どこに向かわせるべきかを知るのです。そして全員が適材適所なのです!
御父よ,あなたの偉大なる栄光のほんの一部でも定命の者たちが理解できるように,天界の仕組みについて説明をお願いします! - 人間が蝋燭を灯したら,それが太陽を表現していると言えるのでしょうか?
彼らはどのようにあなたの王国に匹敵する定命の者たちの事案を見つければよいのでしょうか?
彼らは『あらゆる光』と人間の判断が下す闇について,それぞれ何が違うのかを知っていました。 - 彼らはあなたという,『あらゆる光の太陽の中心』を知っています!
彼らはあなたという人格を遠ざけ,各所に向かっています。彼らは闇の心のせいで,偉大なる神々が神話にされています。
ご覧ください,彼らは大剣を持った小さな人間を探しています!
偉大なる叡智の力を,彼らは知らないのです。 - 遠く離れた王国から何千もの使者が神の玉座に行き来するのを,彼らが見れたらよいのに!
使者がもたらす突然の問題に対して,神はどう答えているのでしょう!
1000人の元帥の声に耳を傾けるのです!
人間は秩序の栄光を知っています!
調和の力についても! - 彼らが100の歯車を持つ時計と,各部品の動作を監視する製作者の目を見たら,きっと素晴らしいと思うでしょう!
しかしジェホヴィよ,どうすればあなたの評議会を知ることができるのでしょうか?
何百万もある評議会をどうやって?
玉座におわす神は光の外套を着て,天界全体を監視しているのです!
その叡智,力,偉大なる働きを定命の者たちが理解できる素晴らしい言葉がありますように!
【8章】
- オシレは中央の王国の指揮下にある大気界の1800の副王国とともに,ヴィブラジという輝かしい王国を創設しました。
オシレは副王国とを繋ぐ道路を建設し,70万の使者を用意しました。
その後,相互交渉のための将官を任命し,副王国に学問と労働の場所と,病院,保育園,地球で生まれたばかりの死者の霊魂である『エスヤン』を受け取るための数多くのアサフたちを用意しました。 - オシレは言いました。
「ご覧なさい,天界における秩序を。これから私はこれから200年の支配を司る神を任命します。なぜならダンの夜明けはまだ残っているからです。私はその者を支援します。
それでは試験官たちは私の眷属たちの中から,地球から生まれた者で,記録に明記されており,位階の最上位者を探してもらいましょう」 - 試験官たちは調査すると,30日後,彼らはコナスを選出しました。
オシレはその知らせを聞くと,自分の従者1000人をオテヴァンでコナスのもとに遣わし,ジェホヴィの玉座があるヴィブラジにまで連れてこさせました。
オシレは言いました。 - 「御父の御名において挨拶します!
あなたはここにいる全員の中から選ばれ,ダンの夜明けが終わるまで,天界と地球の神として200年間君臨しなさい。
私の眷属と私自身が昇天する前に,私はあなたを戴冠させます。それまで,あなたはこの玉座に座り,私が不在の間,この場所で役目を果たしなさい。 - 私は今、天界の秩序を回復し,全ての住民が取り組める1つの目的を与え,それによって彼らの復活が確実に行われるようにしました。
これから私は地上の偽主神たちや定命の者たちの王や女王の王国に行き,同じように秩序を回復しようと考えています」 - コナスは言いました。
「あなたの御意志とジェホヴィの御意志を成してください!
私は自分に与えられた役目に高揚し,喜びを感じています。
ジェホヴィよ,私があなたの王国に栄光をもたらせるように,私に叡智と力をお与えください!」 - 十分な準備が整うと,オシレは10万の従者を連れて秘密裏に地球に降臨し,定命の者たちの町や神殿にいる偽主神たちの王国に行きました。
- オシレは7日間地球を旅し,天使や定命の者たちを訪問しましたが,誰にも自分が何者であり,何の目的があるのかを知らせませんでした。
オシレは今回の目的のために建造したオテヴァンを西ジャフェスの『ウィオンカウォ』山地で停止させました。
オシレは言いました。 - 『ウィオンカウォ』を今回の旅の私の本拠としましょう。ここに定命の者たちのための最初の主神の王国を設立します。定命の者たちがアポロの偶像を作ったのと同様に,私はアポロという偶像を打ち砕き,私オシレこそが地球の主神であると彼らに知らしめましょう」
ウィテインが言いました。 - 「ご覧ください,最初からあったジェホヴィの栄光を!
地球を巡る旅の中で,私たちは偶像崇拝者でなく,いまだに『偉大なる霊魂』たるジェホヴィを崇拝しているイヒン族を見つけました。しかしまるで混血のようで,誰が彼らを理解できますか?
彼らは何も信じません。彼らは全てを信じます。
彼らは雨を偶像に頼んだかと思えば,晴れを望みます!
ドルク族を屠る力のため,食用の肉のため,飢餓のために敵が襲来します。 - 彼らは生きた獲物のようであり,ドルジにとってごちそうなのです。
彼らは全ての悪の中で最上級の闇を招いています。彼らは自分の意志を遂行する見返りに,悪の霊魂ドルジが敵を殺す毒を大気中に植え付けています」 - オシレは言いました。
「イヒン族について私が手を下せることはほどんどありません。
しかしガン族とイフアン族については,ジェホヴィとサタンの2つを除いて,全ての霊魂を信じないように変えられるでしょう」 - この目的を遂行するため,私は彼らに3つの形を与えます。
生物のあらゆる部分で創造主を表す活動期の兆候。
動きと,生まれ出る全ての生命を象った太陽の象徴。
そして人間の手です。
【9章】
- オシレを通して,ジェホヴィはこう仰せになりました。
- 私は人間に実体界について学んでもらうため,実体界の生命を持つ人間を創造しました。しかしご覧なさい,イフアン族は地球の知識を獲得する気力を全て失っており,全ての情報を彼らの使い魔に頼っています。そのため彼ら定命の者たちの暮らしは一向に改善されないまま無駄にしているのです。彼らが死んで天界に入る時,簡単に悪の霊魂の奴隷とされてしまうのです。
- 彼らに霊的な生活についての知識が全くないのであれば,私が彼らの中に創造した才能に仕えた方がまだ良かったのです。
おお,私の息子たち娘たちよ,この問題について考えてみてください。なぜなら彼らが死者の霊魂の存在に対して望むことは,自分自身に『胎児の霊魂』を引き寄せて,古代人のように闇の中に陥れることだからです」 - 声が消え,オシレが言いました。
「兄弟姉妹よ,聞いてください。これは私からあなたたちと,私が復活のためにあなたたちに呼び掛けた後にその後継者に下す戒律です。 - あなたたちは,使い魔が語り掛ける神殿と神託を所有しなさい。
あなたたちは王や女王,統治者,指導者,人間の支配者たちに近づくことを我慢しないでください。しかしあなたたちは神殿や神託といったものを全て所有しても,実体界の知識を持つ実体界の人間だけに答えるようにしなさい。 - あなたたちは定命の者たちが1つにまとまるため,あなたたち全員にジェホヴィの息子オシレを通して,ジェホヴィという同じ名前を与えます。なぜならあなたたちが神託や祭壇,神殿で答える際,『その霊魂は誰なのか?』と聞かれたら,『ジェホヴィの息子オシレです。これは私と御父の名において行っています』と答えなければいけないからです。
- あなたたちが先見者や預言者を通して憑依の状態で話し掛ける時にも,同じことを主張してください。
彼らはこう聞いてくるでしょう。『ジェホヴィの息子がどうして我々のもとに訪れるのか?』
そうしたらこう言いなさい。 - 『あなたたちは偶像崇拝者であり,石や木の前で礼拝しているからです。そうすることで悪の霊魂はあなたたちを利用し,あなた自身を傷つけるように支配しようとしてきます』
- そして彼らは自分の中でこう推論して言ってくるでしょう。
『それならば,あなたたちが悪の霊魂ではないことを,どうして私たちは知らないのですか?』
あなたたちはこう言いなさい。
『あなたたちがこう聞いてくるのは当然です。なぜなら私はあなたたちにこう宣言するからです。あなたがたはオシレを崇拝してはいけません。崇拝するのはただ創造主ジェホヴィのみです』
安全なのはこの教義だけです。 - 彼らはこうも言ってくるでしょう。
『サタンとその従者とは誰なのだ?』
あなたたちはこう答えなさい。
『偉大なる霊魂以外の名前を公言する者は誰であれサタンに属しており、それは自分自身に関係しています』 - あなたたちが彼らと論じ合っている間,神殿にいる特定の者たちは使い魔たちに働きかけられ,身を捩りながら悶絶していることでしょう。それからあなたたちは次の仲間にこう言いなさい。
『ご覧なさい,私が悪の霊魂を追い出す方法を教えてあげます』
あなたたちはこう言いなさい。
『ジェホヴィの御名において,あなたたちの退散を命じます!』 - これが実行されたら,彼らは次のような言葉を使います。
『ジェホヴィの御名において,退散しなさい!』
こうしてあなたたちは使い魔を追い出し,偉大なジェホヴィの御力が全ての霊魂よりも偉大なことを証明します。 - しかしこのことを急ぎ広め,高く評価され,かつ秘密裏に『偉大なる霊魂』の御名を伝えるため,彼らが大声で語り掛けるのを妨げないでください。
そのためあなたたちは王を通して,悪の霊魂を追い出すことができる特定の定命の者たちを選び,任命しなさい。 - あなたたちが偽主神とその仲間たちの支配から解放した多くの場所で,悪の霊魂たちは牛や獣に毒を摂取するので,牛や獣たちは死んでいくことでしょう。
悪の霊魂たちは犬に変化し,遠吠えさせます。
悪の霊魂たちは影響されやすい豚に憑依するので,豚は酔っ払いや愚かに見えるでしょう。
これらのことを全てあなたたちは事前に定命の者たちに預言し,偉大なる霊魂の叡智を証明していくことになります。 - これらのことが達成されたら,定命の者たちはさらにこう言います。
「ご覧ください,ジェホヴィの息子よ,
前にあなたが来た時,アポロは私たちにいつ植えて,いつ収穫するべきか,牡牛と牝牛をいつ連れていけばよいのかを教えてくれました。
しかしアポロを脇にしまったら,私たちは何をすればよいのでしょうか?」
そうしたらあなたたちは彼らにこう答えなさい。 - 「星の光の中に来なさい。そうすれば私はあなたたちに御印を与え,これらのことを自分で気づくようにします。そしてあなたたちが神託や憑依の状態で話す時,あなたたちは彼らに特定の星を指し示し,そこに名前をつけます。特定の星群にも同じように名前をつけます。
あなたたちは彼らに北と南の太陽の通り道を示し,太陽を起点とした12の線で黄道帯を区分けした十二宮を与えてください。 - あなたがたは霊感と憑依によって司祭を立てて,彼らを通して黄道帯の兆候が示す太陽の位置を説明してください。
司祭たちはこれらのことを無学な者たちに説明し,彼らに自分の知識として理解できるようにします。 - これらのことが達成されたら,あなたたちはイフアン族にイヒン族のところに行き,ジェホヴィへの割礼の儀式をお願いするように示唆してください。
イヒン族もまた霊感によって彼らを認め,御印を授けることでしょう」
【10章】
- オシレは眷属たちへの指示を終えると,ヴィブラジに使者を遣わし,ジェホヴィの御名において敬礼し,100万人以上の精霊人を招集しました。彼らはすぐに来訪すると,オシレは1万のグループに分けて,各グループに1人ないしそれ以上の従者を与え,何をするべきか指示しました。
全員が作業の準備を終えると,オシレはこう言いました。 - 「ある場所にいる使い魔を屈服させても,彼らを別の場所に追いやるだけなのは,経験が証明しています。そのため1つの町または神殿を攻撃する同じ日に,地球上の主要な場所を攻撃し,使い魔たちが憑りつく場所をなくすようにするのが賢明かと考えます。
そこで各地を攻撃する際,日の出かその翌日を合図としましょう。そうしたら,あなたたちは全ての神殿や神託所の場所,町,王や女王,人間たちの統治者や指導者を確保し,戦略的に,または力で全ての偽主神やアポロの名を冠する霊魂,アポロやソーの名を騙る霊魂たちを追い立ててください。 - 定命の者たちは,『目に見えない世界』で何らかの変化が起きていることをすぐに認識することでしょう。そうしたら彼らは霊魂と交流する場所に行き,アポロにお伺いを立てるはずです。
そうなったらあなたたちはこう答えなさい。
『アポロは追放されました!
偉大なる霊魂ジェホヴィの叡智を聞いてください!』 - その後,あなたたちは私が命じた通りに彼らに指示してください」
- オシレが命じた通りに実行されました。精霊人たちは地球上の偽主神たちを排斥し,人間の全ての王や女王,指導者たちの使い魔たちを追放しました。そして精霊人たちは神殿や神託所にて憑依や託宣で,ジェホヴィの息子オシレを通してジェホヴィが命じた通りに教えました。
- しかし全ての場所で『偉大なる霊魂』の御名は秘匿され,ジェホヴィは静かに人間の精神に語り掛けたため,その御名は囁きか,微かな吐息の中で語られるだけに留めるようにと定命の者たちに命じられていました。
これらのことは守られ,聖なる民イヒン族以外の定命の者たちに『偉大なる霊魂』の普遍的な教えとなりました。 - オシレは命じました。
「あなたたちは1人の主神にあらゆる町と神託所を与えなさい。しかしどの主神もジェホヴィの息子であると明言しなさい」 - これも実行され,人々がその霊魂は誰なのかと神託所で問い掛けると,このような答えが返りました。
「ジェホヴィの息子である地球の主神(または地球の神)を通して行っています。しかし話し言葉として主神と神の名を使うことを許可します」
その名はジェホヴィの御名の代わりとして公共の場で使用する代替の言葉として,定命の者たちに使用され,語られました。
この後,主神と神の名が崇拝されました。 - オシレは言いました。「王や女王,預言者,そして全ての学びを得た人々を統治するのは簡単なことです。しかし無知な者を統治するのは簡単ではありません。人々を支配するのはそう簡単ではありません。 偶像を通してアポロを崇拝することに慣れていた者は,これからもそれを続けることでしょう。それゆえあなたたちは王たちに使い魔を禁止し,預言者や魔術師の禁止を布告させなければいけません。しかしあなたたちは定命の者たちに,こうういったことはサタン(人間の悪の性質)によりもたらされるということを教えてください。
- これも命令通りに実行されました。今や定命の者たちに憑依する使い魔はどこにもいませんでした。こういった霊魂は古き時代に霊魂を取り扱った方法で分散させました。ある者は豚の中に入り,そこで暮らしました。そこでオシレは定命の者たちが胎児の霊魂に憑依されないようにするため,豚の肉を食べることを禁止する法律の制定を王や女王たちに託宣するように眷属たちに命じました。
そこでこの法律は地球で制定されました。追放された者の何人かは森で暮らし,噴水や滝の霧に入った者もいます。その他の堕落した者は,漁業や屠殺場で暮らしました。犬小屋にいる犬や猫と暮らす者もいました。
それにも関わらず,魔術や妖術を生業とする定命の者たちは多く存在し,そこには数多くの使い魔がいました。彼らが死ぬと,使い魔たちはその息子や娘たちのもとに行きました。そこで彼らは魔術を受け継いだと言われています。 - オシレは悪の霊魂を討ち果たすと,『ウィオンカウォ』で評議会を招集し,50万の天使たちが駆け付けました。
- オシレは言いました。
「ジェホヴィの御名において,私が追放した彼らを救済します。あなたたちは大気界の神々と協力してこの目的のために働きなさい。
ご覧なさい,使い魔を数えてみると,地上に60億人以上もいます。そこであなたたちは先に彼らが暮らしている地球の全大陸に行って,『ウィオンカウォ』で催す盛大な祭典に彼らを招待すると宣言してください。彼らには移動手段を提供し,適した乗り物で渡海させなさい。なぜなら私が彼らをここに集めてしまったら,私は船を壊してしまい,彼らが戻れなくなってしまうからです。 - これは実行され,50億人以上の霊魂が祭典に参加しました。そこでは彼らのために食事や祭典用の色彩で整えられた衣服が用意され,無知な者たちの目を喜ばせました。
寛大に提供された後は,彼らは音楽と踊りで楽しませ,彼らにもそれに参加するように諭されました。
祭典は70日間続き,催しは毎日違っていました。人々は喜びで興奮するようになり,古い習慣やしがらみから解き放たれ,船や移動手段を全て忘れてしまったほどでした。 - オシレは評議会に秘かにこう言いました。
「あなたたちはここにいる全員が乗れる大きさのエアリアタを用意しなさい。私はあなたたちに何が起きるのかを見せてあげましょう!
祭典が催されている間,職人たちが乗り物を建造し,それは祭典に参加した全ての霊魂を運べて,さらに彼らの長い旅に耐えられる物資がありました。 - 祭典が70日間続いた後、オシレは彼らに話したいことがあると言って,命令を下しました。
オシレは言いました。 - 「兄弟姉妹よ,偉大なる霊魂の御名において,あなたたち全員に挨拶申し上げます。
私は高位の世界にまもなく出立します。より高い世界へ旅立とうとしています。
私はあなたたちが私の声を聞くことができるように,命令を下します。
あなたたちが私の言葉を喜びを感じられるように,私は愛と優しさを持って話します。
私の家は遥か遠い世界にあります。そこでは苦しみがなく,悲しみもありません。私の民草の霊魂は光で輝いています。
私の家の美しさや栄光をあなたたちに伝えたいです。私は私の家の美しさと栄光についてあなたに話したいのですが、それはあなたたちに相応しくありません。
あなたたちはここに残ることにもう満足していないはずです。だから私は口を閉ざします。 - あなたたちはこれまで苦しんできたので,私は憐憫の心で溢れています。だから私は今回の祭典を催しました。
偉大なる霊魂は,私に食事や衣服の作り方,遥か遠くから旅する方法を教えてくださいました。ですが恐れないでください。私が暮らす場所の全ての人々は,偉大なる霊魂の声を聞くことができます。彼らは,最初に偉大なる御方の声を聞いて学ぶことであらゆることを学びます。彼の御方の叡智は全ての欲求を満たします。 - 私が次に来訪するのはずっと先のことです。私の愛はあなたたちに戻ります。
祭典の時間は終わりました。あなたたちの時間は古き場所に戻ります。
あなたたちが長らく信仰してきた主神たちが色々と用意してくれてことでしょう」 - オシレが話し始めると,すぐに人々はオシレが伝えた場所に行きたいと願い,オシレが今も存在する元の主神たちの元に帰るように提案すると,彼らは声を揃えて「嫌です,彼らの元にはもう戻りたくありません!」と答えました。
- オシレは言いました。
「あなたたちが私と眷属たちと共に行きたがっていることを知りました。私は民草の心を理解することを学びました。しかしあなたたちは私を理解していますか?私は天界の大いなる栄光について語りました。しかし私はそれらを成し遂げるためにどう働いているのかを,まだあなたたちに伝えていません。そう,私たちは毎日働いているのです。
偉大なる霊魂は食事や衣服を労なく手に入れられるようにするため,木を作りました。しかしご覧なさい,その木は移動する力がありません。
世の中には働けないものもあります。しかし体を覆う羽も髪も持たない人間には,才能が与えられました。その才能は最高の贈り物なのです。空気と地面は木から果実と葉を提供します。しかし才能を持つ霊魂は,大気中の果実や葉となる物質を見つけて集めることができます」 - 何色もの光が精霊人によって照らされ,その場は最も魅惑的な香りで満たされました。
- オシレは続けました。
「才能を育成することで,全ての男女に達成できないことはなくなります。十分な才能があれば,主神や圧政的な統治者たちは不要になります。
私は精霊界の家の素晴らしい美しさについて語りました。あなたたちは噴水のところに行き,そこで織りなす虹の中で遊びます。しかしあなたたちはその辺りの隅っこにいるので,あなたたちの喜びは永遠に手に入らない状況に陥っています。
ご覧なさい,私の眷属たちが作った噴霧器と弓を。眷属たちが手ずから作ったもので奏でる音楽を聴いてください!」 - 眷属たちは群衆を大気中の蒸気で覆い,何百万もの万華鏡のような写真に変換し,風の流れで奏でる音楽をその場に披露しました。
- 眷属たちは計り知れないほど大喜びしました。
オシレはもう一度言いました。
「私の言うことをもっと聞いてください。祭典はもう終わりです。
ここでのことは忘れてください。私は行かなければならないと言ったはずです。
元帥たちよ,私と眷属たちを火の船まで案内してください。
あなたちに関して言えば,私は失望しています。私はあなたたちの苦労や困難を知っています。しかしあなたたちがこれらを望むのであれば,それらはあなたたちのものです」 - 群衆は声を揃えて叫びました。
「あなたと共に行かせてください!火の船に私を連れて行ってください。才能の伸ばし方を教えてください!」 - オシレは言いました。
「主神たちはどうしますか?臣民たちもいないのにまだここに残りますか?」
しかし偽主神たちはすぐに答えました。
「私たちもあなたと共に行き,あなたの命令に従う僕となります!」 - オシレは言いました。
「船に乗ったら答えます」
オシレは出立し,高速に作った火の船の傍に付けていたエアリアタに乗りました。すぐにオシレは連れてきた士官全員に命令すると,50億もの眷属たちは全員が乗り込みました。
オシレが上昇を命じると,彼らは大気界の遥か上空に運ばれ,そこではオシレが任命した士官たちが50億もの眷属たちが居住する天高原を用意しており,その天高原は「逃げられない」を意味する『アッサン』と名付けられました。なぜならここはオシレが彼らを教育し,悪から浄化するために用意した場所だからです。彼らは自分たちの力や知識ではもはや地球に帰還することはできませんでした。
【11章】
- オシレはアッサンに運ばれた眷属たちの神にシャボンを任命しました。シャボンは士官や教師を選任し,人々を成長度に応じていくつかのグループに分け,学校や保育園,工場を建設し,住民を働かせ,十分に儀式や式典で楽しませました。
- アッサンが組織化された後,オシレは出発し,オシレの主神たちが建設した各地の王国に行き,滞在しました。
- こうして地球の天界はオシレの下で再編されました。組織化に要した時間は3年でした。しかしオシレはヴィブラジで夜明けを迎えた際の調整に時間を費やし,大気界の中央王国として完成させました。
最後に,オシレは1万人の主神を任命し,地球で暮らすように命じました。ある者は礼拝所の神殿や,神託所で暮らし,ある者はガン族の町で暮らしました。
オシレは主神たちに次のように布告しました。
それはこうです。 - あなたたちは天界の事柄を霊感や神託を通して教えてはいけません。
- あなたたちはたとえ彼らの親類であっても,死者の霊魂と交わらせてはいけません。
- あなたたちは,霊魂が彼らの定命の親族たちのもとを訪ねることを許してはいけません。幼くして亡くなった霊魂たちについては,ヴィブラジのアサフに送り届けるように。
- あなたたちは人気のない家に霊魂が住み着くことを許してはいけません。また,地球の墓地に棲みつくことも同様に許してはいけません。
- あなたたちは霊魂が地球の洞窟や滝に住み着くことを許してはいけません。
- あなたたちは霊魂が定命の者たちに憑依したり、憑依によって定命の者たちに話しかけることを許してはいけません。但し次の場合は除きます。
・私の命令を実行するためにあなたたちが任命した霊魂である場合
・あなたたちがその他の目的のために定命の者たちの上位者として任命した世代の管理者(ルーイ)である場合 - あなたたちは新しく生まれた定命の者たちの守護霊の選出や任命を管理するものとします。
- 全ての守護霊は監視対象者に地球近くの天界について何も教えてはならず,誰も戻ることができない,遥かに遠く高い場所から彼らに託宣するものとします。
- 守護霊たちもまた,神のみ,或いはその主神に相談したことや,秘儀によってこれを実行したことを監視対象者に託宣するものとします。
- 主神と神は全ての善,全ての知恵,全ての愛,全ての力であること。
- 全ての悪は,人間の『死』という状態から生まれたテトラクトによってもたらされます。
- あなたたちは定命の者たちが太陽,月,星についての知識を得て,それらに名前を付け,それらが大宇宙内にあることを託宣しなければいけません。
- そして彼らに観測するための神殿と,説明用の平板を与えてください。
- なぜなら全てにおいて,あなたたちは人間が実体界の知識を得て,その者があらゆる創造された物質の挙動の根拠を探すため,実体的な事物を調査するように人間の精神に働きかけなければいけないからです。
- 彼らはもはや,あらゆる場合において知識や真実のために霊魂に頼ってはいけません。
- なぜなら私は地上の霊的な知識を基礎に据えていないからです。それは,その後にもたらされるものです。
なぜならジェホヴィが最初に人間に実体的な生命を与え,次に霊的な生命を与えたように,私は地球上の新しい種族(ガン族)のための基礎を据えようとしているからです。彼らの子孫から,実体的な知識と霊的な知識を包含するコスモンの後継者が生まれるからです。 - しかしこれらは実体的な知識の中で昇天したり降臨したりして,私が今地球上で基礎を据えようとしている知識の中で死を与えます。
- あなたたちは彼らに真実を教えなければいけません。しかし彼らは後の世代において,実体界の崇拝を通してあなたたちの教えを曲解し,太陽や月,星々の前に平伏し,霊的な生活だけでなく,偉大なる霊魂やその神々,主神たちも信じなくなることでしょう。
- これらのことは実体界で実現してしまうに違いありません。そうなれば私が警戒している堕落を経験した今日の彼ら以外,後の世に復活はなくなってしまいます。
- そのため、あなたたちは星々の中に実体的な知識を確立し,それらに名前をつけてあげなければいけないのです。なぜならこれらのことは,オシレの周期における実体界の知識を持つ崇拝者がどのような運命を辿ったのかについて,コスモンの世に証明されるからです。
- そこではあなたたちは,偉大なる霊魂と遥か彼方の天界を信じること以外,定命の者たちにあらゆる霊的なことを忘れさせたように,実行されたことは元に戻し,何事もなかったかのようにしなければいけません。しかし実体界の完全な知識については追求させます。
- 神とその主神たちの労苦は,常に霊魂を地球に連れ戻し,実体界について学ぶことではありません。なぜならこれはジェホヴィの計画ではないからです。
- 天界は実体界の知識で構築され、それは天界の大宇宙の中に基礎があり,そこにいる霊魂は来るべき時に教えられます。
- この時代では,人間は霊的なものを過度に信じなくなることを恐れないでください。ジェホヴィは特定の時期における不信心についても完全性を要求します。
これが地球におけるその時代の創始となります。 - それゆえあなたたちは,これらの問題をあなたたちの全ての叡智,力で対応してください。
ジェホヴィの光が未来永劫,あなたたちと共にありますように。
【12章】
- オシレは数学者を通して,実体界の星々,月,太陽の地図と,黄道における地球の位置を主神たちに提供し,それらに動物の名前を授けました。牛や,牡牛,熊,馬,魚,蠍,羊,獅子,蟹,死,命,山羊の領域がどこにあったのかを示しました。そして時季に印をつけ,黄道の幅である1年を12の区画(月)に分けました。
- オシレは太陽を中心に置き,そこから星々に向かって線を引き,全ての生物の季節における力について説明を加えました。
- オシレはジェホヴィの時間に,古代の400年と,予言の基礎であるダンの半分の時間,33年の変化,11の時期,7回半の星々の渦を与えました。これにより今の時季が予測され,地球では飢餓が回避されるようになりました。
- 平板が完成し,主神たちに渡す準備が整うと,オシレはこう言いました。
「これを受け取り,神託と託宣を通して定命の者たちに授けなさい。そしてこれらを預言者,先見者,司祭,王や女王たちにとって神聖なものにしてください」 - あなたたちは観測の神殿を建設し,星々を研究し,ガウや太陽の南北の航行,クネスト,暗き部屋により教わり,それらが『ハークのフィヒトゥス』を証明することになります。なぜなら人間の実体界の知覚が,実体界において完璧な暮らしができなくなるような,何もやり直さなかったり,何も教えられないということはあってはいけないからです。
- なぜならこの規則は全ての実体界に適用されるからです。実体的な教養の中では,人間は精力的で強く,自立したものになります。そして実体人として霊的な教養の中では,彼らは弱く敏感になり,依存的になります。
- 前者の場合,彼らは最終的に利己的で邪悪になります。後者の場合,彼らは無力で,実体界の生活に馴染めず,ついには絶滅します。
- すべての実体界において,ジェホヴィはご自身が創造された全ての種族にこれらの 2 つの時季を用意しました。それは実体的な感覚が発達する時季と,霊的な感覚が発達する時季です。
この2つの中で均衡を得ることが,遠い未来のコスモンを見つけることになります。 - それゆえ今日では,あらゆる点において実体人の霊的な性質を考慮せず,定命の者たちが死を迎えた時,彼らを迎え入れる神や副神たちの問題として委ねることについて,私はジェホヴィの御名において,あなたたちに任せます。
- しかしあなたたちは,霊魂や主神や神がいないことを彼らが恐れ,霊魂と思い込んでいるテトラクトを彼ら自身の意志で放逐するように教えていかないといけません。むしろ彼らが男神女神になるべくお告げしてあげてください。その願望によって,彼らは大きく力強く,そして恐れを知らぬ性質となるでしょう。
【13章】
- こうしてダンの夜明けが終わると,偉大なるオシレは,神とその主神たちに他の周期に向けて地球と天界の収穫を命じました。1柱の神として,また1人の人間として語ったため,天界と地上に秩序がもたらされました。
人間も天使も,ジェホヴィがどのような能力を与えてくれたのかを知るために,目を自分の内面に向けました。
地球,月,太陽と星々が人間の感覚に新しい光を示しており,それは疎んじられたり,軽蔑されたりするのではなく,有益な目的のため,偉大なる霊魂が与えた栄光に繋がるものでした。 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「私は遠く離れた場所で多様な考えや異なる手順で思案するため,すぐ近くで考察するため,その他では遠く離れた場所で思案するため,何人かの人間を創造しました。
おお人間よ,上天ではそのような人間が全員同じようになるとは考えないでください。私は彼らをそのように創造したのではなく,彼らが色々な極限状態の中で永遠に走り続けるように創造したのですから! - 最初に話した中で,道理を実践するために即位した私の息子オシレは偶然来訪したのではなく,ちょうど私が不信仰の種を地球と天界に蒔こうと計画していたときに来訪しました。
- なぜなら信仰の時季や不信仰の時季といったものは,太陽の下で全ての人々に現れるものだからです。信仰によって,真実と愛は実践されます。そして不信仰によって,偉大なる研究と学習は残酷さと議論を伴いながら実践されます」
- オシレは言いました。
「ジェホヴィよ,私の復活のため助言をお願いします。
私は偶像崇拝という悪や,過度の信仰という極端な行為を根絶しました。
私は人間の目をあなたが創造された実体界に向けさせて,人間が地球から天界に来てはいけないと人間の心に刻み付けました。曰く,
『ああ、私には実体界の知識がないのです!』」 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「人間の究極の栄光をさらに高めるため,私は地球を3,000年間,ジア原野に置くことを布告します。その中であなたの果実は完熟することでしょう」 - オシレは地球と天界が辿る将来の道における時間と場所を予測し,ジェホヴィの布告により地球初の実体的な哲学が生まれることを察しました。後に人間は昔を振り返ってこう言うことでしょう。「オシレのシステムやアシレの種族はその時,生まれた」
しかし人間が霊的なものを信用せず,太陽,月,星々の崇拝者となった時,オシレはさらにその先を見て,様々な実体的な事柄において,全ての原因と原初を発見することになると言いました。 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「人間は私を見つけるためにあらゆるものを調査しなければいけません。しかし私はこの労苦に対して,人間の一世代や100年,1000年という単位ではなく,周期という単位を与えました。なぜならコスモン時代において,私が地上に私の王国を建設する時,人間は全ての思索と哲学の証拠をその成果とともに目の前に持つことになるからです。そして人間は過去に実践したものの中で良いと思ったものを採用することでしょう」 - セイン弧の上方でオシレの呼びかけがあり,そこでは赤い星でダンの夜明けが終わりを迎えるのを待つ何百万もの人々がいました。特使はジェホヴィの息子オシレを通して,ジェホヴィの御業の物語を語りました。
それから収穫量を測り,セイン弧に君臨する女神アントワの足元にその計画を置きました。
アントワは待機していた彼女の軍団に,出発の言葉を与えました。この軍団は偉大なるオシレによって救済された眷属たちを迎えるため,オベギア1機,筏1機,火の船1機を停泊させていました。 - 音楽と舞踊の中,100憶の精神体が暮らす『アントワの庭』の女神エティシンの指揮の下,彼らは500万の精神体を乗せたオベギアを停泊場所から切り離しました。
そこはジェホヴィの精霊界の静脈に浮かぶ無数の星々の上に紡がれた定命の者たちの救済の物語に,男神女神たちが興じる安らぎの場所。 - 赤い星、地球に向けて,上天の王国に奉納するオシレの収穫物である70憶の花嫁花婿たちの結婚式のため,エティシンの誇りであるオベギアの舵を取りました。
- その間,オシレとその軍勢はいつものように準備を整え,地球の渦の中でジェホヴィの光の到来という合図を待っていました。なぜなら神々や人間たちにとって,星を去り昇天する者,星々の精霊界を去って昇天する者は,定命の者たちが理解できるように『降臨』と呼んでおり,大宇宙の全てのものが上を向いているこの状況は奇妙だったからです。
エティシンの眷属たちを乗せたオベギアは大気界の渦に突入しました。
花嫁花婿たちは歓声を上げました。 - 凛然たる式典を目撃しようと集まった何百万もの観客は拍手で迎えました。
- それから海のように広く,全ての付属品が均整に付された火の船が降下し,ヴィブラジの床に至るまで荘厳に装飾されました。
そこに光の外套からエティシンが姿を見せ,偉大なるオシレに偉大なる霊魂の御名において敬礼し,不変の世界に捧げるオシレの奉納物を受け取ったのです! - オシレは従者であるロウツィンの大天使たちと共に,力の創造主の管理者オルマズの御印の下,エティシンを受け取り、その後,救済された70憶の息子,娘たちに70億を贈りました。
- そこで式典が正式に催され,ジェホヴィの花嫁花婿たちがオベギアに乗り込みました。
オシレは今後200年間,天界と地球の統治者となるように定められた神に敬礼し,心に悲しみを抱きながら火の船であるオベギアに乗り,何百万もの愛が待ち,オシレが『私の家』と呼んだ上天に向けて出立しました。 - 『アントワの庭』の若く細身の女神エティシンの指揮の下,強力な船が上昇しました。
彼女の小さな手は,彼女が篤く信仰する元素の司令官ジェホヴィがいる上天の方に差し伸べられました。
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)
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