本書は『ジェホヴィの娘クペンタ・アミジの書』と同時代の出来事を記したものになります。先述の書が上天に関する出来事を記したものだとすれば,同じ時代の『神の第1の書』は下天と地球について取り扱ったものとなります。そのため,本書は他の書よりも下位となります。
本書は神により選ばれし4人の偉大なる人物について取り扱っています。
・神イーマの啓示を受けたチャイニャのポー
・神族長の啓示を受けたヴィンデュのブラフマ
・神ヴィシュヌの啓示を受け,パーシー,後にエギュプトに移り住んだアブラム
・神オスの啓示を受けた北グアタマのイーワタ
これらの啓示は,天界の王国では「ボン弧」として知られた時代と同じ時期に下されました。
この4人の神々は当時,神族長ハチュエが取り纏めていた神族会議の主な一員でした。
【1章】
- 創造物の創造主。
全ての声は『彼の御方』から生み出されます。
全ての事物は『彼の御方』と似た性質を持っています。
これらは『彼の御方』から,そして『彼の御方』の中で発せられます。
『彼の御方』の神や主神,上位天使,定命の者たちにより。 - 『彼の御方』はジェホヴィの栄光のため,地球を統治下に置きました。『彼の御方』の神は着任すると,『彼の御方』により選ばれし者を救済するため,そのために用意された者たちと共に歩み,語り合いました。
- それは地球の4つの保護区に,聖なる光を持ち,神とその主神の声を聞く力を持った4人の息子を与えたことです。
- ジャフェスのポー,アラビーニャのアブラム,ヴィンデュのブラフマ,グアタマのイーワタの記録は地球に永遠に残り,『彼の御方』ご自身の栄光,そして人間の救済のため,御父により育てられた証拠となるのです。
【2章】
最初の『中国の聖典』–
ジャフェスの子供たちのために神により選ばれし無性の人ポーについて記しています。
- これはザラツゥストラの時代から『光の系譜』の世代です。
- 以下の者たちが続きました。
・スー・サ
・グゥオン
・ルー
・サム
・ディ・ジョ
・ウィー
・ヒム
・ゴウ
・シー
・ウィン
・ヒィ・ウェン
・ツェ・コン
・ラム・ニ
・ムー・ヨウ・ティン
・ルッツ
・ヒメ
・マイ・セ
・ホン
・ギィ
・ワン・ギィ
・ツェ・ルー - 前述した全員は神(光)の先見者,予言者であり,若い頃から『御声』を認識できており,それぞれ順番に神に選ばれし者(信仰者)の盾や守護者になりました。
- 神(光)は言いました。
「ご覧なさい,ツェ・ルーと共に『御声』は失われました。しかし私は地上で声を出して呼び掛け,私の光を広げていきます」 - チェ・ソンの女性,名はハ・セと言うイヒン人が来て,彼女を通して『御声』は取り戻されました。
- ハ・セには7人の息子と7人の娘がおり,全員が『御声』を聞き,光を見ることができました。
- 神は14人の息子と娘をそれぞれ別離させて,それぞれに異なる道を歩ませました。
- 次に記すのは彼らから生まれた部族です。
・キング
・シー
・グェ
・ルー
・ヒ・ガゥ
・ヒ・セ・グア
・ヨー
・ハ・ファン
・ニー
・ヒ・ラム
・セイン
・ユス
・ロー
・ジョン
・インゲ
・フー・ロン・ゴゥ - ハ・ファンの子孫からエナム・ジョとジズー(半血のイヒン人)が生まれました。
インゲの子孫からはノエとユ・ライムが生まれ,ユツェとヒ・アゥも生まれました。
神はヒ・アゥたちに南の方で暮らすように命じ,彼らはその通りに暮らしました。 - キングの子孫はウィ・ヤー・フーです。彼らは北方で暮らし,フォ・シムと交流しました。彼らは血統上,イフアン人であり,サ・シンなる者の下でザラツゥストラ法を信仰し,彼らは今日ではバと呼ばれるラバがいました。
- フォ・シムの部族からはハンが生まれました。
ウィ・ヤー・フーからはヒとテ・ウィンゲが生まれました。この部族は両方とも光と御声を持っていました。 - ジャフェスの北方の地は全てが平和で幸福に暮らしていました。
- 神は彼らに対して,全てにおいて祝福しました。
- それにも関わらず,ハンの部族は神の命令を忘れてしまったのです。リ・ハンという強力な族長が彼らに対して離反し,オシリスの教義を再確立し,実体的な知識がオーマズドの法よりも優先されてしまいました。
- ハンはジャフェスの中央の玉座を簒奪し,『太陽の王』ハンと自称しました。
ハンは知識を手に入れ,人々にその知識を強要することに注力しました。 - ハンは次のような布告を発布しました。
「太陽の王ハン!
見よ,空には1つの太陽と複数の衛星がある。王国も1つの王国と衛星国となるべきである。 - 私を見よ,私は太陽の王である!
私は他の全ての教義や学問を拭い去る。全世界を私に傅かせてみせる!」 - ハンは次のような質問をされました。
「人間は『見えざるもの』を崇拝してはならないのでしょうか?」
彼はこう答えました。
「お前に見える『石』を崇拝する方がまだよかろう」 - ハンは言いました。
「崇拝は言葉ではなく,行動に対して為すべきである。
崇拝は祈りに対してではなく,正義に対して為すべきである。
祈りとは自分の弱さに対して嘆くことではないのか? - 仮に『見えざる光』があったとして,その者は自分なりの方法で実行するだろう。
その者に祈って何の役に立つというのか?
その者への儀式と式典は愚か者を露呈するようなものだ。先祖への儀式と式典の方がまだ許せる。
仮に彼らの精神体が存在し続けたとして,儀式と式典は彼らに良い喜びを与えるかもしれない」 - ハンはジェホヴィ(光)とその神,主神への崇拝を撤廃しました。
- 神は天界の聖なる丘から見下ろしながら言いました。
「それは良いことです。ハンに支配させましょう。
ご覧なさい,ハンは新しい教義で群衆を魅了しますが,この教義は何千年も前には既に試されていることを覚えていないでしょう」 - 神は彼の預言者ツェ・ウィンゲを通してこう予言しました。
「聞きなさい,ハンと世界中の全ての者たちよ。
私は御声と光(神とジェホヴィ)により予言します。
私は自分の言葉が真実を告げていることを知っています。
言葉で心は曲げられます。
見えざる者に祈らないと,見えざる者に忘れられてしまいます。
神々への儀式や式典を撤廃すると,神々に忘れられてしまいます。
創造主に対して自惚れた人間はこう言います。
『私を見ろ,私は全てにおいて最も高貴なる者だ。私の考えは全ての叡智において最も優れている』
人間の種族は基本的な教義のような見解を確立することを熱望するでしょう。戦争と破壊が各国に降りかかるでしょう! - ハンは神の予言を聞かないでしょう。ハンは『第1ハン王朝』と呼ばれる王朝を築き,中央から周辺に到るジャフェスの地を支配します。
- ハンの法が原因で,ジェホヴィ(光)の崇拝者である信仰者に対する大迫害が行われます」
- ハンは言いました。
「彼らが食べる物で試しなさい。魚や肉を食べるのを拒む者は死刑とする。男であれ女であれ,地上や水中,上空で暮らす牛や馬,犬,その他の動物を神聖視する者は,宮廷では好まれない」 - ザラツゥストラ法に従う信仰者は異端者となり,拷問に掛けられ,死刑に処されました。
ツェ・ウィンゲの予言が現実のものとなったのです。 - 神は言いました。
「ご覧なさい,彼らは創造主を忘れるだけでなく,言葉や行動でもその人格を否定しました。
なぜなら彼らは創造主が創造した全ての生ける者,人間でさえも神聖視していないからです」
【3章】
- ツェ・ウィンゲの血統から,神は7世代に渡って預言者を輩出しました。
ツェ・ウィンゲはドゥ・ティスを儲け,ドゥ・ティスはインを儲け,インはハイ・ニを儲け,ハイ・ニはラン・シーアンを儲け,ラン・シーアンはディ・ショチェを儲けディ・ショチェはホ・ロンを儲け,ホ・ロンはポーを儲け,ポーは生まれながらにして『無性の人』でした。 - ポーがまだ若かった時,神の御声が届き,こう言われました。
「あなたの祖先の教義に忠実でありなさい。魚を食べず,肉も食べないように。
あなたの神はあなたを守るだけでなく,共に信仰者たるザラツゥストラの聖なる部族を集め,この偉大なる地に再建するつもりです」 - かつて多くのザラツゥストラ人が禁欲を守ってきました。王は戦争で人口が減少していくのを見て,禁欲を戒める法を作り,全ての男性は結婚し,全ての女性は子供たちを儲けるように命じ,背けば死刑に処されました。
- ポーは成長すると,神は彼にこう言いました。
「ご覧なさい,あなたは法を遵守できません。なぜならあなたは性別を持たずに生まれてきたからです。しかし私は,あなたと同じように子を産めない妻を見つけてきます。しかしあなたたち2人には3人の子供を得る祝福があり,その名はウォン・リ,トーハン,ツェ・ルーと言います」 - それは実現し,ホン・グの女性は3人の養子を連れてディワンの暴政から脱走し,南の部族のハイシグア,ヨー,グワン・グーの下に逃げてきました。
ポーは彼女と結婚しました。その妻の名はア・トド・ジーと言いました。 - ポーが彼女と結婚したのは20歳の時でした。彼は妻と3人の子供を連れて,「兄弟の地」という名の由来を持つヘンガ・ディ国に行きました。彼は亜麻や麻を製繊する仕事に就きました。
- 神はポーの下に降臨し,こう言いました。
「『至高なる光』への忠誠心として,あなたはどこまで許容できますか?」 - ポーは言いました。
「私は全てにおいて彼の御方に従います」 - 神は言いました。
「もしも創造主が命じたら,あなたは3人の息子を犠牲にしますか?」 - ポーは言いました。
「彼らは創造主のものであり,私のものではありません。私のものでない者をどうして私は犠牲に差し出せるのでしょうか?」 - 神は言いました。
「あなたは賢く,オーマズドの法を知っています」 - 次にポーが質問しました。
「あなたは誰ですか?
私の下に静かに近づき,質問に答えるあたなは誰ですか?」 - 神は言いました。
「行ってください,そして預言者ハイ・シアンを訪ねて,彼に質問してください」 - ハイ・シアンはヘンガ・ディの南の村の統治者であり,同時に偉大な学者でもありました。
- ポーは彼の下を訪れ,こう質問しました。
「自分に質問をするこれは何だと思いますか?
どうして自分は一日中,自分自身に質問し答えているのでしょうか?」 - ハイ・シアンは答えました。
「私たちは2人の人格を持っているのではありませんか?
私たちには2人の人格がいて,自分の中で話しているのではありませんか?」 - ポーは言いました。
「あなたは,自分の中で永遠に質問し続けるのと,永遠に答え続けるのと,どちらが優れた人格だと思いますか?」 - 統治者は言いました。
「質問をする方がより優れた人格に違いありません」 - ポーは言いました。
「それは誰ですか?」 - ハイは言いました。
「それは誰でもなく,それは誰かです」
ポーは答えました。
「それが私に現れたのです。この2つの人格は2つの別々の人格なのです。一人は肉体に所属し,もう一人は創造主に帰属しています。なぜなら質問する方は神と天使を見聞きする人物と同じだからです」 - ハイは言いました。
「あなたは何を言っているのですか?
神と天使ですか?」 - ポーは答えました。
「神と天使です」 - 統治者は腹を立てて,こう言いました。
「あなたは法をあまりにも蔑ろにしていませんか?」 - ポーは言いました。
「私が見たことを私は見て,私が聞いたことを私が聞いているのです。
私の外にいる何者かが私を作り,私を支配しているのです」 - 統治者は言いました。
「私たちは迷信の世界から脱していないのではありませんか?
どうしてあなたは闇の時代の教義を取り扱っているのですか?
私はあなたに,この世の中には2つだけが存在することを言いたい。一つは『見えざる世界』,もう一つはその中に浮かぶ『実体界』です。
どちらの行動も反応も,私たちが『生命』と呼ぶものを生み出しており,それは生まれては消える泡に過ぎず,終わりがあります。
法は正義です。ハンは古代の教義を廃すという善行を為したのです」 - 彼らがまだ語っている間,神は近くにあった灌木を発火させて,その炎の中から声を出しました。
「あなたに語り掛けている私は誰だと思うか?
紛れもなく私だ!」 - 統治者はその光を見ましたが,灌木は燃えていませんでした。彼にも声は聞こえていました。しかし神の存在が彼の心を頑なにしました。
彼は言いました。
「見てください,あなたは私の所に来て,私が預言者であることを知って魔術師のように火の呪文を唱えました。私は1,000の本を習得し,偉大なる学者のように記憶しています。
あなたは私を怒らせた」 - ポーは言いました。
「どうしてあなたは私を責めるのですか?
呪文を唱えたとあなたを責めるのは当然ではありませんか?
なぜなら私は唱えていないからです」 - 再び神が現れ,こう言いました。
「私の息子ポーよ,あなたはこれを責めてはいけません。あなたは彼と共に働かなければいけません。
ご覧なさい,私はフェ国の守りをあなたに任せます。なぜなら今この時,ムー・グォンは死んだからです。グォンの部族はフェとヘンガ・ディに集まるでしょう」 - 統治者ハイ・シアンは光の言葉を聞いて驚愕しました。彼はムー・グォンが死んだのかを確かめるため下僕を遣わすと,1日の道程を往復してそれが真実であることが判明しました。
【4章】
- 統治者ハイ・シアンはア・シンにポーの性格を調査するように命じました。3人が集まると,まるで火の炎が大地に貫いたように,神が砂に「ティ・イン」と書きました。
- ポーは言いました。
「今後,ティ・インは創造主だけを信仰する部族となるでしょう。なぜなら神がそう書いたからです」 - ア・シンは言いました。
「それが死者の霊魂によって書かれたものと,創造主によって書かれたものとをどう区別するのか?」 - ポーは言いました。
「光は光の中から生まれ,闇は闇の中から生まれます」 - ハイ・シアンは質問しました。
「あなたは天使と神を見ることができると言っているのですか?」 - ポーは言いました。
「私は天使は見えますが,神は見ることができません。天使は自分のようです。しかし神は火の炎のようです」 - 今,彼らは議論している間,三角形の光がポーの頭に宿り,「ティ・イン」という言葉が三角形の辺に現れました。
- 統治者は言いました。
「これは何を意味しているのですか?」
神の光の支配下にあるポーがこう言いました。 - 「私に『ティ・イン』と呼び掛けています。私は生ける全ての者を統べる御父(ラバまたはバ)です。私は砂に書き,私の先見者や預言者の口を通して伝えます。
あなたがポーと呼ぶ者は私の息子であり,ハンとその衛星国(属国)に隷属している私の選ばれし者たちを救済するためにこの世に生を享けました。 - ご覧なさい,私の民草は投獄され拷問を受け,虐待され,酷使されています。
あなたたち2人は不義な行いに手を染めるハンの栄光にために,重い負担を蒙っています。 - あなたたちにも三角形の光を与えるので,私を信奉してください。そうしてくれれば,私はあなたたちの王国も救済します」
- ハイ・シアンとア・シンはハン王朝の隷従から脱却するための口実を欲しており,ポートとその声(ティ・イン)の教示に喜んで耳を傾けました。
- そこでこの属州の学者たちは招集され,ポーを通して神や,地球と天界の神秘,特に偉大なる王政について学びました。
- この会議の面々が集まると神はポーに光を投じ,その場にいた者全員がその光を見ました。ポーが話した言葉は神の言葉(ヴェーダ)と呼ばれました。
神の叡智を彼らは一語一語間違えずに学び,それらを何度も繰り返しました。これは『口頭学習』と呼ばれ,本や石板で学ぶのとは対照的な方法でした。 - 神は言いました。
「大いなる試練が私の民に訪れます。王はあなたの神(ティ・イン)である主神の教義を破壊しようとするでしょう。 - そのため,あなたは私が世界に審判を下すまでは,私の言葉を書いたり,刻んだりしてはいけません。
- 次に以下の聖なる法は神(ティ・イン)によりポーを通して与えられます。
- あなたの創造主の栄光に貢献できる子孫を儲けるよう努めなさい。
- 獣(本能)の衝動に従って結婚するのではなく,あなたの霊魂と配偶者の霊魂を鑑みて結婚しなさい。
- 独身を貫かず,人口を増やして地球を飾りなさい。
- あなたの創造主は幼児のために牛乳を用意します。しかし歯が生えたら,あなたはその世話もしなければなりません。
- あなたはオーマズドの法に従い,食事を与えます。
その者を戦士にしたいのであれば,魚や肉を与えなさい。その者を忍耐強く,強く,従順にしたいのであれば,地球で育つ草を食べる駱駝や牛を思い出しなさい」 - ネ・グォンが質問しました。
「全ての法で最上だったのは禁欲だったのではありませんか?
今はそうではないのですか?」 - 神は言いました。
「全てには,それぞれの時があります。ザラツゥストラの時代では,禁欲が第1の法でした。当時,人間は神の法に対する心の構えがありませんでした。
しかしあなたは他の法よりもその法が高いと呼んではいけません。 - 地球の知識を実り豊かなものにするには結婚が必要ですが,それでも死後が,その者の霊魂は第6世代の子孫にまで拘束され続けます。
独身であれば,人間の精神体は死後(子供を儲けたことによる愛ゆえに)地球に未練を残すという拘束がなくなり,速やかに楽園へ昇天できるようになります。 - 弱ったり,奇形児であったり,盲目であったり,耳が不自由であったり,爛れがあったり,隠れた病がある男女は,結婚したり,子を儲けるべきではありません。またそのことで悲しむこともありません。なぜなら人類が地球から解放されることを御父は望んでいるからです。
- あなたたちはパニック語を聖なるものとして残してください。そして私の聖なる言葉が,地球で来るべき時を迎えるまで,他の言語で表現されないようにしてください。
- 11歳になったあなたの息子や,9歳になったあなたの娘には,処世術を学ばせるようにしてください。同時に彼らは創造主に身を捧げ,奉仕させてください。
第6の法の一部にはこう記されています。
『公共の教師は独身でなければなりません。
教師,男司祭,女司祭になることを決めた子供は独身の誓いを立てなければなりません。
なぜならそういった人たちは偉大なる霊魂と結婚し,特定の誰かに愛を注ぐことがない男神女神となるからです』 - 結婚する者たちは,天界と地球の栄光のために子孫を育てるべく,オーマズドによって選ばれたということを覚えておいてください。
そして平和に,愛と調和の中で一緒に暮らしてください」
【5章】
- 賢い者は愚か者を支配しますが,それは成長させるためです。
- 裕福な者は町の利益のため,その富を分配しなさい。
- 貧しき者は裕福な者に敬意を払い,彼らから助言を得なさい。
- ご覧なさい,私は民草に多くの贈り物を与えました。授乳のための女性。荷物運びの屈強な男性。町を監督する賢者。古代について解説する学者。私の声を聞く預言者。天使の声を聞く魔術師。病を癒す医師。その誰もが私が与えた贈り物なのです。
- 他人の贈り物を欲しがってはいけません。しかし賢い者は自分で見つけ,町の利益のために使います。
- 他人の富や,他人が所有する物を何一つ欲しがってはいけません。
裕福な者は番犬以上の何者だと言うのですか?
ご覧なさい,私の掟を守れるかどうかはその者の問題なのです。 - それぞれが手にした贈り物によって,私は,その者が町の人々のためにできることを要求します。
- 貧しき者に対して私が要求するのは,駱駝の背中の藁よりも軽いです。
- 無学の者や幼児に対しては,私は彼らを成長させるための神々のような賢者や裕福な者を与えました。彼らがこの者たちを管理する時,私は彼らの奉仕に対して祝福を与えます。
- 彼らが下位の者たちの復活のために実体界で行うことを,私は天界での復活において,霊的に彼らに答えます。
- あなたは一度しか結婚してはいけません。あなたは生涯で他の配偶者の面倒を見てはいけません。
- 夫は家の主人であるべきで,彼が不在の場合,妻が主人となります。
- 私は選ばれし者のために7つの階級制度を作りました。
第1位:予言者
第2位:最高の家系
第3位:ラバや司祭
第4位:修道女(スペ・エ・ス)
第5位:医師
第6位:裕福な者
第7位:貧者 - それぞれの階級は独立しており,全ての階級は私の前では価値があり,いずれも等しく私の子供です。
- あなたは生命の息吹を持つ物を食用として殺してはいけません。
- あなたは地上や水中,大気中のあらゆる物に対して,創造主を探し求めなさい。
- あなたは,隣人が抱える全ての悪を赦す以外に,隣人にとって良いと思える全ての事を探し求めなさい。
- あなたは神の聖なる日を守りなさい。そしてあなたの民草に全員,創造主の喜ばしき創造物を喜ばせなさい。
- あなたは神の預言者に従いなさい。そして町の父(ラバ)に従順でありなさい。
その次に,あなたは自分の父母に従い,あなたの祖父母に敬意を払いなさい。 - 神の家(神殿)では,全ての人間は平等であることを覚えておきなさい。なぜなら高位の者や低位の者に等しく『死』が存在するように,私が建てた家に人々は立っているからです。
- あなたは全ての人間の意見を尊重しなさい。なぜならあなたは間違えているかもしれないからです。
- あなたは,自分や自分の物についてあまり話してはいけません。なぜなら他の者たちにも歴史があるからです。
- あなたは全ての正義に対して,他の者と協力していかなければなりません。
【6章】
- ザラツゥストラの法を回復させるべく,大都市は精神体の数が2,000人を超えないようにし,小都市でも10家族にはなるようにしました。またその場合,独身者を除き,1つの町にはラバか司祭が1人いる8人程度の住民で構成されることになります。
- 最も高位の学者は独身とし,町の司祭か統治者となります。町の人々の罪はその者が裁くことになります。しかし大都市の場合,その者は共同で統治する一人,または6人程度の司祭を選ぶことになり,その場合,町の罪は彼らが裁くことになります。
- 問題が起きたら司祭は参考人を呼び,その場で何が起きたかを話させます。彼らが語ったら,高位の光により裁決し,その者以外,誰にも無効にできない法となります。
- 司祭長である統治者は死ぬ前に全ての法を無効にすることができ,その場合,後継者は新たな法を作ることができます。なぜならいかなる者も自分の法で死後を束縛してはならないからであり,一度そうしたならば,彼は復位して自分が宣言したことを撤廃してはならないものとします。
- しかし統治者や司祭長が作った法に関して言えば,彼が町を統治し,その人生で人々を支配した間,彼は現世だけでなく,来世に対しても責任を負わなければなりません。なぜならもしも司祭や統治者が闇の法を作ってしまったならば,人々はその法で暮らさなければならず,その精神は彼の不実のせいで来世も闇の中に捉われてしまい,彼は現世で行ったことに対して,精神世界で彼らに弁明しなければならないからです。
- 銅や鉄,その他の工場など2,000人以上が必要とされる場所では,最初の町から5幅隔てて別の町を建てなければなりません。第2の町の統治は最初の町と同じとします。しかしいかなる場合でも,同じ国内で4つ以上の町が隣接してはなりません。
- あなたであれ,王の民であれ,雇ったり雇われたりしてはなりません。
あなたたちは奴隷や主人を持ってはなりません。なぜなら誰もがオーマズドにのみ等しく仕えているからです。 - シン・ワが質問しました。
「ザラシュストラの時代,奴隷の数に応じて人々の身分が決められていたのではありませんか?
また何世代も奴隷として生まれてきた両親から生まれた者は,血統的にそうなるのではありませんか?」 - 神は言いました。
「古き時代の法は古き時代のためのものなのです。当時は特別な職業や学問のため,人類を改良するための良法だったのです。そしてその法は目的を果たしました。
医師は適切な処方を発見できました。彼は肉と血のあらゆる部分を知り得ました。
鉱夫は石やそこに含む金属の様々な種類やその調べ方を知りました。
農夫は大地と何を植えれば最も良く収穫できるのかを知りました。
紡織工は紙や服のために最適な繊維を見つけました。
これらのことが,人間が必要とするものを効果的に実行したザラツゥストラ法の階級制度により,あらゆる分野で実現したのです。 - そのためあなたたちは彼らが自分の手であらゆる産業で働けるように,全員にあらゆることを教えなければなりません。全てを実行できる者こそ最高で最良で最も完璧な人なのです。
- ジョン・リーが質問しました。
「人間はたかだか数年で死ぬのであれば,どうして世俗に関する事を学ばなければならないのでしょうか?」 - 神は言いました。
「あらゆる学問は霊魂にとっての訓練場のようなものだからです。知識は精神を強くします。 - あなたたちは息子や娘にあらゆる事柄を教え,同時にその才能を完璧にこなせるようにしてあげなさい。最初は役に立つ労働のため。次は学問のため。その次は音楽や彫刻,絵画と言った芸術のため。その次は探究のため。その次は完全な存在になるためです。
- あなたたちは儀式や式典だけでなく,踊りや競技,遊戯といった害のない試合を,老いも若きも,労働や学問の間に余暇活動として織り交ぜなさい。
- 心を喜ばせるように励みなさい。なぜならそれが偉大なる霊魂の栄光ある『真なる言葉』なのですから。
- どの統治者も司祭もラバも,後継者を用意しなさい。至高の御方の助言の光に従い,その者たちは選ばれるでしょう」
【7章】
- ハイ・シアンは神に教わったポーの教義に改宗し,彼らは当時,その国では『ティ・イン』と呼ばれました。
- ハイ・シアン,ア・シン,ツェ・ゴウはハンの支配からの脱却に関する協定を結び,そのことを彼に知らせました。
ハンは彼らに対して宣戦布告し,彼らを執拗に追撃し,大国を荒廃させました。 - ポーとその信者は南に逃れ,その道すがら彼らはヒ・アゥの部族の信仰者を集めました。
- ハンは戦争で大成功を収めたため,軍隊を集結させず,各方面に散開しました。
すると見てください,彼は遠征先で蛮族が彼の軍隊を襲撃し,滅ぼしました。ハン自身も野蛮人の女の一撃により非業の死を遂げました。 - ポーに啓示が下ってから4年目のこと,彼は帰還しフェ国のヘンガ・ディとシ・ロフを占領し,ア・シンとハイ・シアンを統治者に任命しました。
- ハイ・シアンはジャフェスの13王国の議会を招集し,7日間の審議の末,ハイ・シアンは『太陽王』の称号を手に入れ,ジャフェスの統治者となりました。
- 彼は法によってポーの教義を確立し『あらゆる光』の名を,神を意味する『ティ・イン』に変えました。
彼は信仰者に敵対する全ての迫害を止め,偶像崇拝を禁止しました。 - ポーは東西南北に旅し,奇跡について教えたり見せたりしました。
神は何時も如何なる場所にも彼と一緒でした。 - 選ばれし者を集め,神の掟(ティ・イン)について説明したり実践しました。
- 人間は全ての偶像や神々,救世主を崇拝することを止め,創造主ただ一人だけを崇拝するようになりました。
【8章】
最初の『フォネシ人の聖典』–
アラビーニャの子供たちのために,神によって選ばれしアブラムについて記しています。
- 洪水の日以来,セムで暮らしていたパーシーの眷属の中から,スペ・タ弧とボン弧の神により選ばれし人アブラムはアラビーニャの信仰者を救済するため誕生しました。
神は言いました。
「彼らはハムの息子からは誰も誕生しなかったので,今後あなたの名前は『アブラ・ハム』となり,天界の図書館の私の記録に何千年も証拠として残るでしょう」 - 偽造者や詐欺者はジェホヴィに対して畏敬を抱かず,アブラとハムの言葉を偽って解釈し,彼の黙示に対する真実と栄光を示した中でこの程度の小さな事柄も(何千年間も)知らずにいました。
- アブラムは生まれ故郷のヘサで鞄職人をしていましたが,神はそこから連れ出し,その名が意味するように洪水以前にドルク人に破壊された古代のハムの地へと連れ出し,彼にアブラハムの二つ名を与え,アラビーニャの信仰者を取り纏めするラバ長にしました。
- 次にアブラムに至るまでの系譜についてです。
セムと70の部族の中で,最初にオワチャブ・ハバル山を越えてパーシーに定住したトゥルがいて,その子孫のラフ・バク,その子孫のゴエ,その子孫のワワ,その子孫のサドがいました。 - サダの時,系譜は途絶えましたが,娘のバー・バーが,オアスの王の圧政から逃れリスティア人が暮らしていたゴートの地のイヒン人により復活しました。
- バー・バーからエグントが生まれ,彼からディアが生まれ,彼からワウ・シャが生まれ,彼からヘ・リルが生まれ,彼からラ・カが生まれました。
ここで系譜は女系の子孫となり,ラ・カの娘ヘスに始まり,その子孫のギル・ギル,その子孫のツッサ,その子孫のシー,その子孫から7世代に渡ってスイスが生まれました。
ウェ・タ・コーの時に系譜は途絶えましたが,イヒン人の子種により復活し,リ・ボスとして生を享け,再びスイスの能力が目覚め,アファクサド,サラ,エバー,ペレ,ルー,サ・ラグ,ナ・ホル,テラといった世代にまで続きました。
しかしテラの時に系譜は途絶え,イヒン人の子種により復活し,そこからゲスが生まれ,チョーが生まれ,ガスが生まれ,ラ・バクが生まれ,ヤ・セムが生まれ,イヒン人の子種によりチ・ロットが生まれ,イヒン人の子種によりシー・アが生まれ,イヒン人の子種によりシー・ラが生まれ,その子から第2子ナ・ホルが生まれ,その子からアブラムが生まれました。 - アブラムは純血のイフアン人であり,洪水以来,父系母系の先祖からスイスの光を受け継いでいました。彼は背が高く,新しい銅のように赤い肌をしており,黒い髪,長い顎鬚をしていました。見るからに獰猛な顔つきでしたが,彼の心は女性のように紳士的でした。
- アブラムは目を閉じていても見ることができ,耳を塞いでいてもきくことができ,彼と暮らす神の光により様々なことを知ることができました。そのため神はジャフェスにおけるポーと同じように,アラビーニャとその隣国の信仰者を集めるためアブラムを選びました。
- 当時,偉大な王と大学者がおり,彼らは学問に関する書物や,遠くや近くのものを計測する道具を持っていました。
- アブラムはこれらについて知っていました。なぜなら彼は男女が会合して学ぶ王の家族の下僕だったからです。しかし神の力を知った彼は若い頃に逃亡し,リスティア人の下で暮らしました。彼らは森で駕篭や小さな装飾品を作り,それを王家の人々に売っていました。
- 神はアブラムに語り掛けました。
「学問を修めた人間のことなど恐れないでください。書物に書かれた知識を嘆くことなどありません。それらが忘れられた時,あなたの言葉やあなたの奉仕が世界を席巻するのです」 - 神はアブラムと暮らし,様々なことを教えたり,彼を通して奇跡を見せたりしました。リスティア人は様々な商品を売り歩く先で,アブラムの奇跡について王の奴隷に話しました。
- 奴隷たちは脱走して,アブラムを探しに荒野に行きました。
彼らが彼の下に辿り着くと,彼はその都度,毎日のように彼らにこう言いました。 - 「どうして来たのですか?私は呼んでもいないのに!」
誰も答えられなかったので,アブラムはこう言いました。
「神があなたたちを連れて来たのです。人間は一人では何もできません。
だからあなたたちの家系の記録を探しなさい。なぜならあなたたちは古代の信仰者の子孫だからです」 - 彼らは調査しましたが,誰にもその由来を発見できませんでした。しかしザラツゥストラの時代よりも前から続くことだけは分かりました。
- アブラムは言いました。
「神は誰か1人の下に来臨するとは思わないでください。彼の御方が声を届ける時,耳や心も与えてくださります。
彼の御方に対して信仰心を持つのであれば,彼の御方はあなたたちの敵,即ち神の敵から救い出そうとあなたたちに呼び掛けてくださるのです」
【9章】
- シー・ア・ドゥ・ワンのアブラムの下に,4,500人の精神体が訪れると,神はアブラムにこう言いました。
「さあ来なさい,私があなたとその民を他の国へと導きましょう」 - アブラムは彼らを率いてホゥド・ルッツの低地に向かうことにしました。
翌年,彼らがシー・ア・ドゥ・ワンを出発した後,飢餓が襲い,神の敵はそれどころではなくなり,アブラムとその民を追跡できなくなりました。 - その後,アブラムは『アブラハム』と呼ばれるようになり,彼は神の命に従い,礼拝用の祭壇と,生贄用の祭壇を建てました。
- アブラハムとなってから最初の内は,彼は,神の光と力が自分にあると自分の兄弟に言いました。他の者たちはアブラハムの言うことを信じていたのですが,アブラムの弟ロトや,アブラムの甥ロトはアブラハムのことを信じてなく,彼についてこう言っていました。
「彼は普通に生まれ,才覚が優れているだけなのだ」 - 神はアブラハムに言いました。
「ご覧なさい,霊魂と会話するのは簡単なことなのです。それよりも彼らとの会話で何が正しいのかを判断する方が簡単ではないのです。そのため,あなたと妻,100人の選ばれし者はシディムの谷のソドムとゴモラを訪ねなさい。 - アブラハムとその民は神の命に従い,ソドムとゴラムの町を訪れました。
神はアブラハムに密かにこう言いました。
「私はこの町を滅ぼします。なぜならこの町は悪の霊魂にとって地獄のような場所だからです。ただロトだけはあなたの目的のために逃がしなさい」 - 彼らはソドムに着くと,天使たちが民草の間を歩き回り,民草も天使がいることを知っていましたが,誰も彼らを気に留めませんでした。
天使と人間との間の振舞いを定めた,ソドム王ベラが作った法がありました。 - アブラハムは神の臨在を受けて,民草にこう言いました。
「見なさい,ここには淫欲を愛する天使がいて,定命の者たちと慣れ合い,共に食べ,共に暮らし,罪深い歓楽を享受しています」 - 神は天使たちを通じてソドムとゴモラに火と硫黄を降り注ぎ,町を燃やし破壊しました。
年上のロトは洞窟の中に逃亡し,そこで暮らしました。 - さて,アブラハムと民草はジレの宿営地に戻り,夜に神がアブラハムにこう言いました。
「心を強く持ち,私の言葉をあなたの民草が理解できるように教えなさい」 - 彼らは祭壇の前で祈りを捧げている時,神はアブラハムから離れ,ソドムとゴモラから追ってきた悪の天使たちが祭壇の近くに寄って来るのを許しました。
天使の一人が大きな光,王冠,眩い宝石で自分を着飾ると彼は姿を現し,民草全員がその姿を目にしました。 - アブラハムは言いました。
「あなたは誰ですか?」
霊魂は言いました。
「私はあなたの神であり,天界と地球を統べる者です!」
アブラハムは言いました。
「私はあなたの僕です。あなたは何をお望みですか?」
霊魂は言いました。
「あなたの一人息子のイザクと,あなたと一緒にソドムとゴモラにいた仲間を連れて,私が案内する場所に行きなさい。なぜならそこであなたのために大いなる仕事を用意しているからです」 - アブラハムは言いました。
「あなたが私に何を課そうとも,私は成し遂げます」 - 翌朝,アブラハムと息子のイザクと,アブラハムと一緒にソドムとゴモラに行った仲間たちは集まりました。
アブラハムは言いました。
「神はどちらにいますか?」 - 霊魂は答えました。
「杖と松明を持って,あの丘の頂に行き,焼く供物の儀式を回復しなさい」
アブラハムは神が言ったことを伝え,彼らは作業を始め,イザクは籠職人が使うような柳の枝の束を運びながらこう言いました。
「これは大きな破片を照らしますが,お父様,どんな供物を焼くのでしょうか?」
アブラハムは言いました。
「神が与えてくれます」 - 彼らがその場所に登ると,アブラハムは薪を集めて積み上げて,イザクが柳の束を置きました。
- 霊魂は言いました。
「人間は世界で何よりも愛するものは何だと思いますか?」
アブラハムは言いました。
「神です」
霊魂は言いました。
「そのためあなたは焼く供物として一人息子のイザクを用意しました。あなたは自分の肉親を生贄として捧げてでも神に従うことを民草の前で示すのです」 - アブラハムは言いました。
「あなたが神であることを私に示してください。そうすれば私は間違えません。なぜなら神は私に誰も殺さないように命令しているからです」 - 霊魂はアブラハムが上天の法を知っていたことに気付き,彼の下から去りました。
天使がいなくなったことを知り,イザクは残念がりました。なぜなら彼は生贄の正体を知りたかったからです。
そこに民草に近づいてきた一頭の雄羊がいました。彼らは捕殺すると,生贄として血を注ぎました。
彼らは点火し,その肉を焼いた後,貧者に分け与えました。 - アブラハムはその地を『ジェホヴィのジレ』と呼びました。
彼らは宿営地に戻ると,神もアブラハムの下に戻り,民草の前でこう言いました。
【10章】
- アブラハムは言いました。
「私はこれを証拠としてあなたたちに宣言します。あなたたちの同朋も目撃したように,神に選ばれし者でさえ悪の天使に騙されてしまうのです。なぜなら彼らは名前や姿を変えて神を畏れず,真実には嘘で,光には闇で応えるからです。 - あなたたちも見たように,町で最も邪悪なる者は最も純粋なる者と同じく,天使が住まう場所となります。
- そのためあなたたちは兆候や奇跡を追い求めてはいけません。なぜならそこには体で表現したり,博識な会話を繰り広げる悪の霊魂がいるからです。言葉や兆候で真実を知ったり,誓ったり,約束するようなことは人間の力ではありません。
- 御父が創造したものはたった一つ,彼自身の光なのです。そのためあなたは人間と天使を信じるのです。彼らはジェホヴィに従いあなたたちを教え,いかなるものも犠牲にせず,あらゆるものの生命であり,あらゆるものを幸福にする聖なる者なのです。
- もしも人間か天使が『病人の下を訪れて,苦しんでいる者を診てあげなさい』と言ったとしたら,その助言に従いなさい。なぜならそれは御父の助言だからです。
- しかし人間か天使が『あなたがそれを実行したら,あなたは利益や栄誉,賞賛を得るべきです』と言ったとしたら,その助言に従ってはいけません。なぜならその者はあなたのために助言をしたわけで,人間の同朋のために助言したわけではないからです。
その者は神ではないのです。 - 霊魂は死んだあなたの両親に変装して,あなたに愛や利益を説くものです。他の人が良くなるための自己犠牲を説くのでなければ,彼らの言うことを信じてはいけません。
- 心から邪悪な者は群れたり,金銀で儲けて『見なさい,神は私を祝福した!』と言います。
しかし私はあなたに言います。彼らは呪われており,神の祝福はありません。
彼の御方があなたを集めたのは,あなたが豊かだったからですか?
あなたは奴隷か貧者,病人,従者だったのです。だから彼の御方はあなたを救済しに来たのです。
あなたは彼の御方のようになりなさい。そうすれば彼の御方はあなたの下にいます。 - もしもある男が『見なさい,これは私の上着です。私にください!』と言ったら,あなたはこう言いなさい。
『あなたが誰なのか,証明してみなさい』
もしもその者が『みんな道に迷っていたのです』と言ったならば,その者に『あなたが誰なのか,証明してみなさい』と言ってはいけません。むしろあなたは他の者たちの後を付けて確認するべきです。 - もしも霊魂が『ご覧なさい,私はあなたの御父です』と言ったならば,『それは素晴らしいです。何が望みですか?』と言ってあげなさい。
彼が答えたら,その言葉が神によるものなのか検討してみなさい。もしも神の言葉でなければ,創造主の栄誉のためにも,その正体を証明するように言ってあげなさい。 - 神は全ての正義の精神体にとって『天界と地球の長』であり,悪魔は悪の霊魂を統べる長なのです。
- 王の民は御父を信仰していないため,悪魔とその眷属の餌食となるのです。
- いかなる者も自惚れて『ご覧なさい,私は信仰者(イスラエル人)に加わりました。私の心は地獄から逃れたのです』と言ってはいけません。なぜならその日その時,神はその者の心が善良で神聖なのかを見極めるため,試練を課しているかもしれないからです。
あなたが神について言及するのであれば,人間や天使に対する振舞いに対して,他の誰よりも信心深くなければいけないのです」
【11章】
- 若い方のロトはソドムから逃れると,ソドムとゴモラが火に包まれる間,ベン・アという小さな町で滞在し続けました。
彼は救われたので,その場所はゾアと呼ばれました。なぜなら彼はザラツゥストラの教義の崇拝者であり,フォネシ語でゾア・ラストラと呼ばれました。またその場所は1,000年以上,ゾアと呼ばれました。 - ロトがゾアを出立すると,2つの部族が同行し,この2つの部族の子供たちはロトの家で生まれました。数年後,モバイトとアンモナイツで知られる国家となりました。
彼らその名が示すようにはフォネシ人であり,ザラツゥストラの教義に従っていました。 - かつて神はアブラハムの枕元に現れ,こう言いました。
「あなたは多くの人々の父になりなさい」 - アブラハムは目覚めると妻のサライにこのことを語ると,体の不調で子が産めなかった彼女はアブラハムのために神に祈りました。
- さてサライの召使のハガルには息子が1人いて名をイシュマエルと言いました。サライはハガルに嫉妬し,妊娠中に彼女のことを罵っていました。
主神はアブラハムにこう言いました。
「あなたの女性同士が憎しみあっているので,ハガルの息子は荒くれ者になるでしょう。彼は全員に反抗し,他の者も彼を嫌います」 - アブラハムは言いました。
「どういうことですか,神よ?」
神は言いました。
「私はあなたに多くの人々の父になりなさいと言い,それをあなたは妻のサライに語りました。サライは子を儲けたいと願っても叶わず,あなたの家の扉を開け,悪魔を熱心に招き入れようとしているのです。この問題はあなたに責任があります。 - さあ,私の息子よ,行ってあなたの女性たちを仲直りさせなさい」
アブラハムは神が言ったことをサライに語りました。
サライはアブラハムに質問しました。
「神の前で私に教えてください。イシュマエルはあなたの息子ではないのですか?
神は私たちの間を裁いてくださります」
アブラハムは言いました。 - 「神よ,私に教えてください。どう答えれば彼女たちを仲直りさせられるのでしょうか」
神は言いました。
「ご覧なさい,あなたの創造主は全ての生物の御父です」 - アブラハムはサライに神の言葉を伝えると,彼女は悲しみと後悔で泣き出しました。
「神よ,あなたは賢明です!
イシュマエルはあなたの息子で,ハガルはあなたの娘,それを私が気付けばよいということなんですよね?」 - サライはハガルの下に行き,こう言いました。
「私の妹よ,私の神,主神の前で罪を犯しました。
私はあなたの息子を見て,神が彼を授けたことを知りましたが,私は心の中では快く思っておらず,あなたの宝を愛せませんでした」 - ハガルは言いました。
「あなたの神は,アブラハムが私の子供の父だと言ったのですか?」
サライは言いました。
「いいえ,ハガル」
ハガルは言いました。
「あなたの夫がイシュマエルの父と言ったことはありません」 - 彼らは仲直りし,アブラハムの国の初期に,その権利によってイシュマエルは神の前でアブラハムの息子となりましたが,血縁はありません。
- サライには1人息子がいて,名をイサクと言いました。彼は出産期を過ぎた頃に授かった子でした。
- ハガルはハガルに1人息子が生まれたのを見て,イシュマエルを思って嫉妬しました。
彼女はアブラハムの前で泣きました。
ハガルは言いました。 - 「私はエジプトの女性で,あなたのために私の家族を残してきました。
見てください,私はあなたの神に愛されていません」
アブラハムは言いました。
「私はあなたやあなたの息子の父になれていませんか?
そうです,あなたが処女の時に子供を授かったので全ての人々があなたを嫌っており,それを私に言ってくれたので,私は王の民の前であなたを拒否もせず,自分の正当性を打ち明けもせず,神に従い,あなたやその子供のためにこのことを受け入れました。 - だから私の家のことや妻のこと,私の息子イサクに対して不平を言ってはいけません。
全ては創造主の御導きなのです」
ハガルは一時落ち着いていましたが,その後,悲しみと嫉妬が再発し,ついにアブラハムの家から出ていくことにしました。 - この時,アブラハムはハガルに言いました。
「この問題はあなたにあります。私はエジプトの慣習に従い,あなたに水差しとパンと毛布を与えます」 - ハガルは考えを改めなかったので,アブラハムは彼女に必要なものを提供し,彼女はイシュマエルを連れてパラ・インに行き,そこで暮らしました。
- 当時,アラビーニャは数多くの大国に分立し,そのいくつかは1つか2つの都市を持っており,多くても6つまででした。彼らは継続的に戦争し,勝者は大抵王国の名前を変えました。最大版図かつ最強の国家はパーシー人(ペルシャ人)の慣習に倣い『太陽の王国』を名乗りました。
- 太陽の王国には学問を修めた男女が暮らしており,彼らは天界や地球に関する石板や書籍,地図を持っており,その本や地図,石板は図書館に保管され,その建物の最上階は『天界の主神』と呼ばれた霊魂に相談するための神託所として使われていました。
- そのため,この男女は幼少の頃から頭を扁平にさせられ,砂に覆われた机に座り,そこに霊魂は指で文字を書きました。
霊魂と会話できる人間はエジプト語で『エイジン』と呼ばれ,太陽王に次ぐ地位にありました。戦争が起きたとして,図書館,神託所の神殿,神官は神聖なものとされ,敵であっても決して傷つけてはならないものとされてきました。 - 王は仕事上,筆記や翻訳,王国の記録を残すための書記官を抱えていました。さらに情報収集者は次席の書記官の仕事でした。
- さて,アブラハムとその民草がアラビーニャ,特にエギュプトに到着すると,その出来事は,特に神の言葉をアブラハムが聞けることに関して,様々な王国の記録に登録されました。なぜなら彼は扁平頭でないのに神殿の神官と全く異なり,自分で優れた判断ができたからです。
- しかしアブラハムは戦争や地上の宝石に関する助言を一切しなかったので,彼は何人もの王に好かれておらず,何処かへ行くにしても誰にも邪魔されませんでした。
- ソドムとゴモラが破壊されると,王の人々はアブラハムの責任で滅びたと非難し,その地域でアブラハムの敵が生まれました。
- 彼らはまた,古代の邪教の方法に倣って神への生贄として彼の息子イサクを燃やそうとしたことを非難しました。
- 彼らはアブラハムが,召使の生んだイシュマエルの父であり,アブラハムがハガルに飽きて彼女とイシュマエルを追放したことを非難しました。
- もはや邪心に似た多くの告発は情報収集担当の書記官の耳にも入り,彼らは神の前で行われた真実も知らないのにそれを書き留め,アラビーニャ,特にエギュプト王の図書館に登録してしまいました。
- アブラハムはこのことを知ると,神の前で嘆願しました。
「ああ,神よ,私がもっと学識があり,もっと正しく私の記録を書くことができたらよかったのに!」
神はこう答えました。 - 「ジェホヴィに対する信仰があれば,特に問題ありません。
数千年後,1人のエズラが,今日の王のように,情報を収集するためこれらの国に書記官を派遣するはずです。その書記官はこの記録をもとに,全ての過ちや嘘も含めて翻訳し,エズラは『救済の歴史』として出版するはずです」 - アブラハムは神のこの言葉を聞いて,泣き伏しながらこう言いました。
「あなたの為されるがままに!」
神は彼を慰めて,こう言いました。
「私は光であり生命です! - 後に天界と地球の神は降臨し,永遠の生命ではなく,現世におけるあなたの生涯の記録を書き留めるでしょう。その時,あなたの民草は彼らの敵となった者からも敬意を表され,天界の神があなたと彼らに語る時,その栄光は計り知れないぐらい大きなものとなります!」
【12章】
- アブラハムは,王と信仰者の民に関する質問を神にしました。
神は言いました。
「私があなたにもたらす者は誰であれ,あなたのものです。今後,あなたはあなたが所有する全ての男女,子供たちの父となりなさい。彼らはあなたの家族となります。
しかしそれ以外の人々は全員,あなたのものではありません。あなたは彼らの父でもなければ預言者でもありません。あなたは王の民の法や,あなたの民と彼らを取り持つ法を作ってはいけません。
あなたはあなたの民の父であり,永遠にあなたの民のために在り続けなければなりません。 - あなたの民は何一つも王の民や,太陽の下の他の民と共同で持ってはいけません。
また条約,契約,その他のいかなるものも結んではいけません。
あなたとその民の労働は,あなたの神である主神を通して,ジェホヴィのためにあるのです。 - あなたの民と王の民との間の交流については,売買に関するちょっとした価値で十分な価値を与えるように気を配りなさい。
選ばれし者が贈り物を受け取ったり,もしくは他の民に義務を負わせてはいけません。なぜならそれがあなたの神の法だからです。それに王の民に『私が彼らを支配している!』と言わせてはならないからです。 - 王や金持ちのどちらもあなたの神の民草ではないと,私はあなたに言いました。
- あなたに贈り物をしたいと思う者は誰であれ,所属している民から離れ,人格的にも霊的にも私の民と暮させなさい。私は短気な子供や淫らな女性のように金品や贈り物で懐柔されません。
- ある男がこう言ったとします。
『ここにあなたの神に捧げる贈り物があります。彼はとても素晴らしい神です!
しかし本心で言えば,あなたやあなたの神に捧げる贈り物としては豪華すぎるのです。 - 同じ理由であなたの民が王の民と結婚するのは許しません。しかし私の娘と結婚したいと思う者は誰であれ,まず私の民の下に来て一緒に暮らし,創造主のため,偶像として崇めた全ての神を捨てたことを証明しなさい。それはあなたの息子も同じです。
もしも彼らが異国の乙女や妻をお望みならば,まず彼らを連れて来て,1年間,選ばれし民の下で暮らしてみることです」 - アブラハムは政治に関する質問をしました。
神はアブラハムに言いました。
「平和に秩序よく,協調性と愛を持って暮らすように教え,自己を律していくことです。それ以外に何が必要ですか?
政治とは王の民に属することです」 - アブラハムは言いました。
「神よ,私がここでお話ししたことを,私に教えてくれませんか?
なぜなら私は暗闇の貯蔵庫の中を手探りで進んでいるようなものだからです。
ご覧ください,私の民は無学です!」 - 神は言いました。
「誰が学んでいるというのですか?
私はあなたに言いました。星や岩,山や谷,あらゆる生ける者死せる者,古代の言語を知っていても,創造主を知らない者は無学の輩です。しかし創造主を知る者は実によく学んだ者です。 - あなたの民が天幕や木の下で暮らしているのはとても良いことです。子供たちは地面の上を転がっても死にはせず,王の民のように壮麗な都市で欲望と死の中で暮らすよりも,創造主の栄光のために人格的にも霊的にも力強く成長するのです。
私から見たら,あなたの民はとてもよく学んでいる民なのです」 - アブラハムは奴隷制度について主神に質問しました。
神は答えましt。
「ジェホヴィ以外の主人はいません。あなたの民は彼だけの奴隷となるのです。
しかし全ての人民には『愛』があります。乙女は恋人に『私はあなたの奴隷となります』と言って,その者と結婚したとします。
ある男が別の者に『あなたの判断は私よりもとても優れています。私はあなたの奴隷になります』と言って,その男はその者のために身を粉にして働いたとします。 - それ故,便宜的に『主人』や『奴隷』と言うことはあるかもしれません。しかし私の選ばれし民は実際には主人でもなければ奴隷でもありません。なぜなら愛や自由に基づく同意によるものでなければ,他の者を支配する権限など誰にも持ち合わせていないからです。
- アブラハムは労働による生産物に関することを質問しました。
神は言いました。
「私が奴隷や主人について言ったように,地球から採れた生産物についても同じです。何人も所有しているものなどなく,全ての者は私の物と創造主は仰せになっています。 - それでも便宜的にあなたはこう言うかもしれません。
『これは私の物で,あれは別の人の物です』
しかしそれでもその者は創造主の同意によってのみ保持できるのです。 - 全ての人間は創造主より創造物を捧げなければなりません。なぜならそれらはジェホヴィの物だからです」
その後,アブラハムは言いました。
「亜麻や羊毛,玉蜀黍を育てる者がいたとします。しかし季節によっては全員が同じ量を収穫できるわけではありません。
別の者は糸を紡ぎ,機を織ります。別の者はバターやチーズを作ります。ここでも次のようなことが起きます。ある者は強く,別の者は弱く,ある者は日の出と共に起きて一日中辛い思いをしながら働き,ある者は土手に座って魚釣りをします。 - さて,ここで作られた生産物は,同じ物が二つとありません」
- 神は言いました。
「どの問題も,その者と創造主の間に関することなのです。結局は勤勉さと労働により彼は報酬を与えるのです。
これに気付いた者は天界の御父を知り,これに気付かなかった者は闇の中で暮らすのです」 - アブラハムは言いました。
「怠け者は叱責し,義務を怠る者は厳しく非難するべきではありませんか?」 - 神は言いました。
「違います。あなたの民が全員生産物をあなたの前に持ってきたら,こう言いなさい。
『これはジェホヴィに捧げた私の生贄です。あなたはそれに分配してください』
もしも誰かが何も生み出さなくても,彼らを叱責したり残念に思ったりしてはいけません。彼らはあなたの神の息子であり娘なのです。
もしも誰かが豪華な装飾品や宝石で着飾ったりしても,酷評してはなりません。あなたの神が彼らの心を探ります」 - アブラハムは土地について質問しました。
神は言いました。
「あなたの神について考えなさい。
私が王や金持ちの下に行き『私にあなたの息子や娘をください』と言いますか?
いいえ,しかし私は金持ちや王に蔑ろにされた者たちの下に行き,こう言いました。
『来なさい!』
そうしたら彼らは来ました。 - あなたがここに来る時,私はこう言いましたか?
『王の土地か,金持ちの土地を手に入れてください』
いいえ,しかし私はあなたたちを,王の民に無視され,荒廃していた場所に誘導し,こう言いました。
『ここがあなたが相続する場所です』 - あなたやあなたの民にとって効果的なのは,死者のために土地を買うことぐらいです。
しかしそれ以外はどの土地も売買してはいけません。 - あなたの民がその土地を開発した後,王があなたに敵対してこう言ってきたとします。
『買うか戦うか,そのどちらかでこの土地を手に入れる』
あなたはこう言うべきです。
『いいえ,買うか戦うかではありません。あなたはジェホヴィの所有物を相続するのです。
しかしあなたがこの土地を望むのであれば,私はお金も要りませんし戦いたくもありません。ここをあなたに与えます』 - それが,土地から土地へと渡り歩く『選ばれし民』に課せられた使命なのです。
私は彼らを不毛な土地へと導き,彼らはそこを花咲く庭のように,そして砂漠から,豊かな農作物が実る畑へと変えていきます。
そうして彼らは井戸を掘り,土を耕すことで,あなたの働きによる栄光を地球の国々に証明していくのです。 - 彼らは削られ,連れ去られ,離散していくでしょう。しかし私は来臨し,彼らを集めます。
彼らが開拓した場所は,偶像や見知らぬ神を崇拝する者たちが継承するべきなのです。
彼らは頑丈な神殿を建てるでしょう。しかし私の民の神殿は石や木,鉄で建てなくても持ちこたえられます。なぜなら彼らは場所から場所に移動し,私と私の働きを伝えてくれるからです。
ただ,彼らがいた場所には,彼らの働きを示す物は地球の何処にも残らないでしょう。 - それでも私は地球全土に彼らを連れて行き,彼らが風の前の塵のように散ってしまい,誰も『ここはアブラハムの子供たちの国です』と言えなくなった時,私は彼らのために声を上げます。
この天界と地球の神であるこの私が,です。
その日を境に,偶像や見知らぬ神を崇拝する者は衰退していきます。しかし石と漆喰の神殿は依然として立っています。 - しかし地球全土から,地球の果てにある国家でさえも声を上げ,こう言います。
『唯一神ジェホヴィの神殿の礎を築いた者たちはどうなったのでしょうか!
アブラハムの息子や娘は誰なのですか!
私の目で彼ら信仰者を見ることができたらよかったのに!』」
【13章】
- アブラハムの妻が年老いた時,彼女は神の声を聞けるようになりました。
神は彼女に言いました。 - 「あなたの息子イサクに関して,あなたの神であり,アブラハムの神でもある私の言うことを聞いてください。
私の働きは1日で終わるものでもなければ,審判を下さずに済むものでもありません。 - ご覧なさい,あなたの夫が若い頃に暮らしていたエ・セスの土地で,私は何世代にも亘って自分の民の種を築いてきました。そういったこともあり,あなたの息子イサクは私の声を受け継ぐ妻を娶らなければなりません。
- あなたの夫の父の父の時代より前に,私は天界に天使を遣わし,こう言いました。
『私の声が聞ける子孫を育ててください。なぜなら私は人間の子供たちとしばらく暮らすからです』 - 私の天使はその役目を果たし,私はここに降臨し,あなたとその夫と直接話すことができました。
また私はあなたの息子イサクとも話すことができ,彼も私の声を聞くことができます。
だからイサクは,今はまだ見知らぬ妻を通して私の声を聞ける子孫を育てなければなりません」 - サライはアブラハムに神が言ったことを伝えると,アブラハムとサライは,アブラハムが建てた祭壇に行き,二人だけで祈りを捧げました。
すると神が降臨してこう言いました。
「何を望みますか?」 - アブラハムは言いました。
「私たちの息子イサクの妻に関することでもよろしいですか?」
神は言いました。
「あなたの妻サライは生涯正直であったので,祝福するため,私は彼女の老後に慰みを与えましょう。 - あなたの従者を,あなたの父祖がいた土地に派遣してください。そうしたら私はあなたの従者に天使を同行させて,イサクの妻となる乙女をお連れしましょう」
アブラハムは財産を管理していた従者を呼ぶとこう言いました。
「駱駝と驢馬,従者,宝石を準備したらあなたに与えるので,あなたは私の父祖の地シリアに行き,イサクの妻となる乙女を連れて来てください」 - 財産の管理人はアブラハムに言いました。
「何ということですか!
あなたの従者はどうやってあなたの息子の妻を選べばいいのでしょうか?
仮に選べたとしても,彼はこんな遠くにどうやってお連れすればよいのでしょうか?」
アブラハムは言いました。
「神が私にお命じになったことを,私は伝えているだけです。ただ『私の天使をあなたの従者に同行させるので,間違えないでしょう』と言ったことまでは伝えていませんが」 - アブラハムの従者は恐れ戦き,10匹の駱駝と20匹の驢馬を用意し,30人の従者に贈り物や商品を持たせて出発しました。その旅は22日に及ぶものでした。
この間,管理人は常に何を言うべきか考えていました。なぜならこの旅が無駄足になるのではないかと危惧していたからです。 - それにも関わらず,彼は自分の役目を果たせるようにと懸命に神に祈っていました。
彼がアブラハムの父祖の民が住む場所近くまで来ると,神の天使が彼の心に降りてきてこう言いました。
「手に水差しを持ってやって来る彼女がイサクの妻となる者です。あなたは彼女にこう話し掛けなさい。
『私に飲み物をいただけないでしょうか?』
彼女はこう言うでしょう。
『私は1杯の水を差し上げます。またあなたの従者や駱駝のために水を汲んでください』」 - 管理人は見ましたが,乙女は1人もいませんでした。
彼は驚きましたが,すぐに大勢の乙女を見つけ,その中に手に水差しを持った女性がいました。
彼は彼女が近づいてくるまで気もそぞろな状態でしたが,声を掛けることができました。
「私に水を頂けませんか?」
彼女は1杯の水を与えるとこう言いました。
「見ず知らずの人ですね。あなたの駱駝に水と,従者には飲み物をどうぞ」 - 彼女は言った通りに飲み物を提供した後,管理人は彼女に言いました。
「あなたのお名前は?」
彼女は答えると,彼は,彼女がアブラハムの父の2番目の妻で,イサクの姪に当たることに気付きましたが,血縁関係はありませんでした。
次に彼女は,彼が何者で何処から来たのかを聞きました。
彼は,自分がアブラハムに仕える者で,彼によって派遣されたことを伝えました。
彼女はこの従者を自分の家族が暮らす家に招待し,アブラハムの言葉を携えた者たちが遠くから来てくれたことを伝えようと,喜んで走り去りました。 - さて,駱駝と驢馬に餌をやっている時,旅人の寝床のために藁が敷かれ,食事も用意されると,神がどのような道筋を描いていたのか理解した管理人は立ち上がり,こう言いました。
「私は話すまで食べないでください。神の言葉をお伝えします」
彼は,自分がここを訪れたのは神の命令や,自分の下に現れた神の天使のお告げに従ってのことだと言いました。 - 彼は言い終えると,神の力が乙女レベッカの下に降臨し,彼女は立ち上がると次のように話しました。
「イサクは私の夫となり,私は彼の妻となります。なぜなら私は,このことが神の御告げによるものだと知っているからです!」 - 数日後,レベッカは家族に別れを告げて出発し,神の信仰の下,アブラハムの家に行き,イサクは彼女を妻としました。サライは神の前で,アブラハムの子孫を通して彼の王国の光が宿ったことを喜びました。
- 神はアブラハムに言いました。
「あなたの民を10人家族,100人家族,1,000人家族に分けて,それぞれの家族に1人のラバと,彼ら全員を統括するラバ長を置きなさい。そしてあなたは遺言を作り,あなたの息子イサクと妻レベッカの子孫があなたの後継者となるように任命しなさい。そうすれば私の声は,私の選ばれし者たちに留まるでしょう」 - アブラハムは遺言を作ると,神に命じられた通りに万事を進めました。彼はさらにエメサチャバの儀式でラバの役人を決め,ラバとして秘密にしなければならない創造主の聖なる名前(エ・オ・ヒ),上天と下天の計画,神の支配域,悪魔の支配域を彼らに伝えました。
- 神は言いました。
「ご覧なさい,現在,過去の全てが片付く時です。もしもアブラハムがハガルの息子イシュマエルの父であり,異教徒の間にあっても『生贄の法』に忠実であったならば,最初に生まれたイシュマエルは『燃える供物』に選ばれたことでしょう。 - この点において『エズラの聖書』は,アブラハム,イシュマエル,イサク,『燃える供物』に関してジェホヴィの前で偽りであることが分かります。
補注)エズラ:紀元前5世紀のヘブライの預言者。旧約聖書『エズラ記』を指す - その言葉は私の言葉でもなく,私の天使の言葉でもなく,ただエギュプトの記録によるものなのです」
【14章】
最初の『ヴィンデュの聖書』
ヴィンデュの子供たちのために神によって選ばれし人ブラフマについて記しています。
無性の人となったブラフマの事績と,死後の彼の功業と復活についても併せて記します。
- ブラフマの種族は次の通りです。
・ゴンズ
・ショーン
・ガンマ
・ディス
・ラム
・ザール
・メックス
・シュリヴ
・ヴァット
・エウン
・デルタ
それぞれ1,000年以上の歴史を持ちます。
ガンマとデルタについては,上国(ワ・ワ・オ・ガン)にあり,ガンマからはグ・セムとハグが生まれ,デルタからはヨッツ,ラムス,ボーグル,オテシヴィ,リヴが生まれました。
ガンマはギト・オゥの第4子の血統であり,デルタはエワンガの第3子の血統です。 - 下国(ホ・ジョン・ダ・テヴィ)の光の上流階級は最初ラムが就き,次はハムの地から移住してきたザール,次がシュリヴ,次がヴァット,次がドルク人との半血であるゴンズとエウン,次がショーン,その次がディスの順に就きました。
- 上級階層からオーマズドと呼ばれたジェホヴィは,100世代ごとに1度だけ地球に彼の光を送りました。その光は,オーマズドの天使が誕生するから準備されてきた彼の息子たちに降り注がれました。
パン大陸の水没よりも前の時代では,各周期は1人の人間で呼ばれ,その寿命は3,000年でした。 - しかしその後の時代では,オーマズドは地球の国々に1人の人間として見るように命じ,実際にそうなりました。
オーマズドはこう仰せになりました。
「この人間が他の者を混乱させないようにするため,太陽以外を信じない世代を『オシリス』として数えるべきです。しかしザラツゥストラ人については,その周期の闇の中で生き残った者たちで数えなさい」 - その結果はこうでした。
ショーンとディスの種族からザラツゥストラが生まれ,ザラツゥストラの種族からはハマンが生まれ,ハマンの種族からウォンチャカカが生まれ,彼はゾールを儲け,彼はテオを儲け,彼はアンダッサを儲け,彼はムアを儲け,彼はロムサットを儲けました。
彼らはゾロアスター教の部族であり,偶像,主神,神,救世主,王,女王,その他の地球やその天界の支配者を排斥し,創造主オーマズドだけを信仰していました。
そして彼に誓い,正義を遂行し,善行に励み,最良で完璧な人間に近づくことを信仰していました。 - ザラツゥストラの死後,600年で『声の光』は失われましたが,イヒン人によりロムサットの代で再び取り戻し,イヒン人からロ・ジョン族が生まれ,ロ・ジョン族からソネガラホグリフが生まれ,彼はスビニジを儲け,彼からウォンツチ・スビニジまでの44世代,御声は常にラバ長の下にありました。
- チュサ王の代に御声は失われ,イヒン人によって再び取り戻し,その子孫はウォ・シン・チュンと呼ばれました。彼はアヴァーを儲け,彼はイリガヴァグナを儲け,彼はベン・ホーマを儲け,彼から30世代に至るまで,ラバ長は御声を聞くことができました。
- ベン・ホーマは当時の信仰者の数を調べると,男女,子供を合わせて4,000人おり,それ以外の国家や部族は全員が偶像崇拝者でした。
- ロムサットの子孫を通じて,御声はイヒン人により取り戻しました。シリヴィヤタと呼ばれる部族を通じて,彼らはテムサガを儲け,彼はフリアヴァマグランを儲け,彼はイヒン人と結婚してチャスを儲け,彼はイヒン人のアヌを儲け,彼はイヒン人のマハを儲け,彼はイヒン人のブラフを儲け,彼は御父から声と力の両方を授かりました。彼は偉大なる叡智を持つことからブラフマと呼ばれました。
- オーマズドの天使はこう予言しました。
「あなたの子孫からブラフマと呼ばれるスイスの力を持った者が生まれます。ザラツゥストラに下した啓示は失われましたが,ブラフマによって取り戻すことでしょう」 - ロムサットはさらにこう予言しました。
「ブラフマの到来を以て,セム(ヴィンデュ)のイヒン族は終焉を迎えます」 - 神はコスモン時代にこう言いました。
「ブラフマやアブラム,ポー,イー・ワ・タの時に,『唯一なる霊魂』の教義が始まったとは,誰も言ってはいけません。なぜなら人間が地球上で直立歩行できるようになって以来,私は人間に『あなたたちはただ一人,創造主以外の神を戴いてはいけません』と言ってきたからです。
そして私は,私の周期に,私の言葉を理解する多くの者たちを育ててきましたが,他の者は常に『私はいる』という概念を捨てて,代わりに偶像を育んできたのです。 - しかし全ての人間はブラフマ,アブラム,ポー,イー・ワ・タという言葉が誰で,何をしたのかを理解するべきです。それはつまり,私は彼らと共に地上を歩き,彼らを通して教え,語ってきましたが,彼らは誰にも偶像崇拝されませんでした。なぜなら4人が生きた時代,地球の国々は,彼らが神ではなく,神である私が語ったことを伝道する者に過ぎないことを理解していたからです」
- ブラハムは言いました。
「全ての人間は星を持っていますか?
見てください,私が子供の頃,額には1つの星がありました」 - 誰もブラフマに答えませんでした。
彼らは言いました。
「ブラフマはあらゆる叡智を持っているのに愚か者です」 - ブラフマは星について質問しました。
「あなたは誰ですか?」 - 神は言いました。
「私はあなたの星です。私は第2の天界の光です」 - ブラフマは質問しました。
「不思議な光を持つ星よ,あなたのお名前はお聞かせくださいませんか?」 - 神は言いました。
「私をオーマズドと呼びなさい。私は古き時代にザラツゥストラに語ったのと同じ光です」 - ブラフマは質問しました。
「光の声のオーマズドよ,あなたは誰ですか?」 - 神は言いました。
「あなたはただ一人,創造主のみと会話し,ただ一人,あなたを生かしている者だけを崇拝しなさい」 - ブラフマは言いました。
「どうしてあなたは私の頭上に住み着いているのですか?」 - 神は言いました。
「叡智,善行,純粋さにおいて,あなたの創造主と一つになりなさい。そうすればあなたは自分の質問に答えられるようになります」 - ブラフマはザラツゥストラの司祭であるラバに申し入れし,自己犠牲と古代の儀式と式典を学びました。
- ブラフマは成長すると,神は彼に言いました。
「私の息子よ,明日になったら出発しなさい。そうしたら私は別の国に導きます。
あなたはそこで結婚し,長い間暮らします」 - ブラフマは言いました。
「今までの人生で,私は寝ている時は平和的に,目が覚めている時は喜びを得ていました。
私は働くことに喜びを感じています。そして私は自分の全ての叡智,力であなたの命令を遂行し,貧しき者に全てを与えます。 - 私は若い頃から地上で暮らし,水中を泳ぎ,空を飛ぶ生物を殺しませんでした。
生命の息吹を持つ者を食べたことはありません。
ザラツゥストラの法に従い,味気の無い食事,水だけで最大限の禁欲を行ってきました。
どうか聞いてください,オーマズドよ。私はあなたに心を砕き,決して後悔しません」
オーマズドは言いました。
「それは良いことです」 - ブラフマは言いました。
「なんて哀れなことです。私の心が女性で会ったらよかったのに!
オーマズドよ,私はあなたと結婚できないのでしょうか?
私は若い頃からあなたの花婿ではなかったのですか? - どうして私を守ってくださらないのですか?」
オーマズドはこう仰せになりました。
「過去に私は多くの無性の者を育ててきました。彼らは人生で肉欲を抱きませんでした。 - そのような人間は地球を不滅なものにできません。彼らはその時代でしか役に立ちませんでした。
ザラツゥストラは無性の人でした。
私の光は不滅にできる者たちのためにあります。
全ての事柄は私の手で実現可能です。私が肉体を持つ純粋なる者のために創造した能力を嘆かず,抑えないでください」 - ブラフマは言いました。
「オーマズドよ,もしも私が女性を愛してしまったら,私はあなたへの愛を失くしてしまうのでありませんか?」
オーマズドはこう仰せになりました。
「あなたが生まれる前から作っておいた道標により,あなたは信仰の力で勝利します。
ブラフマよ,さあ立ち上がって,あなたの星に続きなさい。
私があなたを導きます」 - ブラフマは言いました。
「独身とは別の道があると言うことですか?
結婚した者でもオーマズドに仕えることはできるのですか?」 - ブラフマは旅に出て,タラヴィチャの山々が連なるエチョヨシン国に入りました。そこを支配するチャマ王は剣と槍,鎖と死でザラツゥストラ教を強要し,自分が唯一の解読者でした。
- ブラフマはオーワチャに着くと,法に従って他国の者に割り当てられた料金を支払って20日間の罪を免除してもらうため,大司祭の屋敷に行く道を尋ねました。
- 彼の召喚に応えるように,最も美しい淑女のユティヴが外套を纏って,懺悔のため司祭の前に行こうと門のところに来ました。
ブラフマは司祭と税について彼女に聞きました。
ユティヴは質問に答えた上で,こう言いました。
「私はそこに行こうとしていたので,喜んで案内します」
ブラフマはユティヴに同行し,小道に入ったところで彼女はこう言いました。
「あなたは何のために,何処から来たのですか?
何となくですが,私はあなたに仕える気がします。
見てください,私はあなたの頭上に星が見えるのです!」 - ブラフマは言いました。
「あなたにはこの星が見えるとでも?
心が純粋な者は上の方によく自分の宿座を見て,他人の宿座についても考えるという古くからの言い伝えがあります」
ユティヴはブラフマに,自分も星を見たと言って安心させると,ブラフマは感動してこう言いました。 - 「そうです,私には星があり,オーマズドの御声が時々聞こえてくるのです。もう何年も司祭になろうと励んできました。なぜなら世界の邪悪さや,教会(ハオケ)の圧政と拷問を見たからで,私の心は司祭以上に偉大なる霊魂を信仰する迫害者のために悲鳴を上げていました。
そんな時,オーマズドは私にこう仰せになりました。
『私の息子ブラフマよ,あなたの研究をやめて鉞を持ち,丸太を伐りに行きなさい。
私はいつかあなたの下を訪れ,あなたは地球に祝福を与えるでしょう』 - だから私は自分の研究を断念して木こりになり,日夜節制し,自分の中にある世俗の事柄を全て捨て去ろうと全身全霊で祈り励んでいるのです。
そしてあなたが見ているように,大柄で力強い男に育ちました。
しかし残念ながら悪に駆られた私は,女性を欲してしまいました。
私はオーマズドに嘆願しました。
『どうしてあなたの息子にこんなことを課したのですか?
見てください,私はあなたとだけ結婚しようと励んできたのです。私は世俗から目を閉ざしてきましたが,あなたは私を堕落させました。
どうかお助けください』 - この時,オーマズドはこう仰せになりました。
『見なさい,私はいかなる世俗の物を望まない者たちを通して,私の言葉を教示してきました。しかしそれは過去のものです。
私の意志を持つ子孫が生まれることで,私に『実体的な肉体』を導く力があることを地球の国家に証明します。
さあ立ち上がりなさい,私があなたを導きます。なぜならあなたは妻を娶り,7人の息子を育てるからです。そうすれば私は大聖堂(教会)を自由へと救済します』 - 私は立ち上がり,自分に灯る星の後を歩きました。こうして私は見ず知らずの遠くこの地まで来たのです。それでもオーマズドが私に望むのであれば,地球の果てにでも行くつもりです」
- ユティヴは言いました。
「あなたのことが残念です!
聖なる者は女性と決して結婚してはいけません。これほどの男の愛を勝ち取るためなら,優れた女性でもその神を忘れてしまいます!
あなたに7人どころか,1人の子供を儲けるだけでも,その女性は大地を2つに裂いてしまいます。それは男神女神と共に暮らす世界のようなものです。 - 見ず知らずの方,約束してください,あなたはそのような不純な欲望から離れるでしょう。私は普段,天界と地球の創造主オーマズドの御前以外ではこうしたことは話さないのですが,あなたが私の父の門に来る時,耳元に声が聞こえてこう告げていたのです。
『すぐに懺悔のため外套を羽織って司祭の所に駆け付けなさい。 - 人間よ,私はあなたを救いに来たのです』
そういってオーマズドの天使が私の所に来たのです。
2人で見れば,1つの物がそれ以上に見えると言うのは本当なのですね」 - ブラフマは言いました。
「あなたは誰ですか?」
ユティヴは言いました。
「敷物を編む者です。それ以上の者でもありません。
父は向こうの藁ぶき屋根の家で暮らしています。
母は私を産むと天界に召されました。彼女はイヒン人の生まれです。
父と私は色々な場所を転々としてきました。地球のあらゆる悪が私の心に刻みつけられました。
男の無礼や,女の奔放さもです!
日夜,私の心は地球の悲惨な状況に対して悲鳴を上げていました。
これは地球の罪です!
幼き子供の死!
貧しき者への試練!
病人への苦痛!
囚人の苦悩!
あなた,あなた,あなた!
この世界にこれ以上,人は要りません! - 私たちはもっと上を,果てしなき楽園の地『涅槃』に目を向けるべきです!
天使や神々の声に!
誤りなき叡智に!
決して不協和音のない音楽に!
決して分かつことなき愛に!
決して!』 - ブラフマは言いました。
「オーマズドよ,私は決して結婚しないとあなたに懇願しました!
しかしあなたは非常に公正で,しかも聡明な女性をこの地で育てていたのですから,私がすぐ近くで暮らすことをお許しください!」 - この時,オーマズドは彼らの星の中央からこう仰せになりました。
「男よ,手を上げてください!
女よ,手を上げてください!」
彼らは手を上げるとオーマズドは言いました。
「私は父であり,あなたたちは私の子供です。
あなたたちが近くで一緒に暮らすことが私の喜びです」 - この後,ブラフマと彼女は司祭の家に行き,生贄を捧げ,ユティヴの父の家に戻りました。父の名はアリガン・イスと言い,アリと呼ばれていました。ユティヴは起きたことを全て父に話しましたが,ブラフマは何も喋りませんでした。
アリは言いました。
「あらゆる光はとてもすばらしい御業を施してくださいました。
私の家は広いです。ブラフマが望むのであれば,いつまでもここで暮らしてください」 - ブラフマは言いました。
「私は自分から多くの言葉を語れません。オーマズドが私と話すことを望まれる時,私は声を上げます」
ユティヴは敷物を広げて食事を用意し,ブラフマの前に置きました。彼はそれを食べた後,彼らは王の法に従って祈りを捧げ,眠りにつきました。
【15章】
- 朝が来て,ブラフマとユティヴは早起きし,笑顔で挨拶した後,会話し,手を握って出かけましたが,このような振舞いは親族以外ではこの国の慣習にないものでした。
彼らは一日中一緒に過ごし,夕方も一緒に歩いていましたが,お互い触れあうことはしませんでした。 - 2日目,彼らは出掛ける時は手を繋いでいました。
3日目,彼らは腕を組んでいました。
4日目,彼らは口付けをしました。その後,彼らは寝るときだけ別々に寝ました。しかし彼らはお互いに好意を抱いていたので,離れないように一晩中,近くで起きたまま夜を明かしました。 - 彼らはオーマズドへの献身を蔑ろにすまいと思っていましたが,ついには互いの腕の中に体を委ね,起きたまま夜を明かしました。
- ユティヴは言いました。
「私たちは一晩中,眠らずにいたので,椅子よりも敷物に座った方が良いと思うの」
ブラフマは言いました。
「そうだね」
彼らは敷物を用意し,一時の間,半分は立てかけて,もう半分を下に敷きましたが,結局,敷物を全部広げて,そこに一緒に横たわったのでした。
それ以上のことは,歴史として書くことはしません。 - しかしブラフマはこの国で商売を続け,彼らは1人の息子を授かりました。名をウェイシュと言い,まもなく2人目のヴス,次にギトン,次にヴェデ,次にオース,次にサィトが生まれました。
- 彼らは夫婦として暮らした後は,オーマズドの声はブラフマの下に届かなくなりましたが,オーマズドの天使は留まっており,時々,ブラフマと妻ユティヴに話し掛けていました。
6人目の息子が生まれた後も,ユティヴはオーマズドを信仰しており,心からの信仰者でした。しかしこの数年間,彼女は天使としか会話をしておらず,それにも関わらず多くの苦難をブラフマと共に味わってきました。 - 彼らの愛は微塵も揺らぐことはなく,ユティヴは夫を信じて,彼の大志を励ましていました。
彼は彼女に1万回もこう言っていました。
「私はオーマズドの来臨を知っています。彼の御方は私を通して,信仰者を拘束から解き放ってくださいます」 - 彼女は彼を信じ,全てがそうなると信じ,彼女の息子たちも創造主の声を聞くことができると信じていました。しかし6人目の息子が生まれた後,ユティヴは御父への信仰心を失ってしまったのです!
彼女は言いました。
「私の人生は間違いでした。『全人格』などいなかったのです。
死者の霊魂以外に『声』などないのです。
彼らは私たちよりも天界について多くを知りません。
創造主は風のように無口です。
彼の声は風のように何も喋ってくれません」 - その後,彼女はオーマズドや御父の名を用いるのを止めてしまい,古代に因んで『エオリン』と呼びました。
ブラフマはオーマズドの来臨をユティヴの前で話すことを止め,風のように姿,人格を持たない虚無という意味の『エオリン』という名前で呼びました。 - 信仰心を抱かなくなったまま,彼らはもう1人子供を授かりました。名をホグと名付けました。『事実』または『大地に根付く霊感を持たない動物』を意味します。
- ホグは3歳の時に離乳しました。
その日,神の声がブラフマに届き,こう仰せになりました。
「ブラフマ!ブラフマ!」
ブラフマは言いました。
「エオリン,私はここにいます」
御父は仰せになりました。
「もう18年間,信仰を持ち続けなさい!
私は最後の年にあなたの下を訪れます!」 - ブラフマは喜び,家に帰ってユティヴに言いましたが,彼女は喜ばず,何も答えませんでした。
暫くの間,黙って上を眺めてから彼女は言いました。
「18年!
ホグは21になっています。
あなたと私は年老いています」
【16章】
- その後18年間,神はブラフマに語り掛けませんでしたが,ブラフマは信仰心を持ち続け,ユティヴは希望を抱いていました。
そしてオーマズドに言われたことを守りながらホグが21歳の誕生日を迎えた時,彼は新たな光と共に降臨しました。 - ブラフマは家族と一緒に敷物に座り,日の出に朝食を食べていた時のこと,太陽のような光が小屋の中に出現し,ブラフマの頭上を通過し,そのまま消えてしまいました。そして彼らの頭上の何もない空間から言葉が聞こえてきたのです。
「今日この時から,21歳の誕生日は人間にとって『成人の日』となります。
オーマズドの声に耳を傾けなさい。彼は常に臨在しているのです!」 - ホグを除く全員が光を見て,声を聞きました。
ホグは信仰心の中で生まれたので見ることも聞くこともできませんでした。
彼ら全員が「光を見なさい!声を聞きなさい!」と叫んだ時,ホグは彼らの前でこう話しました。 - 「何年も,私が21歳の誕生日を迎えた時,今回のことが起きると予言してきました。愛のため,あなたたちは愛情を持って私を産んでくださり,私に冗談を言わないことを知っています。
ただあなたたちが『光を見なさい,声を聞きなさい!』と言ったことだけは本当に残念です。なぜなら私はあなたたちに言いますが,今回のことは道理に叶っていないし,あり得ないからです。
ただ,あなたたち全員は多くの希望,信仰,不信仰を何年にも渡って醸成し,その想像したものを現実のものとして受け入れているだけなのです」 - ホグが話している間,再び光が現れ,ブラフマの頭上に20個になるまで灯り続けました。
御声は続けました。
「ブラフマよ,あなたは祝福され,ユティヴよ,あなたも祝福されています!
今回のことは実現しなければなりませんでした。
私は理屈だけで説法などせず,生きた手本を与えます!
(ブラフマは老齢になった時,『無性の人』を獲得していました!) - 再び彼ら全員はホグ以外,顕現したオーマズドを見聞きしました。彼は『偉大なる霊魂』からもたらされたものを見ることも,聞くこともしませんでした。
ホグは言いました。
「私は良い目を持っていないのでしょうか?
私に見えない髪の毛を見せてください。
私に聞こえない小銭を落としてみてください」
長男のウェイシュが答えました。 - 「まず,兄の私があなたに愛を持ってご挨拶申し上げる。なぜならあなたは私の両親,この男神女神から生まれた息子の中でも最も良心的で優れているからです。
私はあなたの偉大なる叡智に訴えます。
どうして私たちは同じ場所,同じ時間に同じ光を想像したのでしょう?
それ以上に,どうして私たちは同じ言葉を想像したのでしょうか?」
ホグが答えました。 - 「兄さん,私の答えはどうやってあなたと同じ叡智を持つ者に写せると思いますか?
あなたは私を混乱させていますが,私は最も愛する兄弟が,私にできないものを見聞きできることを未だに理解できません。私たちは隣の人が見分けできないぐらい似た人物ですか?
その上,私たちは全員,創造物の中でも神聖にして叡智ある両親から同じ果実を授かっているのです」 - ユティヴが言いました。
「オーマズドよ,私はあなたの前で審判を受けます!
私が行ったことは,私が行ったことです!
あなたに対する最大の不信感を抱いた私を罰してください。
私は天地に対して罪を犯しました。
あなたは私の胎内でこの永遠の光に生命の息吹を吹き込んだ時でさえ,私はあなたに対して目を閉ざし,耳を塞いできました。
私の心に植え付けられた不信感は胎内の壁に入り込み,神聖なる夫の果実を,闇の人間に形作ってしまいました。
オーマズドよ,あなたの娘はどうして生まれてしまったのでしょう!」 - ホグは言いました。
「母なる女神よ!
泣かないで,私の誕生日の栄光を喜んでください。
あなたと,人間の中でも真なる神である聖なる父によって生命を享けたことを,私は心から喜んでいます。
母よ,私はあなたに宣言します。
私は暗闇の中にいませんし,私は盲目でも,難聴でもありません。
仮に別の世界があったとして,それが私にとって何だと言うのですか?
この世界の栄光は無限です。
仮に偉大なる光と声があったとして,それが私にとって何だというのですか!
あなたは私の全身の血管を,あなたの暖かい愛と,私の聖なる兄弟の甘い愛,人類の神である私の父の叡智で満たしてくださり,私はこのことを嬉しく思い,知恵や力の限り,称賛と感謝を述べる以外に思いつくことはありません」 - 光がブラフマの心の中に集まり,彼は御父と一体になりました。
創造主オーマズドはブラフマにこう仰せになりました。 - 「私は地球を,国王や司祭の心を通してザラツゥストラ人が行ったように軽蔑するようにではなく,人間の栄光となるように創造しました。
これがザラツゥストラの法でしたが,利益,束縛,悪のため,彼らは私の教義を堕落させ,私の民草を拘束しました。
彼らはオーマズドである私について語っていますが,私の命令や教義を真逆の内容に変えています。 - 私はザラツゥストラを通して降臨し,信仰心を持って私を呼びかける者たちを救済しました。彼らは一時,私に選ばれし者となりました。しかし彼らの心の中に悪が入り込み,神殿を建てたり,無駄に多すぎる男司祭,女司祭を用意して私の物質を浪費しました。
彼らは私のために剣と槍で立ち上がり,血と死で王国を建国し,それを私オーマズドの名で呼んだのです。 - 彼らは私の声の本質を脇に追いやりましたが,その言葉だけは残し,そこに世俗的な意味を加えました。それにより彼らは光の代わりに闇を,闇の代わりに光を宣言したのです。
本質的に,霊的に私を崇拝していた貧者や困窮者は,こうして作られた言葉を嫌いました。
そのため彼らは迫害され,拘束され,酷使され,悪意剝き出しで使われました。 - そうです,私や,私が創造した息子,娘たちに抱く当然の愛のために殺さなかった者たちは,
『平和を捨てて殺せ!
殺人者となれ!
王の栄光のため死の兵士となれ』
と戦争に駆り出され,親族から引き離されたのです。 - 私が古き時代に彼らに命じたのは,全てにおいて『殺さないこと』でした。
私の言葉はそれだけだったのです。
それなのに王はそれに関する言葉を『戦争が正義』であるように司祭に言って捻じ曲げさせたのです。 - 私は彼らに,他人の物は奪わないようにと命じました。
私の言葉はそれだけでした。
しかし王は司祭に言って,自分の栄光に貢献することが正しいと解釈できるように意味を変えたのです。
彼らは『王と国を守るために』と言って,望む場所,望んだ物を強奪しました。 - こうして彼らは私の掟を何から何まで貶めました。
しかし私は宣言します。1人でも殺せば,私はその責任をその者に取らせます。10人殺せば,10回,その責任を取らせます。100人殺せば100回取らせます。
彼らは『戦争』という言葉で死や殺人を隠し通そうとするのかもしれませんが,私は見逃しはしません。 - 彼らは王や国の防備のためと言って税を徴収し私物化しても誤魔化せません。なぜなら彼らは自分の悪事のためとは言え,防備のためと言ったからです。
私は,特定の王や何処かの国を守るための法を作りましたか?
この教義が霊魂ではなく実体的な肉体のためにあると,誰が思うのですか? - 彼らは私を信仰する者だと公言しています。しかしあからさまに土や石,木で要塞を建てます。
私を霊的に真理的に知る者たちは,悪意により私は誤って解釈されていることに気付き,この悪の巣窟に対して心から反抗します。しかし彼らはこういった者たちを捕らえ,その生涯を奴隷として徴用するか,拒否したら殺します。 - このような悪事を働く者たちはこう言います。
『私たちがザラツゥストラの法であり,イフアマズダの法であり,オーマズドの法を担っており,自分たちの法こそ聖なるものであり,真なる言葉である。
誰もこれは真実に反していると声を上げてはならない。そうしなければ必ずや処刑する!』 - しかし私は涅槃からこのことを見てきましたし,聞いてもいます。
私は地上で繰り広げられている悪意に対して心の底から叫びました。
私は言います。
『見なさい,私は霊的に真理的に私を信仰している者たちを救済しに行きます』
私は地上の各地を見て回りましたが,私の光が灯った者など誰一人いませんでした。
私はこの世代の聖なる管理者である天界の上位天使を呼び,こう言いました。
『よくぞ来てくれました。あなたたちは何世代も地上で暮らし,啓示によって私の光が灯る者たちを育てなさい。
私は必ずやこの者たちを救済します』 - さて,ここに集まったあなたたちに私は宣言します,時は迫っており,あなたは全員が私の仕事において多くの役割を担っています。あなたたちは私の天使たちを通して息子たちに名前を付けました。その名前に従い,私は自分の王国を建てます。
- それ故に,私が語る言葉をヴェデに書き留めさせなさい。なぜなら彼にはその役割を果たすだけの学があり,記憶があるからです。
私が再び降臨するのを待っていてください!」 - ジェホヴィ(オーマズド)の御声が止むとブラフマは神憑り状態から目覚めましたが,自分が言ったことは全て聞いていました。
そしてヴェデは話した言葉を全て覚えており,彼はそれらを用意しておいた衣服に書き留めました。これは地上の人々の新たな名前の始まりとなりました。彼らは真の信仰者であり,ただの信仰者に過ぎませんでしたが,隣人から時にヴェデ人や,時にブラフマ人と呼ばれました。
【17章】
- 翌朝,日の出の時にジェホヴィは再臨し,ブラフマにこう仰せになりました。
- 「私が『声』という方法を用意していたように,あなたは全人類にこの光を教えるために懸命に働きなさい。
末子のホグのことで悲嘆してはいけません。なぜなら彼もまた私の庇護下にあり,その叡智は地球に栄光をもたらすからです。 - 全ての事実はそれぞれの人間が今暮らしている場所に宿る光をもとに解釈するべきではありませんか?
そこでは私の創造物を正しく理解しない『闇の人間』により,誤りが世界にもたらされるのです。
ご覧なさい,ある者は森を丸太としての価値で見ます。別の者は敷物の代わりの添木にしようと思いました。別の者は寝るための木陰に。別の者は閑居に。
彼らは全員がそこでどう暮らそうかと考えていたのですが,それぞれ自分の窓を通して違った見方をしました。 - 次に邪な者が次のように言った場合について考えてみてください。
『私が目にした通りに見なさい。私が耳にした通りに聞きなさい』
別な者はこう言いました。
『私がこれを真実と証明し,これを偽りと証明した』
別な者はこう言いました。
『私たちは多くの証人であり,こう証言します』」 - ジェホヴィが説法している間,天使が現れ,小屋の扉に立ち,ホグ以外の全員が天使の方を振り向き,その髪や目の色,着ている服を見ました。
彼らは天使の方を指さして囁きました。
「見て,天界の天使がいる!」 - ジェホヴィは説明するため,こう仰せになりました。
「まだ誰も話していないうちに,私が扉に出現させた天使について,ホグにこっそりと伝えなさい」 - ブラフマを除く全員が天使に関する情報をホグに伝えると,彼らの認識は全員が一致していました。
ジェホヴィはこう仰せになりました。
「私の息子ホグよ,話してさしあげなさい」
ホグは言いました。 - 「誰に話すべきでしょうか?
あなたは私の本当の父なのか,それとも真の御父である創造主なのか,私には分かりません」
神はこう仰せになりました。
「あなたは創造主についてどのような人物だと思いますか?」
ホグは言いました。
「風のような存在であり,偉大なる『虚無』で,人格も形も感覚もありません」 - 神は彼に言いました。
「そのため私はあなたに言ったのです。あなたの両親の不信仰ゆえに,あなたは母胎にいる間,あなたはあなた自身でした。これはあなたが乳離れしてから何千回も証言してきたことです。
またあなたの兄弟が生まれる時,彼らはジェホヴィ(オーマズド)に対する完全なる信仰心を持っていたことも,屡々あなたに証言してきました。 - 地球で生まれたあなたは,地上の目で見て,地上の耳で聞くことしかできず,地上の理性で考えることしかできないのです」
ホグは言いました。
「本当に私は地球に降臨し,それ以上のものではなくなったのですね。しかし大好きな私の兄さん,女神男神たる私の今の父さんや母さんは永遠の生命を受け継ぐのでしょうか?」 - 神は言いました。
「私はあなたの前に,鳥が孵化させようとしている2つの卵を置きました。1つはあなたで,ほんの少し殻を開けて,若い雛鳥は外を見ました。しかしもう1つの方は殻に閉じこもったままです。
両方の卵が孵化した時,1匹の雛鳥はもう1匹の方よりも有利だと言えますか?
もしくは殻を通して見てないから生きるべきではないと言いますか?
あなたが言っている『永遠の生命』というのはそういうことなのです。
あなたが抱える闇より,私は何百万もの人々に届く光を作り出しましょう。あなたの犠牲は,神々の中の『真なる神』の犠牲なのです」 - ホグは言いました。
「あなたの偉大なる叡智により,私はあなたの臨在に対して語るのが怖くなりました。しかしその御言葉は,創造物に対して最も甘美で神聖な御方の口から発せられたものです。それ故に私は自分の議論に勇気を持って取り組みます。 - さて,御覧ください,彼らは全員,扉にいる天使を表現し,細部についても全員が同じように表現しました。あなたの言葉が示す叡智は物事の本質を覗くものであり,それは人間の言葉ではなく,完全無欠の言葉です。
あなたは私が鉄の輪で拘束するように,常に自分の道を歩まなければならないことを見せてくださいました。それ自体に不満はありません。なぜなら私は,私にとって何が善くて何が善くないのかを,自分では判断できないことが分かっているからです。
しかしながらこれはあなたが私に教えてくれたことです。
今の私は私として形作られ,私は私です。私に欠点があっても,それは私の欠点ではありません。それは私の父や母の欠点でもありません。なぜなら当時の彼らの不信仰の原因は彼ら自身に起因するものではなく,あなたにあったからです」 - 神は言いました。
「あなたの言葉をヴェデも書き留めるでしょう。栄光と地球の叡智はあなたの口からもたらされます。私の建造物の様式が地球の住民に示されることでしょう。
あなたは王が自分の神殿をどう建てるのかを見ました。
立派な柱を作るため,彼は森に最良の伐採者を遣わし,真っ直ぐに伸びた頑丈な木を選び,それらを切り倒して,磨いて,彫って,そして装飾を施して頑丈に正面に据え付けます。
しかし神殿の壁に関しては,王は最良の伐採者ではなく木こりを呼び,彼らも森に行き,真っ直ぐでもなく,見た目もよくない丸太を斧で伐って手に入れます。その材木は漆喰と柳の小枝で壁として組み込まれます。
こうして王の意志に沿って神殿は完成します」 - ジェホヴィはこう仰せになりました。
「私の天界の大神殿はそのようなものです。
私は1人の人間を喜ばせるために冬や夏や雨を送り込んだりはしません。
私は人間が互いに成長し,思いやれるようにするにはどうすれば良いかを考えています。
私を通して,あなたの父や母,兄弟,そしてその後に続く全ての信仰者は,信仰心を抱かない定命の者についてや,物事を自分ではなく他人の目で見ることはできないということを考え,学んでいくことが私の教義なのです。 - なぜなら私は互いに愛し合える家を建てたように,不信仰者であってもその存在がもたらす叡智は地上に必要だからです。
- 全ての教訓の中で最も重要なのは,全ての人間が自由であることです。誰も,誰かの考えに縛られてはならないのです。なぜなら誰も同じように見えないものだし,同じように考えることなどできないからです。
- あなたたちは,私の光や私の人格が見えない者たちにも,スイスとして生まれた者と同じように思いやりを持つべきです。なぜなら彼らは同じ血肉で構成されており,彼らは同じ創造主から生み出された霊魂だからです。
- なぜなら過去や現在の証拠として,人間は自分たちの教義をこう言って強要しているからです。
『見ろ,これがオーマズドの言葉だ!』
『これが彼の御方の仰せになった言葉だ!』
『私は彼の御方の司祭だ!』
『跪け!』 - そもそも人間は跪くべきではなく,頭を上げて喜びを堪能するべきなのです。
私を強要する者は,私の敵なのです。 - 私は彼方此方と『彼に聞いてください,なぜなら彼が言っていることは真実だからです』とは言いません。
創造主は自分よりも偉大な者を作り,自分を切り捨てるとでも思いますか?
しかし今日の王や司祭はイフアの名前でこれを引き起こそうとしています。そして多くの母や父は大きな困難に見舞われて落胆し,目はあっても見えず,耳はあっても聞こえない子孫が生まれました」 - 神は言いました。
「ザラツゥストラの時代,私は信仰を持ちながらも束縛されていた者たちを救済しに来ました。
今日,私は人間に対して3つの世界を証明し,誰に対しても自由で,霊的な事物を見聞きできる子孫を生み出す方法を教えるために来ました。 - 1つ目は,地球という世界と,その豊かさについてです。
2つ目は,一定期間暮らすことになる霊魂における中間世界についてです。
3つ目は,チンバットの先にある,純粋で賢明な者が暮らす永遠の楽園『涅槃』についてです」
【18章】
- 翌朝,日の出の時,神はブラフマに再び言いました。
- 「地球の果実と,平原の牧草地について考えてみなさい。
雄と雌が同じ牧草を食べています。一方は乳を搾り出し,もう一方は繋がれています。
いかなる人間もこの創造物を変えることはできません。 - 人間は誰かに『此処で食べなさいとか,彼方で食べなさい』と言いますか?
しかし彼らは闇の中で生まれた者を連れてきて司祭に立てているのです!
肉を食べたり,断食してもスイスは生み出せません。
空気は地球を温めますが,地球は空気を温められません。
霊魂は実体人を照らしますが,実体人は霊魂を照らせません。 - 光は全てにおいて自由なのです。このことを知ることが叡智の始まりなのです。それでも苦しみがなければ束縛された者は自分たちが束縛されていることに気付かないし,気付いたとしても自由を望まないでしょう」
- この時,末子として生まれたホグはとても感動していたので,神は彼に話すように命じました。
- ホグは言いました。
「私はこのことを信じたい!見たい!聞きたい!
闇を抱える悲惨さ!
問題が分からない未知への恐怖!
私の心は辛く,苦悩で溢れている!
今なお襲い掛かるこの狂気! - どうか叡智よ,あなたは楽園のような庭に私のようなみっともない雑草を生み落としたことを忘れてください!」
- 彼は頭を垂れて泣いたので,彼を産んだ母ユティヴはこう語り掛けました。
「御父よ,私はあなたの光に気付いていましたが,それに耐えることができずにいました。
あなたは私の体を解き放ち,この7人の男神を授けてくださいました!
全地球のどの女性もこれほど豊かな収穫をもたらしたことはありませんが,私の心は苦悩の最中にあります!
ああ,私の心の光がこの人間の神に注がれんことを!」
そして彼女も泣きました。 - サィトが話し始めました。
「愛しい弟ホグよ,あなたに最も近いのは私だと思います。あなたにこれほどたっぷりと愛情を注ぐのは私以外にいません。
そして私の女神にして母ユティヴ,あなたは私に『豊穣』という最も賢い名を与えてくれました。なぜなら私たちの愛の中で,オーマズドは最も高貴な神々と同等のものを私たちに与えてくださったからです。
兄弟の中で最も純粋で優れた弟が霊的に見えないことを私が見ることができたので,私の心はこの世界のあらゆるものに対して成長できた気がします。
そうです,私は両腕を広げて,人々の最も闇の部分を受け止めて,永遠にオーマズドを賞賛し,昇天しましょう!」 - 次にオースが言いました。
「私は『空間』という名を与えてくれた最も賢い者です。なぜならオーマズドはご自身の創造物の広大さを私に教えることを喜んでいるからです。彼がそれに栄光を与えなかったとしたら,信仰や不信仰は何になるのでしょう!
私の愛しい弟ホグは闇に祝福されたので,彼は世俗に対する叡智を以て私を守護してくれるでしょう。私の信仰心において,彼と一緒にいることが良いことを私は知っています。
私は愛するが故に,彼が私たちと同じものが見れることを望みます!」 - 次にギトンが話しました。彼の名には『時間』という意味が込められていました。
「ご覧なさい,私は兄弟の中でも真ん中に当たる四男として生まれました。その愛は歓喜の生垣で私を囲ってくれます!
天界と地球の光に囲まれているのです!
その一方の端で,私の父にして人間の神がいて,その天界と地球の真なる声は創造主の言葉を通訳してくれます!
もう一方の端には,人間と天使のあらゆる叡智を備えた者として地上に創造された最も優れ,愛しい兄弟がいます。
ああ,この時,この栄光よ!
この神々と女神ユティブと一緒にいられる喜びを!」 - 次に次男ヴスが話しました。
「オーマズドよ,私はあなたの栄光を讃え,自分の栄光を讃えません!
私は真なる神々である兄弟や父といった愛に,溢れ出んばかりの喜びを感じています!
しかしユティヴには愛以上のものを抱いています。私は愛しい母を通して,人間の様々な階級制度がどのように作られたのかを知りました!
ああ,母よ,この正義の女性はどれほど創造主の近くで暮らしているのでしょう!」 - ウェイシュが言いました。
「何よりも先に自分の考えや望みを叶えるようにしたら,世界を救済できるのではないですか?」
ヴェデは言いました。
「真実を知り,それを愛と優しさで語ることこそ世界を救済し,オーマズドを確立できるのではありませんか?」 - 神憑り状態から目覚めたブラフマはこう語りました。
「御父を見つけ,彼を知り,彼を明らかにすることが全てであり,それだけが彼の栄光なのです」 - 神が再び言いました。
「他の誰よりも賢いのがブラフマです。
あなたたちの中で,自分自身について話さなかったのは誰ですか?
賞賛や感謝の言葉を発しながら,自分のことを考えなかったのは誰ですか?
私の霊魂があなたたち人間の唇から発せられる言葉を理解するのに必要なものは何なのか,考えてみなさい」 - その日,声は消えて,神の天使が扉に現れ,ホグ以外の全員がその姿を見ました。
天使は言いました。
「中間世界の霊魂を見るため,真夜中にエボンの林の中で『聖なる円』を作って座ってください。私たちはサルギスとして現れます」 - ホグは天使の声が聞こえませんでしたが,家族が天使の言葉をホグに伝えました。
そして彼らは真夜中にエボンの林の中に円陣を組んで座りました。
【19章】
- 神の天使が聖なる輪の中央にサルギスとして現れ,彼らと直接会話をしました。
ホグが天使に言いました。
「確かに私はあなたが定命の人間ではないことを知っています。それなのにあなたの外見は肉付き,足,腕が本当の体のようであり,しかも定命の者たちと同じような服装までしているのです。 - さて,私は直接あなたと話をして,あなたが死者の天使ではなく,私の父の物質から生み出された物質を使って自分を投影しているだけだと信じています。それについてどう思いますか?」
天使はこう答えました。 - 「定命の者たちの言葉ではあなたを説得できません。それは霊魂の言葉であってもです。
ですから,私はあなたの亡くなった友人をここに見せます」
すると天使は,亡くなったホグの友人アラ・アクタの霊魂を出現させました。
ホグは彼に言いました。 - 「あなたは本当に私の知っている人なんですよね。名前は?」
霊魂は答えました。
「アラ・アクタです!
ホグよ,あなたに言いたい,これは事実なのです。
僕はあなたの友人だった霊魂なのです。
そうです,僕は本物の友人です」
ホグは言いました。
「今,何処で暮らしているのですか?
何処にいるのですか?
幸せですか?
全ての天界を訪問しましたか?」 - 霊魂は彼に答えました。
「僕は死ぬ前と同じように地球で暮らしています。
僕は幸せです。
僕が現在暮らしている世界の栄光は,地球よりも勝っています。
僕は上天を訪れたことはありません。
僕はまだ第1の復活の最中です。
僕たちの上には全員が男神女神の天界があります。
僕はそこに行けません。彼らはあまりにも純白です」
そして霊魂が消えて,ホグは言いました。 - 「私が今見たのは,私が見たものです。聞いたものも,私が聞いたものです。ですが私はまだ,ここで見聞きした霊魂を信じられそうにありません。
自分の考えでは,霊魂は薄く,微細で,空気のような存在なのです」 - 次に神の天使が話しました。
「オーマズドよ,この者をどう喜ばせたらよいでしょうか?
今日,私は小屋の扉で,薄く,微細で空気のような姿で現れましたが,彼は私を見てもいないし,私の声を聞いてもいません。
オーマズドよ,この者をあなたの叡智に心開かせる方法を,誰に見つられるというのでしょうか?」 - さて,ユティヴが話しました。
「オーマズドよ,あなたの天使の栄光は偉大です!
死者の霊魂は天界のようです。
よくぞお出でくださいました,天界の天使よ!」
次にウェイシュは言いました。
「天界の最下層でさえ,偉大なる栄光に包まれているのです!
こんな楽園で暮らせるなんて,とても喜ばしいことです!」
次にヴスが言いました。
「なんて叡智,真実!
御父よ,最初の天界でさえこんなに素晴らしいのであれば,あなたの王国はどんなに素晴らしいのでしょう!」
ギトンが言いました。
「私はこれを見るために生きてきたので,オーマズドよ,自分が生きている限り,あなたの叡智を伝えていきます!」
ヴェデが言いました。
「オーマズドよ,あなたの強力な御業こそ真実です」
オースが言いました。
「あなたはなんて賢明な配慮でこの世界を構築されたのでしょう!
最も身分の低い天使でさえ,こんなにも私の心を歓喜させているのです!」
次にサィトが言いました。
「オーマズドよ,あなたは私たちにご自身の『豊穣』を与えてくださいました。下天の門は広く開放されました。
私はあなたの天使を連れて,永遠に喜びを享受します」 - 次に神憑り状態から目覚めたブラフマでしたが,今までのことは全て見聞きしていました。
彼は言いました。
「オーマズドよ,私をより良くし,あなたの世界に最大の恩恵をもたらす方法を教えてくれる者は誰であれ,私の下に遣わしてください」
ご覧なさい,誰よりも最初にブラフマが答えたのです!
太陽のように輝いている1本の光が聖なる輪の中央に立ち,そこには雲よりも高く,金銀の旗をつけた杖があり,その旗には星々が集まり,愛,叡智,力の文字が綴られていたのです! - 場面は変わり,神の天使が言いました。
「最後に話した者(ブラフマ)の言葉は『源泉』に到達した最初の答えになります。
あなたたちが何処で祈ろうとも,答えてくださります。そのため,私は今ここで下天の門を開き,あなたたちに見せたいものを見せるとしましょう」 - 天使は周囲の全ての光を撤収すると,大いなる闇が聖なる輪に出現しました。
すぐにユティヴが何かに怯え始めました。
ヴスが飛び上がり,「あれは何だ?」と言いました。
次にブラフマとホグ以外の全員が狂暴化し,驚愕しながら呟いていました。
「何を見ているのだ!
何て悪臭!
卑猥な肌触り!」
次に誰かが叫び,誰かが,誰かが,全員が壊れ,逃げ出すまで,恐怖と苦悩の悲鳴を上げて,林の暗闇の中を,恐怖で死にそうになりながら必死に飛び回っていました! - ホグは特に逃げ出したりはしませんでした。恐怖を覚えるようなものは何も見ておらず,不安に思うようなものを何も聞いておらず,恥ずかしがることは何も感じていなかったからです。
- 彼の父ブラフマも逃げ出したり,恐れたりしませんでした。二人は他の者に呼び掛けて,嘆願したり宥めたりしましたが無駄でした。彼らを抑えられず,暗闇の中で見つけることもできませんでした。
ブラフマとホグは小屋に戻り,明るく燃えている松明を見て中に入ると,そこにはユティヴと息子たちが腕を取り合って肌を寄せ合い,死者のように顔面蒼白となっていました。 - ホグは理由を聞きました。
ユティヴは言いました。
「しー,彼らはいなくなりましたか?
しー,彼らを遠ざけて!」
次にヴスが言いました。
「ああ弟よ,何を見たのか聞かないで!
何を感じたかとか,何に迫られたのかとか聞かないで!
これは言葉ではとても伝えられないものなのだ!
天界の名前など,これ以上言わないで!
天界は悪魔(ドルジ)で満たされている」 - 次にヴェデが言いました。
「ああ御父よ,私は聖書を落としてしまいました。私が書いている『ヴェーダ』を。
恐怖のあまり落としてしまったのです。まだそれほど分量もないので,夜が明ける前に雨が降ったら『聖なる言葉』は失くなるでしょう!
『一千世界』のためであっても,今晩は戻りたくない」
オースが言いました。
「私も嫌です,『一千世界』のためであっても!」
ウェイシュは言いました。
「世界のあらゆる金銀を積まれても,今晩はそこに行きたくない」 - ホグ以外の全員がこのように話していました。彼らはオーマズドの言葉に並々ならぬ愛情を抱いており,その本こそ彼の真なる言葉であることは疑いを持っていなかったのですが,彼らが見た悪の霊魂に立ち向かい,本を取り戻そうとはしませんでした。
- そこでブラフマが言いました。
「何世代にも渡ってオーマズドはこういった御業を行ってきたのです。
私が行きます。
彼の御方はいかなる時も,いかなる場所でも私を守ってくださります」
ブラフマは出掛けようとして立ち上がると,ホグがこう言いました。
「いいえ,父さん。あなたは年老いています。私が元気で若く,それに人間の想像の中でしか霊魂がいないことを知っています。
私が一人で行きます! - 私は角灯や松明など持って行きませんし,口笛や歌もしません。私は地獄の全ての悪の霊魂やその親玉にも立ち向かいます。
私はエボンの林の全ての葉を揺さぶり落してでも,今晩のうちにあの本を取り戻してみせます!
だから覚えておいてください,私は無傷で戻ってきます。私は出掛けている間,1人の霊魂も見たり聞いたりしないでしょう」
ホグとブラフマだけが怖れていなかったのです。 - ホグは出掛けてからしばらくして,本を携えて喜びながら戻って来ました。
彼は言いました。
「私は1人の霊魂も見たり聞いたりしませんでした。
私はあなたたちに宣言します。あなたたちは誰も彼らを見たり聞いたりしていないのです。なぜなら彼らはいないからです。あなたたちの感情の極端な昂ぶりが,この想像を現実のものとして見せているのです。
愛,叡智,力といった言葉とともに,偉大なる光については私も見ていますが,それは私たちの愛する聖なる父から発せられたものです。
私たちは彼が同じ言葉を何度も使うのを聞いているはずです!
言葉を話し,男女の外見を持ち,服さえ着ていたあの者たちについて,私はあなたたち全員に言いたい。彼らは同じ根源から,つまり私たちの父,ブラフマから生み出されたものなのだと」 - ユティヴが言いました。
「息子よ,信じないというのはなんて幸せなんだろうね!
私はあなたのように生まれたかった!
今晩見たような光景は二度と見たくないわ!」 - 次にオースが言いました。
「末っ子の弟はなんて幸せなんだろう!
あなたのようになりたかった!
今晩私に襲い掛かって来た彼らの手は不快だった!」 - ヴスが言いました。
「霊界など二度と知りたくない!
最も愛しい弟のような闇の中で生まれたかった!」 - その後,彼らは全員がスイスがくれた贈り物を遺憾に思いながら話していると,神の天使がブラフマを通して語り掛けてきました。
「まだ夜なので話をします。夜が明けて日が昇ると御父の声が聞こえてきます。
私の言うことを少しでもいいから聞いてください。私にあまり叡智を期待しないでください。なぜなら私は天界で生まれてそれほど時間が経っていないからです。 - 創造主は2人の偉大なる人間を創造しました。信仰者と不信仰者です。
肉体の試練に合格した者は御父の声を聞くことができます。なぜなら御父と一つになった者は天界や地球において何の恐れもなくなります。
『恒久の復活』という栄光が永遠にもたらされます。 - ここに到達できなかった全ての人間は,滑りやすい丘を登っているようなものです。その者は何度も高く登ろうとしますが,突然転落します。彼らは自分自身の光や叡智,自分の才能を栄誉に思い,自分に与えられたその栄誉を自分のために行使することを喜びとします。
しかし彼らは臆病者です。 - それにも関わらず,創造主は彼らの中に偉大なる人間を創造しました。
不信仰者です。
その者には金銀もなく,家や土地もありません。
その者には霊視もなければ,霊感もありません。
しかしその者の栄光は,自分が理解したものを理解することにあります。 - その者は森を支配し,人間に仕えさせるために野獣を手懐けます。
その者は暗闇の中で何も恐れず,一人で行きます。
その者は誰の後にも続かず,自分で道を探します。
司祭はその者を信じさせることができず,天界の天使にもできません。
誰もその者の思考を制御できないのです。
その者は地球や人類の栄光を見ています。
その者は群衆にこう呼び掛けます。
『どうしてあなたたちは他の者に,たとえ司祭であっても,自分ごとに口出しするのを許しているのですか?
立ち上がり,一人の男になりなさい!
立ち上がり,一人の女になりなさい!』 - その者は地球や地球のために奮起し,自分の手で暴君や悪の王を打倒します。
その者を通して,教義や宗教が選別され,偽者や悪が追い払われます。
そうです,オーマズド以外の誰に,不信仰な人間をこのような偉大な人物に仕立て上げられると言うのでしょうか? - 信仰者と不信仰者というこの2人の人間が,世界中で行われてきたほとんど全ての善行を担ってきました。
一人は丘の高みで働き,上から呼び掛けています。もう一人は丘の下で働いており,上に向かって押し上げているのです」
【20章】
- 翌朝,日が昇る頃,オーマズドは再びブラフマを通して語り,ヴェデがその御言葉を書き留めました。
その次の朝も同じように行い,これが40日間続きました。
40日目,ヴェデは『ブラフマの聖なる言葉』を書き上げたのでした。 - 神はブラフマに言いました。
「さあ行って,あなたの言葉に耳を傾ける全ての人々に私の福音を説法して差し上げなさい。そしてあなたに従う全ての者たちに自由を宣言しなさい。
私は最後まであなたと共にいます。あなたは妻のユティヴ,末子のホグも含めた全員の息子を連れていきなさい」 - ブラフマは昼は説法を行い,夜は死者の霊魂を披露しました。しかし選ばれし者には早朝の暁の時に,『あらゆる光』が彼に憑依して語りました。
彼の息子たちもまた説法と解説を行いました。
ユティヴは自分が息子たちを身籠った時のことを全ての女性たちに説明しました。
ホグだけは説法しませんでした。彼は不信仰を貫いていたので,大衆の前で口を開こうとはしませんでした。
彼は心の中でこう言いました。
「彼らが言っていることは真実なのかもしれません。もしも真実であれば,それは良いことです。もしも真実でなくても,大衆はそのことを信じて正義と善行を実行します。
私のあらゆる哲学を持ってしても,私は大衆を正義へと導けません。しかし私の父は彼らを羊の群れのように仕立て上げることができます。彼らは悪事を止めて,良い交流が行えます。
だから私は最後まで父の傍にあるつもりです」 - ブラフマは町の近くまで来ると,壁の外で立ち止まりました。法律により王たちは彼の声を町に入れることができなかったからです。
群衆は彼の話を聞こうと町の外に出ましたが,多くの者は戻らず,ブラフマと息子たちが滞在している宿営所に留まりました。
ブラフマが別の町に行こうとすると,彼らも同行しました。
しばらくするとブラフマの眷属は何千もの軍隊のようになりました。 - 彼らの中には富裕な男女が少なくなく,ブラフマの足下に財産を擲っては「この塵くずをお渡しますので,代わりに永遠の生命をお与えください」と言いました。
しかし学識ある者たちはブラフマの下に行きませんでした。そして司祭や王,託宣者師,神託に関する顧問といった人々も行きませんでした。 - 神は言いました。
「あなたの眷属を連れて,十,二十,百,千といった単位の家族を作り,それぞれの家族に父長を指名しなさい。そうすればあなたの民草は王の民と共有することはなくなり,独立した民となるでしょう。 - ご覧なさい,私の天使があなたに同行し,王の民が望まなかった『不毛の地』を教えます。あなたは自分の民とその地を所有し,愛と叡智を以てそこで暮らし,互いに善行に励みなさい」
- ブラフマは命じられた通りに実行し,ロームの山々やそこの谷を開拓し,総勢6,820人の民草と共にそこで暮らしました。
- ヴィンデュの西,100万人の人口を誇るゴウセハガムラムスの町がある王国の王シャイサハの大将軍がブラフマの下に来てこう言いました。
- 「人類最強の王シャイサハの名において,私はあなたの前にいます,ブラフマよ。
ご覧なさい,王はあなたに金銀銅を送り,こう言ってます。
『ブラフマは素晴らしい!
ブラフマよ,天界の祝福を私に授けてほしい!』」 - ブラフマは大将軍にこう答えました。
「ブラフマは人類最強の王シャイサハに,創造主オーマズドの名において,ブラフマの心に宿る愛と叡智の言葉を以てご挨拶申し上げます。
ブラフマは王の従者である大将軍に,こうして遣わしてくださった金銀銅をお返しした上でこう申し上げます。
『あなたが取引するべき相手は創造主であって,人間ではありません!
偉大なる霊魂はその御手に全ての祝福を握っております。彼の御方にあなたの財産を献上なさいませ!』 - 大将軍は金銀銅を王の下に持ち帰り,ブラフマの言葉を王に伝えました。
王はブラフマの叡智を好ましく思いましたが,同時に心の中では非難と怒りを感じていました。
そこでオーマズドは悪魔に一時だけ王に憑りつくのを許しました。
王はブラフマとその民草を滅ぼしたいと決心しました。彼は大将軍に5万の軍勢を招集させて,すぐに戦闘準備に入るように命じました。
彼らは準備が整うと出陣し,到着まで7日の行程でした。
王は成功するための最善策について神託に聞きました。 - さて,神の天使は神託を占有しており,託宣者はそのことを知らず,シャイサハでさえもそうでした。
王は砂の卓上の前に来ると,霊魂はこう書きました。
「オーマズドと一つになった者は軍隊よりも強い。人類最強の王よ,王冠,金の外套,見た目の良い物,見るからに麗しい物の全てを脱ぎ捨てて,彷徨えるドルク人のように最も見すぼらしい服を着なさい。しかしあなたの王冠,高価な該当,装飾品,見た目の良い物,見た目の麗しい物はあなたの従者に着せなさい。あなたたち二人は軍隊の前に立ち,ブラフマの前に進みなさい。 - 貧者のために働くことを言及する者が富や権力を持つ者の前に平伏すことを目撃するでしょう。
見なさい,王よ,あなたは王冠や外套の前に平伏する者を滅ぼし,彼が偽善者であると知らしめることに正義を感じるはずです」 - 王はこの神託を喜び,神託の全てを実行しました。
彼がブラフマの宿営地近くに来ると,1人の男が王の従者の前に来てこう言いました。
「見てください,王よ,あなたの望みのままにお命じください!」
その男は王の従者の前で大地に平伏しました。ドルク人のように着こなしていた王がその者の前に来てこう言いました。
「お前は誰だ?」
男は答えました。
「立ち去れ,物乞いよ!
私は王に話しているのだ!」
(なぜならその男は王と従者を間違えたからです) - 王はその男を捕えて連行し処刑するように命じました。
前衛がその男に襲い掛かり,戦争用の棍棒で殺しました。その男は完全に死亡した時,ブラフマが来ましたが,王や前衛は誰もそのことに気付きませんでした。
ヴスとウェイシュは父と共におり,3人は亡くなった男の傍に立ちました。
ブラフマは王の手を取り,こう言いました。
「ドルク人のような服を着たあなたはこちらに来なさい。何故ならあなたには聖なる血肉があるからです。
あなたはその手をこの亡くなった男に置き,もう一方の手を私の頭の上に置きなさい。
私はあなたの目の前でオーマズドを証明して差し上げます。
ご覧なさい,ブラフマを殺そうとしたあなたは別の者を殺したのです!」 - 王の手が置かれた時,ブラフマは亡くなった男の頭の傍に立ち,2人の息子は心臓の傍に立ちました。
ブラフマは言いました。
「オーマズドよ,あなたの御名において,あなたの御力を私にお与えください。そしてこの男を生き返らせてください!
目覚めよ,目覚めよ,目覚めよ!」 - するとその男は息を吹き返し,起き上がると群衆の前に立ちました。
- 王は恐怖で慄き,衛兵は後ずさりして驚いていました。王の服を着た従者に関しては,王冠や外套を脱ぎ捨てて,森の中へと逃げ込みました。
- ブラフマは王に言いました。
「ここにオーマズドの天使が立っています。天使は,変装していてもあなたが王だと言っています。さらに天使はあなたをこの奇跡を見せるために呼んだと言っています。
オーマズドと一つになる者は軍隊よりも強いのです!」 - 王は言いました。
「これが真実だ。オーマズドよ,私はあなたの前で誓います。今後,私は今着ているような服を着て,生涯あなたに奉仕します。
私の王国や,自分の物だと言った全ての物も,奪いたければ奪えばよい」 - シャイサハもブラフマの眷属に加わりました。シャイサハと一緒に,その兄弟,息子,娘たちも来ました。眷属となった彼らは,全ての所有物や金銭を山のように献上し,それらは家族の父長が最適になるように分配しました。
ブラフマの命令により,ブラフマの民草は『ブラフマ人』ではなく「真実に従う者」という意味で『ヴェーダ人』と呼ばれました。 - 当時,ヴィンデュや学者の言語は「全ての善から」を意味する『オーラオ』と言いました。しかしヴェーダ人は学識がなく,その言語は不完全であり,彼らが話したり書いたりする言葉にはたくさんの意味が込められていました。
- 神はバラモン教の堕落に対する責任を予見し,ブラフマにこう言いました。
「ご覧なさい,私はあなたに7人の息子を授け,そのうち6人は光を持ち,1人は闇を持ちます。光を持つあなたの6人の息子には,私の選ばれし者たちのために学校をそれぞれ設立し,私の聖典を口頭で教えなさい。今後,ラバになる者は全員がヴェーダの言葉を暗誦で繰り返せるでしょう。
そして後の時代に,私の聖なる宗教の文字盤や本が戦争で破壊されたとしても,問題ありません。あなたが貢献した教えは生き続けます」 - その後,ブラフマの息子は命じられた通り,それぞれ教師になりました。
神は再びブラフマに言いました。
「立ち上がり,あなたの妻と息子のホグを連れて,私の天使が導く場所に行きなさい。
あなたはもう2年間,各地を巡った後,ここに戻ってきなさい。
そこであなたの勤めは終わります」
【21章】
- ブラフマによって築かれた場所はハラオヨと呼ばれ,この時,彼の民は7つの都市,30の村へと発展し,何百年も人が住まなかったロームの全ての国を所有しました。ヴェーダ人は開墾し,果実,木の根,畑で育った小麦で作ったパンを食べて暮らしましたが,肉や魚や,生命の息吹を持つあらゆるものを食べませんでした。
- ブラフマと妻ユティヴ,末子ホグは7人の弟子を連れてハラオヨを出発し,1冊の聖書を持って『ヴェーダ』を説法するためオーマズドの天使が指示する方向に進みました。彼らは最初北東に向かい,ハオムサット,アリウード,ゼス,ワウチチリといった王国を通過しました。そこから西に向かい,暴君アジ・アヴェンが古代の方法に倣って髑髏の神殿を建てたハチカクトラに行きました。アジは死刑を宣告された奴隷を食い殺すための獅子の巣穴を6つ持っていました。
こうした弾圧のお蔭で,アジの王国はオーマズドに利益をもたらしました。ハチカクトラからブラフマは3,000人の信者を獲得しました。 - ブラフマの信者が7,000人になった時,神の天使がクペンタ・アーマイティの平原に向かうように指示しました。そこで彼は自分の民を定住させて,彼らを家族と村に分けて,司祭を任命しました。この時以降,クペンタ・アーマイティは世界中に知られることになりました。
- この後,天使はブラフマに南西に行くように指示し,フスポー,ヴェータエヨ,アラムヤの王国を通過し,ダクヤマに向かい,フトリスティの町に行きました。そこには既にオーマズドの啓示を受けてブラフマに加わろうとする1,000人の眷属がいました。
- さて,天使はブラフマにツカララティヴィルウォフの山々に眷属を連れて行き,そこで定住するように指示し,彼はそれを実行しました。
ユティヴとブラフマの時代はもうすぐ終わろうとしていました。なぜなら彼らは完全に年を取っていたからです。 - 天使がブラフマに言いました。
「あなたの働きは偉大でした。ユティヴの働きも本当に偉大でした!
世界中を探してこのような女性が何処にいますか?
あなたが最初に彼女を見たあの日から!
あなたの息子の栄光のために!
あなたに連れ添いながら,あの年齢でこんなに遠くまで歩いてきたのです! - ご覧なさい,ブラフマよ!
ユティヴは急速に衰弱しています。彼女をハラオヨに連れ戻しなさい!
ロームの山々が彼女を呼んでいます!
あなたの忠実な息子ホグは強くて背が高いです。彼を母親と一緒に連れ戻しなさい。
ハラオヨが呼んでいます」 - ブラフマはユティヴの様子を見に行きました。彼は心の中でこう言いました。
「オーマズドよ,私はあなたの中にあっても彼女を忘れたことはありません!
私の神の母よ!
私が最初に彼女を見た,あの誇り高き若き心よ!
その彼女が衰弱しよろめいている!」 - ブラフマはユティヴの近くに行くと,彼女は話し掛けてきました。
「ブラフマよ,あなたは人間の神です!
私の目がぼやけているのか分かりません。しかし私は高く昇った太陽の方でとても不思議な光景を見たのです。私が見たのは,上に昇っていく私自身でした!
地球は下っていました!
そこで私はこう呼び掛けたのです。
『オーマズドよ!一人にしないで!私の神はあそこにいます!私をブラフマの下に戻して!』
その時,私は創造主が自分を連れ戻し,こう言ったのだと思いました。
『すぐにハラオヨに戻り,あなたの神々しき息子に会いに行きなさい。なぜならあなたの時間が来たからです!」 - ブラフマは言いました。
「私の天使が言っていました。
『ハラオヨに戻りなさい。もうすぐあなたの勤めは終わります』
そのため私はあなたの下に来ました。
ホグを連れて戻るのは,私たちにとってとても良いことです」 - ブラフマとユティヴとホグは,残った5人の弟子と一緒にハラオヨに向けて出発しました。徒歩で3日の行程でした。
彼らはユティヴをどのように連れて行けばよいのか分からずにいました。なぜなら彼女は最後の一歩も使い果たし,何よりも彼女の靴は擦り減り,足には布切れだけが巻かれているだけだったからです。 - 彼らが議論している間,ホグはほんの少し離れた所で別の方角から来た20人の兵士が馬に乗り,替えの馬を連れていることに気付きました。
ホグは心の中にこう言いました。 - 「見てください,私の父はその生涯で多くの改宗者を作り,悪人を善人に変えました。彼はいつもお金や献上品,贈り物を拒みました。
さて,正義がどこにあるのか私には分かりませんが,私の父の信者になった多くの悪漢は不正な利益に良心の呵責を感じ,父が彼らの私財を受け取らないと見ると私に押し付けてきました。見てください,私の懐は黄金や宝石で一杯です。
実際にそれは本当に私を悪魔にさせるのかもしれません。しかし私は高位の光ではなく,低位の光を知るように言われています。私は,私自身の,私自身のためにこういったものを欲しいと思っているわけではありません。
もしもそれらがオーマズドが所有しているものならば,私はそれらを保持してはいけない。それ故に,もしも私があの兵士に黄金や宝石を与えたら,彼らは私の天使の母が乗れる馬を与えてくれるでしょう。しかしあの兵士に頼りこの黄金で最短の道を手繰り寄せる以外に,オーマズドに辿り着く方法を誰が知っているのでしょうか?」 - ホグはこの場を去って一頭の馬を購入すると,母の下に連れて行き,こう言いました。
「見てください,1人の男がオーマズドの名において,あなたに贈り物をしてくださいましたが,ハラオヨまで乗っていく以外でこの馬を保持してはならないと言われています。
到着したら,あなたはこの馬を売って,その御金を貧しき者に分配してください」 - ユティヴは言いました。
「その人は善良で,賢い人間です。なぜならその者が提示してくれた条件だけで私はこの馬を受け入れられたからです」
そこでユティヴは馬に乗り,彼らはゆっくりと道を進みました。なぜならブラフマも死期が迫っていたからです。
7日後,彼らはハラオヨに到着し,そこでブラフマの息子やと大勢の弟子たちに出迎えられました。 - しかしユティヴは息子たちを深く愛していたものの,同時に疲れ果てており,夫と息子を通して実行された正義の栄光を見るに及び,彼女の実体的な肉体にあまりにも大きな負担を与えたのでした。
彼らは藁を持ってきて彼女を寝かせ,頭の下には藁の束を置きました。
この時,彼女は言いました。 - 「最初に,オーマズドよ,私の祝福をあなたに。
あなたは私に生を与え,あなたの栄光を楽しむように創造してくださいました。
次に,ブラフマよ!
私の夫にして,人類の神であるあなたに祝福を!
あなたは地球と天界の充実について教えてくれました!
あなたの妻であったことに栄誉を思います!」 - 次に彼女はウェイシュを呼びました。
「私の息子,長男よ!
あなたに私の祝福を。
身籠っていた時からあなたのことを見守っており,創造物の叡智が私の前で披露されてきました。最初にあなたを見た時のあの喜び。
私は天界であなたのための場所を準備しに行きます!」 - その後,ユティヴは息子たち全員を祝福し,ホグが来るとこう言いました。
「人類の神にして,末子のあなたに祝福を!
他の息子たちには愛を語りましたが,あなたには私の心が溢れてしまい,口の利けない女性のようになってしまいます。
あなたはあらゆる点で本当の神であり,オーマズドも天界も天使も信じていません!
そのため私は全ての創造物の中で,あなたのことを最高の存在として見ています。
あなたは善行のために善人であり,叡智のために賢者であり,あらゆる不幸を管理する方法を見つけた幸せ者です」 - これがユティヴの最期の言葉でした。
彼女は目を閉ざしました。
彼女は亡くなったのです!
彼らは彼女の遺体に白の外套を着せて,ロームの森に埋葬しました。
【22章】
- ユティヴが亡くなった日,ブラフマはこう言いました。
「何も歌ってはいけません。
ただ静かに祈りなさい。
彼女の魂が速やかにオーマズドと共に安らかにありますように」 - 2日目,ブラフマはこう言いました。
「囁くように祈りなさい。死者にとって最も良い善行を囁くように讃えなさい」 - 3日目,ブラフマはこう言いました。
「オーマズドへの讃美歌を歌い,死者の美徳を讃えなさい」 - 4日目,ブラフマはこう言いました。
「歌と祈りを捧げ,死者を立ち上がらせ,昇天させなさい!」 - こうして彼らは4日目にユティヴを埋葬した後,聖なる輪の中に座り,彼女の精神体が涅槃(楽園)に行けるように歌い,祈りました。
彼らは儀式を終えると,光が輪の中央に降りてきて,白い天使が現れました。
それはユティヴでした。創造主オーマズドの栄光の下に,ユティヴの精神体がそこにいたのです。 - ユティヴの天使がこう語り掛けました。
「実体人の頭から霊魂は生まれ,天使たちはその周囲に立ち,霊魂の毛布の上で死者の霊魂を受け取ります。
1日目,彼らは静かに霊魂を守りながら,納得と理解をさせます。
2日目,霊魂は地上の人々の祈りを聞きます。
3日目,霊魂は霊的な死と誕生を理解します。 - 4日目,あなたたちが,
『おお女神よ,死から蘇り給え!御父は高き場所からあなたを呼んでいる!
立ち上がれ女神よ,そしてあなたの道を行きなさい!』
と歌った時,私の霊魂は地球から解放され,上天より迎えに来てくれた男神女神の腕の中で安らぎを得ました。
ああ,愛する者たちよ,3日目に第1の復活があります。聖なる者にとっては,5日目より第2の復活が始まります。5日目からは私を呼び戻さないでください!
私が働く場所は向こうにあるのです!
私はあなたたち全員のために家を建てなければなりません。これはオーマズドがかねてから私に仰せになっていたことなのです。
もしも時にはあなたたちの下に戻るというのが彼の御方の御意志なのだとしたら,私は戻ります。
彼の御方の御意志は何よりも優先され,これは最も偉大な叡智なのです」 - 長子ウェイシュは尋ねました。
「お母さん,中間世界の天使とはいったい何者だったのでしょうか?」
母の天使はこう答えました。
「エボンの林で私たちに見せてくれました!
残念ながら,彼らの何人かは1,000年経っても復活が始まっていません!」 - 次にユティヴの天使が,とても可愛がっていた末子ホグの近くに来ました。
彼女は言いました。
「息子よ,私のことが見えますか?」
ホグは答えました。
「いいえ,私には微かに光っているだけです。ただ声は聞こえますが,母の声とは違って聞こえます。
しかし,もしも死後に生きる魂があるのだとして,それが真実だとしたら,あなたは私を産んでくれた本当の霊魂であり魂であり,私の不信仰のせいで不幸にならないでください。
私は,私を不信仰に生んでくれて幸せです。
私は自分の意志でいかなる他の道も歩みません。私の目が青か黒のどちらであっても,背が高いか低いかのどちらであっても,信仰者と不信仰者のどちらであってもこうして生まれたように,自分に課せられた役目を果たすため,あらゆる叡智,力で他人のために善行を尽くす,それだけで十分な栄光になるのではありませんか?」 - ユティヴは言いました。
「あなたは人類の中で最も賢いです!
あなたが天界に生まれたら,中間世界で長らく留まらず真なる神として戴冠することでしょう!
愛する者たちよ,地球での私の勤めはこれで終わります。オテヴァンが私を昇天させるために待機しています。
男神女神が私を呼んでいます!
さようなら,愛する者たちよ!
さようなら!」 - 天界の音楽が降臨し,定命の者たちが歌っている間,天界の真なる門が開き,ユティヴの天使は火の海の中へと昇天していきました!
- しかし偉大なるブラフマの愛はあまりにも大きかったのです!
その目は光が昇って行った後もずっと上を見続けており,彼の心は張り裂けてしまったのです。
彼は冷たい大地に崩れ落ち,そこで横たわってしまいました!
彼もまた亡くなったのでした。 - その時,ブラフマの息子の強い心が張り裂けました。
地球全土が神々の悲嘆で震撼しました。
上空の風が静寂となり,ロームの森はまるで地球が2つに割れたかのように震えました。
ハラオヨの息子や娘たちが嘆き悲しみました。
誰も口にしませんでしたが,偉大なるブラフマの死を全員が知ったのでした。
【23章】
- 神の天使が降臨し,聖なる輪の中央に立ちました。
彼は言いました。
「オーマズドの御名においてご挨拶申し上げます!
彼の御名において,あなたたちにお話しします。
まず,ブラフマが最も愛するあなたたち全員が見守る中,彼と彼女は目覚めるでしょう!」 - すると1万人以上の男女や子供が立ち上がりました。
天使は言いました。
「最も愛されたあなたたちよ,ユティヴの傍に彼の遺体を埋葬しなさい。
彼の死から3日目,亡くなったのと同時刻に彼を埋葬しなさい。
2日間,墓の周りに1日に3度,朝昼晩と座り,ブラフマの魂のために1時間,歌い,祈りなさい。 - 2日目の夜に,ブラフマとユティヴの墓が開き,彼らの肉体が現れ,ブラフマがあなたたちに直接話すでしょう」
そう言うと天使は消えました。 - そして人々は命じられた通りに実行し,墓から10歩離れて,その周りを囲むように座りました。
兄弟は誰よりもホグがこのことで改心してくれることを望んでいました。
そして太陽が沈んでから2時間後,まるで太陽のように輪の中央に光が降り立ち,墓を見ることもできないぐらいに眩しく光ったので人々は目を両手で覆うと,墓が引き裂かれるように開いたのでした。 - その刹那,光が暗くなったので全員,墓の方を見ました。するとブラフマとユティヴが肉も骨もそして埋葬された時の服のまま,腕を絡めながら輪の中央に立っていました。
- ブラフマは言いました。
「創造主を信仰しなさい。彼の御方と共にいれば,全てが可能になります。
彼はあらゆる事物の管理者なのです。
あなたたちは永遠の唯一者にして全人格である『彼の御方』以外に,神も主神も,救世主も司祭も,王も受け入れてはなりません,永遠に。 - 全ての人間に対して善行を施し,あらゆる事物に対する思い入れを捨てれば,オーマズドは永遠に,あなたと,そしてあなたの中で暮らすでしょう」
- ブラフマとユティヴはホグがはっきりと見えるように近くに来ました。
ホグは言いました。
「あなたたちは本当にお父さんのブラフマで,お母さんのユティヴなのですか?」
ユティヴは喋らず,ブラフマが言いました。
「私はあなたの父のブラフマです。それぞれの人間が持つ『最高の光』を実践することが,全ての人間に求められることなのです」 - ホグは言いました。
「確かにお父さんです!
確かにお母さんです!」 - ブラフマは言いました。
「私たちは祝福されています!
現世の肉体が朽ちても生き続ける霊魂を信じること,これが最初の信仰です。
その次の信仰が『全人格』を知ることです。
この後に信仰がもたらされます」 - ホグは言いました。
「あなたは最初の信仰を証明してくれましたが,全人格については理解できません」 - ブラフマは言いました。
「私やお母さんが姿を見せて証明したように,ある時,オーマズドがその御姿をあなたに見せてくださるでしょう」 - これが最後でした。
ブラフマとユティヴは火の海の中へと昇って行きました。下の方に微笑みながら,愛を込めて手を振りながら,天空に消えていきました。 - 人々は墓が開いた跡を見に行くと,そこには遺体が消えていました。
彼らはその場所を埋めると次のような墓銘を刻みました。
「男神ブラフマ,女神ユティヴの墓」
【24章】
グアタマ(アメリカ)の最初の聖書。グアタマの子供たちのために神に選ばれし者イーワタについて。
- ソシアパンの海の傍にある中央王国のグアタマに,天界から創造主ギッチー,世界の創造者マニトが降臨しました!
彼は静かに万物の心にこう語り掛けました。
「地球よ,話してください!
地球よ,目を開いてください!
地球よ,耳を傾けてください!
あなたたちを創った私を見てください!」 - 地球は,言葉ではなく自慢げに答え,人間を生み出しました!
- 人間は言いました。
「ギッチーよ,私はここにいます!
創造主はグアタマのイヒン人が自分の目の前に立っているのを見ました。とても小さな白色,黄色の人種でした。
ギッチー(神)は仰せになりました。
「あなたは信仰心を持って私に答えてくれたので,地球よ,あなたのオンウィー人(話す動物)はイヒン人と呼ばれるでしょう」
こうして喋る口を持ち,聞く耳を持った最初の会話できる人間に名前が付けられました。 - それからギッチー(神)はイヒン人を招集し,彼らはあらゆる創造物の中でも格好が良く,善良であると言いました。
彼は彼らに男女が結婚し子供を儲けることを命じました。 - 彼らは神の命令に従いましたが,物言えぬ地球は雲を上に放り投げ,イヒン人の行く手を隠しました。彼らは塚から迷い出ると,黒いドルク人の下を訪れました。
彼らは何も喋れず,言葉もなく,自分たちが穴を掘った地面の黒い泥濘のように何も言えませんでした。 - 地球の闇の中で,イヒン人はドルク人と混血しました。すると次に生まれた喋れる動物(オンウィー,またはインディアン)が大地に降り立ったのです。彼らは背が高く,赤肌で,強く,素早く,格好が良い者たちでした。
ギッチー(神)は言いました。 - 「私はあなたたちを責めません,イヒン人!
私は闇を見て,あなたたちの困難を見ました!
但し,もう二度とドルク人や,採れたての銅のような顔をした赤肌人と暮らしてはいけません。
彼らを『イフア』と呼びます。なぜなら彼らは永遠に『選ばれし者イヒン人』の守護者となるからです。イフア人はバウやミュウ,大蛇といった全ての人間を殺そうとする動物たちを追い払わなければならないからです。そして私はイフアン人の子孫から生まれた強力な国家を作ります。 - 最初のイフアン人の名前はオエドゥと言い,妻の名はアナと言いました。彼らはオウェナとダン,シュサを儲けましたが,ここで子孫は途絶えました。
この後すぐに第2の人間が生まれ,カカオと妻ウィスは,ソンマ,パンナ,カカック,クバック,ジェソンを儲けました。 - 彼らは(洪水後の)グアタマのイフアン人の最初の部族となり,共に暮らし,結婚し,子孫を儲け,平和に暮らしました。そしてイヒン人はあらゆる物事を教えたので,彼らは地球の誉れ,創造主の栄光となりました。
しかし彼らは混血していたので,ある部族が他の部族よりも優位に立つことはありませんでした。そのため神は,彼らを中央王国ワネオパンゴナソ(中央アメリカ)のオエドゥカカオと呼ぶように命じました。 - ホエジョンワン川の辺のオワク谷で,ギッチー(ジェホヴィ)はバクハウフと呼ばれる別の部族をマインハウアンゴウトゥバウ山の北に創りました。彼らは混血したため,ギッチー(神)は『バクハウグメイウホワンゴトバ』と名付けました。
- ラカオーの息子ジェソンはバクハウグメイウホワンゴトバの娘ウェポンと結婚し,ストギリバクを儲けました。彼はコムを儲け,彼はシーを儲け,彼女はラカオー族の息子バンと結婚し,バンの長男はラバンアシーと名付けられました。
- ラバンアシーは序列第2位のスイスとして生まれ,偉大なる霊魂にして創造主ギッチーの御声を聞くことができました。その御声をラバンアシーは125年の生涯を終えるまで聞くことができました。
その御声はラバンアシーの息子フートラバンアシーに受け継がれ,彼は101歳まで生き,彼の息子ハタパンアゴーシュフートラバンアシーに受け継がれ,彼の息子アラパンシークアスーダティヴハタパンアゴーシュフートラバンアシーに受け継がれました。 - こうしてイフアン人の中からギッチーの選ばれし18の部族が『御声』を聞ける子孫を存続させてきました。
- 神はアラに言いました。
「立ち上がり,そして行きなさい。
私の手があなたを導きます」
アラは意を決し創造主の御手に従って出発し,広大で甘い香りが漂い健康的な食べ物,空気,水に満ちたオウグの谷に辿り着きました。
アラと一緒に1,000人の男女や子供がオウグまで同行し,彼らはそこに『美しき場所』という意味の「エフトスパン」と呼ばれる町を作ました。 - 彼らはアラ族を名乗り,その名は1,750年存続しました。そして人口は数万人に及びました。
- アラ族が御声を失った後,ストギリバク族からショショーンが生まれました。ギッチーはショショーンの前で御手を上げて道を指さすと,ショショーンはタバチョオゼフバクカンカン国を出発し,オウグに辿り着き,そこでオーグファナウハの娘ヒサムを妻に迎え,とても美しく強靭で敏捷な息子イアロンアキマツを儲けました。
- ギッチーモニティ(ジェホヴィの息子)の御声がイアロンアキマツに届き,その90年の生涯を通じて聞こえ続けました。そして彼の息子ファッサワンフートガンガンイアロンアキマツに受け継がれ,その息子モンアグアマイアザズファッサワンフートガンガンイアロンアキマツに受け継がれました。
- モンアグはイテアツアゾウ平原(アーカンソー州)に居住しました。彼の民は町や文化面で強力になりました。4,000年間,全ての御父の御声がモンアグの子孫に正しく受け継がれていましたが,彼らの名や町の名は長すぎて,誰も話したり書いたりできませんでした。
- そこでギッチー(ジェホヴィ)は中央王国のオードゥ族のアブの息子ホンガを育てました。ホンガは東に傾斜するギー山脈(ロッキーまたはイーグル山脈)に行きました。
- ギッチー(神)はホンガに語り掛けました。
「あなたはオーベを妻に迎えなさい。あなたの子孫から私は他の部族よりも偉大な部族を作り出します。そしてあなたの長男にはあなたの名前を与え,その息子にも『ホンガ』と名付けなさい。さらにその息子にも同じ名前を与え,永遠に続けなさい。なぜなら私は,偉大なる霊魂がお話になった名前の長さに疲れてしまったからです」 - そこでホンガは質問しました。
「もしも私に息子ができず,娘だけだったらどうしたら良いのでしょうか?
もしくは私の息子やその息子に,息子が1人もできず,娘だけだったらどうしたら良いのでしょうか?」 - ギッチーはこう答えました。
「妻の最初の娘の名を付けなさい」
この通りに事は運び,ホンガは結婚し子を儲け,偉大なる霊魂の御声はホンガの部族に宿り続けました。そして御声を聞ける者が常に部族の預言者の長となり,ホーンガと呼ばれました。しかし民草はオンウィーと呼ばれて今日まで続いており,インディアンと呼ばれています。 - ホンガの世代は『第1のホンガ』『第2のホンガ』『第3のホンガ』などと呼ばれました。
これがグアタマの有史の始まりでした。『第1のホンガ』よりも前の世代を知る者など誰もいませんでした。 - 大陸は東から西,北から南まで町で溢れ,人々や部族は世界中で平和に暮らしました。
その後,悪の神アトゥラ(アフラ)が訪れ,神殿や祭壇に悪を蒔きました。
そうです,彼は偽りの舌や狡猾さで預言者の前に立ち,彼らの目や耳を盗み,手を上げてこう言ったのです。
「これが『偉大なる霊魂』の手なのです」 - アトゥラは遠く離れた国家の物語や王や女王の栄光で彼らを夢中にさせ,人間の国家や部族に憑りつき,自分を崇拝させようとしました。
彼は略奪の戦争を根付かせ,戦争を定命の者たちに唆す1万人の悪の霊魂を1万回連れ込みました。 - 悪神アトゥラは定命の者たちの頭を平坦にすることで預言者を作り出せると教えました。するとグアタマの地は,悪事のために悪を追求する先見者,予言者,奇術師の大陸となり,血と死に塗れた地球の栄光のために死者の霊魂に相談するのでした。
【25章】
- 次に当時の大王の中で最強だったのはに,アラガイスタン谷にある数万人の都市エブースタカガンの王ランオウフルです。
ランオウフルはトゥーガオーガハハの息子であり,彼はエヴィファライガンアククウォンパンの息子であり,彼はオヨユグスツハイパウェハハの息子でした。彼はフーラフーラパン海(スペリオル湖)から,ソシアパン海近くのアイゴンクエハンエラチェアホバ平原(テキサス)にまで伸びたパパエウヌグヘウトワの運河(オセオワ)を作った者で,そこには王の中の王ヘオチャホガが暮らしており,その神殿の屋根は銅や銀で覆われていました。
運河は川に沿って伸びており,1万隻の船(カヌー)で運用され,北方からハペンバパンパン谷の都市やオアラムガランチャチャ山脈の都市,赤肌人の中でも最強の『第1のホンガ』の故郷ギーまで銅や銀を運びました。 - ランオウフルに次ぐ権力者にチュサンイムバパン町の王ティシーガムバオラカサクスがいました。,アカイスタアザチャハウストマクマク川沿いにネフサイダウォウォチャチャエンガンマ山脈にまで広がるエレゼホイガンマス平原(中央アメリカ)に12の都市を従属させていました。
- 権力的に第3位の王はイヌイスタハハハクロムクロムアホースチャハ町のチアワサイバカンアイズホーであり,27の町とその王を従属させていました。
- チアワサイバカンアイズホーはテネハムガムエラルフクスクズハイストマイポウワサーの息子であり,その彼はツサイガンガネノサタマッカの息子であり,その彼は東の大運河オセオワガルラクサコラを作りました。その運河はチエダウォノグハシーの豊かな谷や,長人のオンゲワハパチャカガンガンエコラバズコアザクサ族が暮らすセガネオガルガルヤルチアホマアホムホムの地全体に通っていました。
- グアタマの第4位の大王は,フーガロマラッカダンアパンワウワウといい,イッサケゴラハムガンセオコラバウ町の王です。その町は数万人規模の町を17も従属させていました。その王国は中央王国(パナマ)を海から反対の海まで支配していました。ここには磨かれたマホガニー材の1,000本の柱や,銅や銀の丸天井があるギロフという神殿がありました。
ギロフの中に創造主の神官オシェウェナが2,000年間暮らしていました。 - 第5位の大王はペナムバッタといい,上ヘウグラ・オファト(テネシー州)のリスカラーザクヤタサガンガン町の王であり,数万人規模の町を30も従属させていました。
ここには偉大なる学問『アハザホホプタン』のための学校や大学があり,何万人という学生がそこで学んでいました。
ペナムバッタは学問を修めた後,遠くを旅し,知識の伝播にその生涯を捧げました。
彼には6,000人の従者と,640人の役人がいました。 - 第6位の大王はホージャブといい,ウーブーハクハクの窯を創設したテツサンツシクガムムーグサパンパンの息子でした。ホージャブの首都は数万人規模の町を33も従属させているファレジョンカホマフといい,ヘゴウ平原(オハイオ州南東部)にありました。
- 第7位の大王はヒログスカホガムソフタバクバクといい,首都はホエスグスーシアムチョラベンガンコバンゾハフハフといい,メソゴワンチョーラ平原に位置し,オネパガッサチャラランガンチョーチョー川の谷やポエルチャワウィチェオチュナカルクラチャザロスチスタコンビアの海(エリー湖)までをも含むゴンゾワスシクマチャバブドフヤピアソンドリチョアジアジ山脈の東にまで領土を拡張していました。
ヒロは数万人規模の町を47も従属させていました。 - 大王とその首都との間には,東から西に,北から南まで,どの方角にも国を横断できる1,000の運河があり,北の海は南の海と繋がっていました。カヌーで人々は旅し,土地の産物を様々な方法で運んでいきました。また先に述べた運河の他に,運河を建設した王の名を冠した7つの大運河があり,主に東と西にですが,さまざまな方角に平原を横断できるように伸びていました。
- その運河とは以下の通りです。
・オオスガルーマイゴヴォロバンアズフーエゴルオパン
・ハラガズハパンパンエグーチョー
・フィリオイスタゴヴォンチョヴィアッソソ
・アネチヴアボァラチョーエサンゴマコアロボンバクバク
・エハバダンゴンズホーエポルタリチャ・ボガサ・メギチェエパパ
・オネパンポロァガッサヤムシュニアテドエゴンアチョーガンギチアヴォトー・ソムチョーイバルガドガド
・ハチョアオァゴブウォトチャチャバカラセガンハムマズホーエラパンパン - 当時,王と学識のあった者は運河の建設と,そのための場所と道路を見つけることに心血を注いでおり,そこに当時の人々の大いなる栄光と名誉が築かれました。
- 神(ギッチー)は人間の美徳や叡智に気付くと,自分の天使を派遣し,人間に運河建設の秘儀を教えたり,人間に石灰と砂を粘土に混ぜて水を保持する方法を教えたり,水深,水位,水圧の調べ方を教えたりしました。天使はまた壺や鍋の作り方を教えたり,適切な形で粘土を焼く方法を教えたり,天使にとって快適で綺麗で白く輝く神託の部屋の床用に,銅や銀の鉱石,金や鉛の見つけ方を教えたりしました。
- 彼らは人間に,パンの生地のように銅を柔らかくする方法を教えたり,運河を作るための斧や鍬のために銅を火打石のように鍛える方法を教えました。また火の中に鉱石を入れて溶かす方法や,鉛を衣のように板状に作る方法を教えました。
- 人間に土壌を耕し,小麦や玉蜀黍を育てる方法を教え,女性にそれを精製しパンにする方法を教えました。狩人には獅子や虎,マストドン,高い知能を持つ地上を這う動物ホガワチャを殺す方法を教えました。
- これら全ての居住区の他に,徒歩50日の遠く西の方にゴスハルロボクという地があり,そこに別の国があり,そこは砂と塩,熱帯,沸騰する水の地がありました。この地は東西に徒歩20日,南北は徒歩50日の距離がありました。
- さらに北には黄色い岩,高く噴出する水がある巨人の地があり,そこにオレガラ王国がありました。オレガラは,ポワフチャウォウィチャハヴァグガンエアッバの大都市と,アネモオサグーチャカクフエラの谷沿いに従属している24の町を,黄色の長髪を垂らした女王ミンネガネワシャカに与えました。女王は270の神殿を建設し,噴出する水に隣接する2つの神殿に人々は毎朝,日の出と共に行き,創造主ギッチー,モニティーへの讃美歌を歌いました。
- オレガラの南には,チュサマンガオベ・ハッサガナウォウィチー海に囲まれたオネワガ王国があり,『御声の清めの場所』と呼ばれたマウエゴバ谷に40の町を抱える王国がありました。ここには最も神聖で賢明で,勇敢で強靭な手足を持ったウィネオグシャグシャと呼ばれた王の一族が20世代にわたって君臨していました。
湖の東には,試合と競技の会場となるウーフータウグニーがあり,そこでは毎年秋になると何万という人々が馬や雄牛を連れて来て,訓練されたアエガンマと一緒に跳躍させたり,競走させながら力比べをしました。最強で最速な者に対して王は,真っ直ぐな手足,形のよい首,誇り高い麗しい乙女を賞品として与え,彼女たちは格好よく強力な夫に賞賜されることを喜びました。 - 次に南にはヒマラウォウォアガナパパ王国があり,そこは洪水以前にここに住んでいた人々の伝説が豊富にありました。70の町の王国と,6つの大運河が東西南北に流れ,東のギー山から,西のユブラハフコラエサヴァガナワッカ山,熊の王エウグホハバカクス(ハイイログマ)の場所でした。
南のゲオヴィアチャガネガネウッォウォ砂漠にある中央王国には,川が海に流れ込まず,ソナガラカクサ砂漠に沈み,洋梨のように形のよい刺だらけのツアズフーガリアクフーマを創っていました。
【26章】
- 地獄の住人である悪神アトゥラは地球を広く見渡し,イフアン人の強力な種族がいるグアタマの地を見ました。彼の口からは子羊が自分の前に立った時の獅子のように涎が流れました。
アトゥラは地獄の軍団から何万人ものドルジャや悪魔を呼び,こう言いました。
「私は豊かな餌場を見つけた。見よ,私は王国を拡大し,地獄の壁を広げ,無邪気な魂を大いに刈り取ろう」 - その後,アトゥラが呼んだ何万の悪の眷属の10倍の人数が来ました。それが霊魂や人間の本性なのです。正義を遂行する者として何万人に声を掛けても100人しか来ないものです。不浄な行いをするためならば,何万人に声を掛けるとその10倍はやって来るのです。
彼らはアトゥラに言いました。 - 「私たちはどうしたらいいですか?
何処を攻めたらいいですか?」
アトゥラは悪知恵を働かせてこう言いました。
「神殿や,輝く銅と銀の地,神託所に行き,全員に憑りついてやれ。
そして王や学者が私の不倶戴天の敵であるギッチーに相談しに来たら,汝らは彼奴に成りすまして,嘘やありえない憶測で答えてやれ。奴らを狼狽させてギッチーを恨み,アトゥラを頼るようにさせろ。
奴らの気が狂ったら寝台にまで付いていき,彼らの魂に『隣人こそ不倶戴天の敵』と囁いてやれ。奴らに戦争やあらゆる死の行為を仕掛けさせろ。奴らが互いに王国や家を滅ぼし,この全土を灰のように死で埋め尽くしたら,汝らは奴らの動転した魂を集め,ギッチーの収穫物で私の強力な王国を満たせ!」 - (天界ではアフラとして知られている)アトゥラの眷属はこう答えました。
「最も強力な神よ,人間の魂や,あなたの天界の王国の拡大に必要な魂を集めたら何を褒美としてくれますか?」 - アトゥラはこう答えました。
「天使が連れて来た臣民の数に応じて,隊長や将軍,主神,神に昇進させよう。そしてその者には私の天界の領地の中から副王国を任せ,命令に従う数千人の奴隷も付けてやろう」 - 悪神とその悪霊は日夜悪事に勤しむと,ご覧なさい,公正だったグアタマの地は人間の血で覆われてしまったのです。全ての強大な王国が,王国同士,町同士,人間同士と,戦争を拡大させていったのです。
- 聖なる神殿は破壊されるか燃やされました。大運河は破壊されるか使い物にならなくなりました。町は燃え,畑は荒廃し,穀物は何も育たなくなり,女性が勤しんでいた製粉所の音は,この辺り一帯が死人になってしまったかのように静まり返っていました。
- 遥か遠くの森の中へと女子供は逃げ,お腹を空かせ,泣き叫び,餓死していきました。
都市や国は滅び去り,人間の部族は離散し,ただ残骸だけが残りました。
かつて偉大で強力であった人々も,多くの廃墟だけが残るだけとなり,人間の力では再建できないほどでした。 - 上天からこの様子を見ていた創造主『偉大なる霊魂』は荒廃していく様子,そして多くの血を流したアトゥラの所業を見ていました。
- 偉大なる霊魂は大声で叫ぶと,地球と天界はその御声に震撼し,その声は,女性が粉を揮いにかけるように全ての中へと沁み込みました。
彼の御方は悪神が蹂躙していないたった一粒の穀物,ホンガ族を見つけました!
その部族は即座に偉大なる霊魂に誓いを立てたため,悪神と悪の霊魂の言葉に惑わされず,その手を取らずに済んだのでした。 - 偉大なる霊魂は,白人や黄人の聖なる小さき民イヒン人に多くを依存したホンガ族が頻繁にイヒン人と結婚し,神の御手と御声の血脈を保っているのを見つけました。
彼の御方は大声で長く呼び掛けました。 - 「ホンガよ!ホンガよ!ホンガよ!」
創造主は静けさを取り戻さないように何度も呼び掛けました。
「ホンガよ!ホンガよ!」
しかし自分の声が遠くに木霊するだけでした。
彼の御方は自分の強大な力を知っていました!
それから何度も呼び掛けました。
「ホンガよ!ホンガよ!ホンガよ!」 - 最初の呼び掛けで,アトゥラとその悪の眷属は逃げ出しました。
次の呼び掛けで,極寒の後の春のようになりました。
3度目の呼び掛けで,発芽する夏のようになりました。
そしてイフアン人ホンガ族の種が発芽し始めたのです。他の誰よりも背が高く,銅のように輝く顔,そして破壊された全ての神殿が広大な頭の中で煌めくように生まれたのでした。 - その者は言いました。
「偉大なる霊魂よ,ここです,私はここにいます!」
偉大なる霊魂は言いました。
「息子よ,あなたは誰ですか?」
彼は答えました。
「私は創造主の息子です」
偉大なる霊魂が尋ねました。
「どの種族ですか?」
彼は答えました。
「私の肉体はありません。私の系譜は霊的なものです。母はイヒン人です。父はイフアン人です」 - 創造主が仰せになりました。
「それならば,私はあなたを,霊魂と肉体の均衡が取れた最良の人間という意味で,イーワタと名付けましょう。
私の下に来なさい。私と一緒に歩みなさい。
あなたは人間の部族を再建し,闇から救済し,崇拝の対象に仕立て上げなければなりません」 - イーワタは言いました。
「私はあなたの僕です,偉大なる霊魂よ。
人間の部族がもはや不信感を抱かないようにするために,あなたを何と呼べばよろしいでしょうか?」
創造主はこう仰せになりました。
「イーワタよ,風が吹いた後に私を呼びなさい!」 - イーワタは言いました。
「風が吹いた後にとはどういうことですか?」
偉大なる霊魂は仰せになりました。
「息子よ,私と一緒に来て下さい」
イーワタは,風が木の葉を吹き抜ける場所まで歩きました。 - 創造主が仰せになりました。
「息子よ,木の葉の中で風が何と言っているのか,私に教えてくれませんか?」
イーワタが答えました。
「『E』です!」
創造主がイーワタを大海に連れて行き,こう尋ねました。
「息子よ,水の中で風は何と言っていますか?」 - イーワタは答えました。
「『Go』です!」
次に創造主はイーワタを雲の上にまで岩肌が続く高い絶壁に連れて行きました。そこでは風が口笛を吹いていました。
創造主はこう仰せになりました。
「息子よ,風は何と言っていますか?」
イーワタは答えました。
「『Quim』です!」 - 偉大なる霊魂はこう仰せになりました。
「息子よ,私のことを『Egoquim』と呼びなさい。私は三位一体です。
地球と,地球の中,地球の上にある全てのもの,そして全ての星や月,太陽。
これらは私の構成要素の一つです。
地球上の空気『アトンテイア』は私の人格におけるもう一つの構成要素です。
さらに高く,上空の上の場所にはとてつもない浸透力を持つ『エーテル』があり,それが私の人格の第3の構成要素です。
私は遠かろうと近かろうと,何処にでもいます。
あなたの目が見る全てのものがそうです。
あなたの耳に聞こえる全てのものが,私の構成要素であり,私の中にあるものなのです。 - 私と一つになる者に重労働はありません。
野原に咲く花をご覧なさい。私はその花を彩りました。
蟻や蜜蜂をご覧なさい。私は彼らを導きます。鳥には巣作りを教えます。 - 人間だけが頑固で,独自のやり方を確立します。
私と一つになることを学べたらよいのですが!
私と共に動き,働けたらよいのですが!」
イーワタが言いました。
「聖なる『イゴクィム』よ!
私は人間に教えに行き,あなたの言葉を授け,理解させようと思います」 - イゴクィムはこう仰せになりました。
「その働きのために,私はあなたを召喚し,あなたの背を高く格好よく,強靭な手足,幅広の肩に創りました。
息子よ,来なさい。私はあなたと一緒にあらゆる土地の散り散りになった部族の下に行きましょう。
あなたの声は私の声でもあり,あなたの近くに私はいます。あなたが口を開いて話す時,恐れることはありません。私はあなたに言葉を授けます。あなたは間違えないでしょう」 - イーワタは質問しました。
「私は何を言えばよいのでしょうか?
私は人間の息子や娘たちにどう教えればよいのでしょうか?
概要を教えてくれませんか?」 - イゴクィムはイーワタにこうお答えになりました。
【27章】
- イゴクィムという一人の偉大なる人物は,天界と地球の全てを統べる創造主であり,支配者です。
- あなたは彼以外の他の神,主神,偶像,人間,天使を崇拝してはいけません,永遠に!
- あなたは天界や地上,水中のあらゆるものに存在する彼を愛しなさい!
- あなたは彼のことを子供たちに教え,その子供たちはさらに自分の子供たちに彼のことを教え続けなさい,永遠に!
- あなたはあらゆる他の神や主神,偶像に誓いを立ててはならず,彼らに仕えてもいけません,永遠に!
同じことをあなたの子供たち,その後に続く子供たちに永遠に命じなさい! - これが第1のイゴクィムの法です。
- あなたが身動きできず無力であった時,母乳で栄養を取らせてくれた母親のように,公平に,親切に全ての男女,子供たちに接しなさい。
- あなたの子供たちにそのことを教え,その後に続く子供たちに永遠に教えなさい。
- これが第2のイゴクィムの法です。
- 病や無力な者や,遠くから来た見知らぬ者や,困窮している寡婦や,父を亡くした子供にとっての父や母になりなさい。
彼らをあなたの家に連れてご飯を食べさせて,毛皮や衣服を与えなさい。
彼らが道を見失ったら,あなたは彼らと一緒に行き,道を示してあげなさい。 - あなたの子供たちにこのことを命じ,その後に続く子供たちに永遠に命じなさい。
- これが第3のイゴクィムの法です。
- あなたは嘘をついてはいけません。いかなる男女,子供に対しても偽りを言ってはいけません。例え死があなたに襲い掛かろうとも,約束を破ってはいけません。あなたの口から出た言葉は,太陽が沈み,昇るのと同じように不変だからです。
- あなたは子供たちにこのことを命じ,その後に続く子供たちに永遠に命じなさい!
- これが第4のイゴクィムの法です。
- あなたは他人のものを奪ったり所有してはいけません。子供たちにもそれをさせてはならず,その後に続く子供たちに永遠に命じなさい。
- これが第5のイゴクィムの法です。
- あなたは女性が出産する時,その時間を敬わなければなりません。彼女に嘘を付いてはならず,重荷を背負わせてもならず,怒りの言葉も発してはならず,彼女を心配させてもなりません。
彼女に従順になり,彼女がしてほしいとお願いしたことは何でもしてあげなさい。なぜならそれが彼女の時間であり,彼女があなたの女王だからです。 - このことを若い男女に教え,その後に続く子供たちに永遠に教えなさい。なぜなら彼らの子供は私から生まれた者だからです。そうしたら私は彼らを格好良く,強く,勇敢に創りましょう!
- これが第6のイゴクィムの法です。
- あなたは6日は働きなさい。但し7日目は『月の日』とし,働いたり,狩りをしたり,魚を釣ったりせず,あなたの創造主の祭壇に行き,私の前で踊ったり歌ったりしなさい。そして私が男女,子供たちの心に語り掛ける言葉に耳を傾けるため静かに座りなさい。
- このことを子供たちに教え,その後に続く子供たちに永遠に教えなさい。
- これが第7のイゴクィムの法です。
- あなたが回復しないと私に誓った部分について,あなたはチョパンとアヌビアパンの儀式と式典を回復しないといけません。
それは「あなたは予見者やハオンガを作るため頭を扁平にして,脳の判断力を予言の領域に追いやってはならない」ということです。 - このことを子供たちに教え,その後に続く子供たちに永遠に教えなさい。
- これが第8のイゴクィムの法です。
- イゴクィムの息子イーワタは立ち上がり,こう言いました。
「私はあなたの僕です!
私を導いてください。私はあたなの御名において,この世界の果てにまで行きます」 - 偉大なる霊魂の息子イーワタがこう話すと,彼の上に光が訪れ,道を示すように眩しいぐらいに煌めき,光り輝きました。
- イーワタの霊魂は非常に大きかったため,川に来ると天使のように上昇し,無事に対岸に渡河しました。
- 彼は何処に向かおうとしているのか分かりませんでした。
滅ぼされ,離散した人々が何処にいるのかも分かりませんでした。 - イゴクィムの天使が彼の前に現れ,森や谷に連れていき,苦しみ,飢え,死んだ魂に呼び掛けると,彼らは絶望しながらこう言っていました。
- 「強きイゴクィムよ,来てください!
彼の息子よ!
ご覧ください,主よ!
彼は天界の狩猟場ヤトンテの鍵を持っています。
隠れ家から御姿をお見せください!
私の愛する御方よ,御姿をお見せください!
あなたの天界の御父が呼んでいます。 - 女たちが聞いています!
足から血を流しながら苦痛に喘ぐ幼き子供たちも!
誇り高く,勇敢な男たちも耳を傾けています!
彼らは言いました。
『何故,私たちは戦っているのですか?
何故,私たちは壊しているのですか?』
邪悪なる神のせいです!
彼奴は自分のことを救世主,–邪悪なる怪物アトゥラと呼んでいました!』」 - するとイーワタがやって来て,最初にアナグーマハハの地にある王国を訪れました。そこはトークシェインと,扁平頭の女王チェグが治めていました。
彼らに偉大なる霊魂イゴクィムの御言葉を全て伝えました。 - トークシェインは言いました。
「私に話しかけてくださった偉大なる霊魂よ,あなたの御言葉の全てを私にお伝えくださいました。私はあなたの御言葉が全て真実であることを知っています」
チェグは言いました。
「偉大なる霊魂ギッチーが私にお話しくださいました。
イーワタよ,あなたの言葉は全て真実です。あなたの言葉で,離散した部族を全て集められるでしょう。多くの部族が赤肌人です。素晴らしき霊魂イゴクィムがその中心となるでしょう!」 - イーワタが善良な眷属の男女に言いました。
「あなたの場所が中心になります。あなたの場所から私は各地に出立し,常に戻って来て,従者を連れていきます」 - 彼らが話している間,彼らの頭上に光が灯りました。
それを見たトークシェインは言いました。
「イゴクィムの御手です!」
それを見たチェグは言いました。
「ギッチーの御声です!」
さらにはっきりと見えたイーワタは勢いよく立ち上がりこう言いました。
「天界から降臨してきた船です!
偉大なるイゴクィムの天使の声が聞こえます!」 - イーワタはトークシェインとチェグの間に立ち,イゴクィムの御声がはっきりと届き,彼の御方にも聞こえるようにするため,彼らの手を握りました。
- イゴクィムは火の船から仰せになりました。
- 「そうです,私の愛する者たちよ!
私はあなたたちと共にいます!
ご覧なさい,私の世界は広く,そして数多くあります。
私が背を向けると,悪神たちが私の子供たちを奪いに来ます。子供たちを手に入れようと嘘を付き,救済しに来たと言うのです! - 唯一神を信仰する者たちの運命は過酷なものです。しかし彼らは私のものです。時々,私は周囲を見回し,悪神たちを吹き飛ばします。
私の愛する者たちよ,強い心を持ってください!
多くの民族がこの地に続きます。しかしここを所有するのは赤肌人であり,遠くから近くまで住まなければなりません。
もう一人の悪神(キリスト)が来て,私の息子,娘たちを打ちのめし破壊し,この地を純粋なる血で染めます。
私は再び来て,悪神を退散させて,私の息子,娘たちを完全なる栄光の下に蘇らせます。 - 遠く海の向こうから,私は親類(ユダヤ人)を連れて来ます。彼らは女性から生まれた者を誰も崇拝せず,賢く話す者たちです。戦争をせず,弱国を殺さない人々です。
私はモーホーク族(テノナチ),モヒガン族(フーチクィス)の下に来ます。私の御手はその日,地球を周回します。
私は女性から生まれた全ての神,救世主を追い払います。
全人類が崇拝すべきは偉大なる霊魂だけなのです。 - 行きなさい,私の息子よ。私の礎を広く作りなさい。この地に私は地球の王国を築きましょう」
- 天界の船が上昇しました。
イーワタは旅の草鞋を履いて,トークシェインに別れを告げ,チェグのパンを袋に詰めて,彼女の手にキスをして出立しました。 - イーワタは何年間もグアタマ中を旅し,説法し,同朋を集めました。そして偉大なる霊魂に永遠の忠誠と,創造主以外のいかなる神の言葉にも耳を傾けないことを厳かに誓わせ,戦争を喜びとするアトゥラのような狡猾な救世主に二度と捕まらないと誓わせたのでした。
- イーワタは怯えた部族を村に集めて,彼らに書物と彫刻を教え,偉大なる霊魂イゴクィムの『真名』を教え,7日目を崇拝の日として守らせるため『月』を説明しました。
- 創造主は何万もの場所に集められた人々を見て,イーワタの偉大なる働きを確認しました。
創造主はイーワタにこう仰せになりました。 - 「息子よ,あなたは40の強国を築くでしょう。どの国家も独立国家となりますが,全ての国家は一体となった強大な民のように,同朋の国家と団結しなければなりません。そうすれば「一つ」を意味する『オパイゴクィム』と呼ばれるでしょう。私がコスモンの時代に来たら,私の民はあなたたちのように多くの国を持ち,彼らの共同体は「一つ」を意味する『合衆国』と呼ばれるからです。
イーワタよ,あなたは彼らのために模範を作りなさい。なぜなら彼らがあなたの地球の民を滅ぼしたとしても,聖なる天使が来て彼らの救世主を粛正し,彼らを清めるからです。 - イーワタは彼らを団結させて一つの強大な民の国家を築くと,その国はオパイゴクィム国と呼ばれました。
彼らは全国土に穀物の畑を作り,平和に暮らしました。
【28章】
- 神は言いました。
「人間よ,あなたの神の言葉に対して賢くなりなさい。
私の記録は大地や定命の者たちの書物から汲み取れるものではありません。 - 私は天界の図書館を開き,かつて地球を闊歩した私の息子や娘たちを見つけます。
- 私は定命の者たちの光を,『火の流れ』の中で再び彼らに投げ込みました。するとご覧なさい,私の言葉は書き換えられました。
- 地上における私の足跡の証拠を探し,全ての神,最高神である創造主に従う人々を見つけなさい!
彼らの信仰心を揺さぶり,女性から生まれた救世主の物語で彼らを養おうとしているのは誰ですか? - 何百万ものチャイナやヴィンデュの人々,そしてアルゴンキン族の生き残りの人々の声を聞きなさい!
彼らの聖書は今日まで力を持っています。
彼らの民はあなたの血塗られた剣に衝撃を受けています。 - 彼らは,あなたが命じたように平伏したり崇拝しないでしょう。
彼らは,ジェホヴィがあなたよりも強大であることを知っています。 - あなたは人間の全種族に対して,そして彼らの教義,儀式,式典に配慮しなさい。
- ご覧なさい,私は自分のやり方で地球の国家を興します。
定命の者たちの時代と状況に応じて,私は天界の王国から彼らに対処します。 - あなたは私の全ての民の改宗を試みましたが,それは完全に失敗しました。
ご覧なさい,私は新たな本と共に来ました。彼らはその本を受け入れてくれるでしょう。 - 私は前もってあなたに予言します。
あなたたちは来るべき時に,地球と天界の神である私が語ったことを目撃します。 - あなたは「人間は自分で進化し,これらのことは自然の秩序の中から生じる」と言ってはなりません。
- 私はあなたに言います。人間は,私や,天界にいる私の天使の眷属を通してのみ進化するのです。
- その証拠を私は何千年もあなたの前の多くの民に残してきたのです。
あなたの言う『自然の秩序』は怠惰で不浄です。
あなたが霊的に活性化する場所は,自分の心を奮い立たせる,あなたにとっての天界なのです。 - あなたは,自分の神の教えを誤解してはなりません。それは古代でも今日と同じように言い続けていることです。
つまり,あなたの創造主だけを信仰し,他のいかなる神にも主神にも平伏せず,隣人を愛し,全能なる神に信仰を抱き,あなたの叡智と力の全てを尽くして他人に善行を施すのです!」
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)
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