本書は大気界の神の業績について記されたものであり,主上神,デウス,ディアス,神,テイン,スドガ,オシリス,バアル,アシュタロスという名が地上に確立された内容も含まれています。
アブラハム,ブラフマ,ポー,イーワタの時代から,モーゼ,チン,カピーリャの時代までの2,400年間を網羅しています。
この神の書は地球と下天の両方に関係しており,バアルやアシュタロス以外の上記の偽神の事績や,彼らの堕落,地獄の環境について説明しています。
【1章】
- ジェホヴィはクラオシヴィの玉座の神にこう仰せになりました。
「これらは私の娘クペンタ・アミジの周期における私の区分は次の通りです。
200年,400年,500年,300年,400年,600年。
その後,私は夜明けを送ります。
あなたには5人の後継者がおり,彼らの統治は私が定めた区分に従うものとします。 - 息子よ,大いなる光の中で40年の免罪符を渡します。そうすればあなたは,天界の下天の王国にいる全ての男主神,女主神の秩序を完璧に整えるでしょう。
私が統治している間,闇は訪れません。あなたの働きは私の精霊界に大いなる収穫をもたらすでしょう。そのため,あなたは50年後の収穫に備え,その次の50年,さらにその次の50年,さらにその次の次の50年に備えなさい。
収穫を迎える都度,私の娘クペンタ・アミジが,あなたが花嫁花婿として用意してくれた全てのために,迎えの船を遣わします。 - さて,私はあなたに新しい法を与えます。それはこうです。
あなたは『収穫』に先立って階級が50に届いた者たちを全員,あなたの王国と同じように区分に従って,あなたの下に,主神に届けさせなければなりません。 - あなたは地球の全管区から収穫ごとに主神を首都に召喚し,その都度,7日間『神族長の評議会』に出席し,『私の聖なる11人』を構成しなさい。神族長は在任中,この『11人』よりも大きくも小さくもあってはなりません。
神族長は天界のそれぞれの事案に関して,互いに一つとなり調和をもたらす法を制定しなければなりません。これらは『ディヴァン法』と呼ばれるでしょう」 - 神は周期における光と闇に関する質問をしました。
ジェホヴィはこう仰せになりました。
「最初の区分では階級70となり,第2の区分では50,第3は40,第4は80,第5は30,第6は20となります」 - 神は主神領の主神に関する質問をしました。
ジェホヴィはこうお答えになりました。
「彼は教師ではないので,神族長の地位に就く資格はありません。しかし彼は全ての布告,そして他の全ての主神の王国から恩恵を受けるでしょう。なぜなら彼は地球の『実体部の護衛』であり,彼らにとっても利益があるからです」
【2章】
- 神族会議が招集されると,神は主神領の義務について提起しました。
議員たちは長く議論した後,神は次のように布告しました。 - 第1:マイトライスの主上神は今後永遠に,次のことを強制する力を持たない。
・地獄や群れを除いて火や水による暴力を行使する許可。 - 第2:スペタ弧により,至高なる御方の布告により。
マイトライスの主上神は下天の主神と同じ規則に則るものとする。その火の壁,柱は特別な場合を除き廃止する。その地の各王国はエスヤンの階級以上の全ての霊魂にとって開放,自由である。 - 第3:マイトライスの時代とその後継者の主上神は神族議員と同格とする。
主神の天界領によれば,主上神の眷属の配置は主に主神領のマイトライスとする。 - 第4:主上神の眷属は『ミシュム』という名でアシャールとアサフを区別するが,この両者が同一の場合は『ミーシャ』と呼ぶものとする。
彼らの筆頭は『隊長』『将軍』と呼ぶものとする。 - 第5:主上神の職務は実体人と暮らすべく地球に戻って来るドルジャを防ぎ,地上でドルジャを捕縛したら付近の主神の天界に彼らを移送することである。
- 第6:ミシュムは胎児や幼児,アシャールの言葉,戦場の混乱した霊魂を捕えてはならない。なぜならそれは主神とその眷属の職務だからである。
- 第7:何百万ものドルジャの仲間がおり,主上神が十分な数のミシュムを保有していない場合,主上神は付近の主神に救援を要請し,援軍が派遣されるものとする。
- 第8:捕えたドルジャを教え,彼らを家に帰し,学校や工場,病院,保育所を用意するのは,いかなる場合も主上神の職務ではない。なぜならこの職務は主上神のものだからである。マイトライスの主上神の職務は彼らを送り届けることにある。
- 第9:主神や神を自称する者,もしくは偽主神,偽神による天界の王国の設立を防ぐため,マイトライスの主神領の主上神は下天の全主神と協力して中央の指揮を取らなければならない。彼の声はこの職務に関しては規則であり指針となる。
- 第10:主上神は10万の使者を持つものとする。彼は彼らの配置及び移動経路を決めなければならない。
- これが地球の天界における『ディヴァン法』の第1項となりました。
【3章】
- 神の天界の地クラオシヴィでジェホヴィはこう仰せになりました。
「地上における私の選ばれし者アブラム,ポー,ブラフマ,イーワタのために,クラオシヴィで養いなさい。なぜなら彼らは下天に長居しないからです。 - 幼くして亡くなった私の選ばれし幼児が『堕落した下天』に取り込まれないようにするため,彼らも『私の神の地』に連れて行きなさい」
- 神族会議は次のように布告しました。
「移送のための地球から神の王国に至る道路を敷設し,神の選ばれし霊魂がドルジの手に堕ちることを防ぎ,クラオシヴィに連れて来る役人と労働者を任命する」
神族会議ではこう言いました。
「定命の者の死から3日目に,その霊魂は神の家に連れて来るものとする」
これはその通りになりました。 - しかし異教徒について神族会議は次のように布告しました。
「『堕落した下天』と地球の全管区の主神の任務は,地球と天界における救済されていない息子や娘たちと共にいることとする。しかし,いかなる場合も彼らは信仰者と一緒に働いてはならない。なぜなら『信仰者』である定命の者や霊魂は,ジェホヴィの息子であるクラオシヴィの神を通して,高位の法の下に身を置いているからである」
これは『ディヴァン法』の第2項となりました。 - ここから次の格言が生まれました。
「信仰者は神の下に行き,不信仰者はその主神の下に行く。地上で『高位の法』の下に暮らしている者は『堕落した下天』を免れる」
数年後,神族会議はその格言に基づいた法を制定し,それは『ディヴァン法』の第3項となり,天界と地上に流布しました。 - 時間が経つにつれて,ジェホヴィの選ばれし者のどの部族の『信仰者』の社会にも属していない実体人は『全人格』の信者となり,『至高の光』の下で生きることがディヴァン法を達成することになりました。
彼らは信仰者に加わらなければ,儀式や式典にも従いませんでした。 - 神は神族会議において次のように説きました。
「このような者たちの霊魂はどこで救済するべきでしょうか?
ご覧なさい,地上でさえ,彼らは自分たちでドルク人となることを免れて救済されています。
私たちは今,彼らが『堕落した下天』の寄せ集めの王国に堕ちるのを許すべきなのでしょうか?」 - このことについて神族会議では次のように布告しました。
「孤立して暮らし,儀式と式典を知らない信者たちのために,別の王国を用意する」
これは『ディヴァン法』の第4項となりました。
第5項も似たようなものですが,説明すると次の通りです。 - 「1人の偉大なる『不滅の霊魂』であり,創造主にして支配者たる御方を信仰することは素晴らしいことである。しかしそのような信仰心を持ちながら,信仰心を持つ同胞との交流に加わろうとしないのは,エスヤンの5年目から始まる教育が不足していることを証明している」
- 『ディヴァン法』の第6項は次のように制定されました。
「偉大なるジェホヴィに対する信仰を口にしながら実践していない者たちの王国を『メーデ』と呼ぶこととし,そこは地球から離れた最初の場所となる」
【4章】
- ジェホヴィは神に仰せになりました。
「あなたはメーデを設立したので,メディシ法を制定しなければなりません。あなたは測量士を『堕落した下天』と地球に派遣し,新しい王国のための天界を選定しなさい。
あなたはそこに行き,天高原と聖地と首都を創設し,そこに玉座を設けなさい」 - あなたは自分の作業を終えたら,副神を玉座に招き,私の名において叡智,力,愛により統治させなさい。
- しかし私の選ばれし者の多くが私のことを忘れ背信者となり,あなたの副神がその霊魂を受け取ったならば,彼らが自分の罪を禊するまで,その王国が彼らの王国となります」
- 神はクラオシヴィの評議会で,ジェホヴィが仰せになったことに関して伝えると,評議会はジェホヴィの御命令を承認しました。
「1人の『アチュンレ』を選び『仲介者と,階級の審査』を意味するアヌビの称号を持つメーデの副神とします」 - 神は言いました。
「アヌビは記章と一対の天秤を持ちなさい。私は彼に手渡しします」
これに応じて場所,王国,人物,職務の記章はジェホヴィの御命令の下に,クラオシヴィの王国を通して正式に定められました。
任期は神と主神の任期と合致するように定められました。 - こうしてジェホヴィの大学で1,000年間天使を務めた『アチュンレ』のアヌビが天界メーデの玉座に就きました。彼は最も賢く,愛に満ち溢れ,その上,勤勉でした。
- ジェホヴィは再び神にこう仰せになりました。
「これより私の大学はクラオシヴィにあり,私の学校と初等学校は主神の王国にあるものとします」
その後,神族会議はこれを『ディヴァン法』の別項としました。 - 神とその主神は全ての大学と学問機関をクラオシヴィに移設しましたが,学校と初等教育機関は主神が統治する天界に残しました。
- さて,ダンの夜明けの間,4人の精霊人の神が地上で暮らし,4つの定命の者たち,ジャフェスのポー,アラビーニャのアブラム,ヴィンデュのブラフマ,グアタマのイーワタとともに歩んでいました。
4人の神々は4人の人間を通してジェホヴィとその王国を説法しました。それらをジェホヴィの天使は多くの信者に啓示しました。
この神々は地上で4年間暮らした後,上天へと昇天しました。 - ジェホヴィはこの件に関して神にこう仰せになりました。
「4年間,私は実体界の地球の人間に『私の光』を授けた後,私は去りました。なぜなら人間と天使が自立することを学ぶのはとても良いことだからです。
そのため私は,救済した4つの民と共に,4人の代理となる主神を天界と地上に残したのです。
私は4人の代理神に,私が実体界で築いた創造物の保証人として,私の選ばれし者に喜びを享受してもらうため,地球に40年間暮らすように命じました。 - 彼らに与えなさい。なぜなら私の代理神は精霊人であるため,あなたはその地位に最上位の大気人を宛がわなければいけないからです」
- その後,神族会議は『ディヴァン法』の1項を制定し,クラオシヴィの中でも最上位の階級を持つ4人を用意し,偉大なる霊魂の御名の下に信仰者と共に暮らしました。その名は各地で,言語,定命の者の発話能力によりこう呼ばれました。
ジャフェスでは『ティイン』
アラビーニャではジェホヴィ
ヴィンデュではオーマズド
グアタマではイゴクィム - その後,神族会議は『ディヴァン法』の別項を制定しました。それは,定命の者にジェホヴィの御声を授けるため,4人の天使に与えられた称号であり『オーラ』と言いました。『O』は「上天」,『Y』は「行く」,『ra』は「地球」を表します。
- 『ディヴァン法』の第12項では,各オーラには1万人の従者を持つことが決められ,クラオシヴィの大学から80階級以上の天使が就き,霊魂に啓示を下し,守護者として信仰者と一緒に地上で暮らすこととなりました。
- 『ディヴァン法』の第13項はオーラの任期を11年と定めるもので,従者の任期も同じです。
- 『ディヴァン法』の第14項はオーラとその従者の義務についての説明でした。
「オーラはラバ長,または最高司祭と共に暮らし,彼らの啓示者として日夜一緒にいるものとします。彼の臨在により,ラバ長に『至高の御方』の御声を知らせます。
階級第1位の従者はその他のラバと同じように,同じ目的の下で暮らすものとします。
各オーラは定命の神殿に天界の場所を持ち,そこで彼は信仰者と彼らが抱える事件に関して会議で彼の従者と会えるものとします」 - 『ディヴァン法』の第15項は,オーラとその従者を,定命の者と暮らす主神のアシャールのための天界の王国とすることでした。
- 『ディヴァン法』の第16項は,地球の4つの管区において信仰者の数が増えた場合,その数に応じてオーラに同行する従者の数も増やすというものでした。
- 『ディヴァン法』の主要なものは,クペンタ・アミジの周期の最初の200年で,天界にて制定されました。
大気界の全王国は設立され,役人が配置されました。この天界で暮らす全ての民はエスヤンの年齢を終えるとすぐに成体となりました。神や主神,その他の役人,大学,病院のいずれも不満はありませんでした。
世界が誕生して以来,天界の住人の復活においてこれほど繁栄したことはありませんでした。
【5章】
- 天界の調和が地上を支配し,地球の全管区で繰り広げられていた戦争は止みました。
人間は叡智,真実,美徳,勤勉を重んじるようになりました。
天界の啓示により,人間は天界の事象を模倣するようになりました。人間は学校や大学,保育所,病院,絹,亜麻,綿といった衣服の工場や,紙の工場,ガラスや皮の工場,鉄や銅,銀,金の精錬工場が建てられました。 - 200年のうちに,ジャフェス,ヴィンデュ,アラビーニャの地に3つの大民族が誕生し,4番目の大民族が4半期ごとにヘレステの地を覆いました。
ヘレステの王はユーロパに何千人もの移民を送り続けました。 - 主神は偉大なる叡智を持つアシャールを定命の者の下に送り込み,あらゆる知識を啓示し,糸を紡ぎ織り上げる技術を教えたり,季節や,地球,月,太陽,星の時季を教えたり,オシリスの周期で誕生し,その後地上で失われたレンズでの観測を教えたりしました。
そうです,何千年も前にいた霊魂が地球に舞い戻り,失われた技術や科学を定命の者たちに明らかにしたのです。 - 日夜,この天使は定命の者たちの中に留まり,自分たちが臨在することで人間の魂に話し掛け,理解させたのです。
- マイトライスの主上神は天界のドルジャが定命の者たちを魅了したり,彼らを堕落させようと舞い戻るのを防いでいました。
彼が各方面から地球や,天界の主神や神族会議の眷属を守ったので,陽気に『人間の救世主』と呼んだのでした! - ジェホヴィは彼らを叱責し,神にこう仰せになりました。
「陽気に種を蒔く者たちは悲しみのうちに収穫するものです」
しかし主神たちでさえ,彼らの全ての叡智をもってしても,その後継者に何が待ち受けているのか分からなかったのです。
【6章】
- 何千人もの天使の眷属を付き従えた4人の天使であるオーラは信仰者と一緒に暮らし,平和や儀式,式典を啓示したり,祈りや聖歌,聖なる舞踊を教えたり,日夜彼らと暮らし,彼らが眠ればその霊魂に話しかけ,啓示によって幸せな結婚をもたらし,主の御声を聞くことができる子孫をもたらしました。
- 4つの国で信仰者は兄弟姉妹のような連帯感が生まれました。そして王の民から何万人もの人々が彼らの下に馳せ参じ,信仰者として暮らし,貧しき者の利益のために,ラバの手にその莫大な富を委ねました。
- この200年,ジャフェスには300万人の信仰者がいました。
アラビーニャには200万人の信仰者がいました。
ヴィンデュには400万人の信仰者がいました。
グアタマには100万人の信仰者がいました。 - しかし信仰者の大半は貧しき人々であり,大半が僻地で暮らしていました。
- しかし王の民は豊かであり,大都市や,象,馬,駱駝,驢馬,チータをたくさん持っていました。
- 信仰者は星や月,太陽を観測する本や道具についてほとんど学んでおらず,彼らの知識は主神に仕える天使から得たものでした。
信仰者の知識は霊魂を昇華するのに大半を費やしていましたが,王の民の知識は世俗事や自己欲求を満たすのに大半を費やしていました。
【7章】
- 地上でのアヌビの働きは,王の民の不満分子を団結させて煽っていくというものでした。そして彼らを可能な限り『信仰者の儀式』へと導いていきました。
- アヌビは地上の全地域に何万人もの天使を派遣しました。この天使たちは啓示やそれ以外の方法で,アヌビの儀式を確立していきました。
- この儀式により,王たちでさえも信仰者とその同胞の完全な式典に改宗したのでした。
- 同様の方法でジャフェスのマイチャン族は信仰者となり,同じ儀式によりヴィンデュのエフィンズ族は信仰者に改宗し,その後『エメチャカバ』の儀式と式典が全てにおいて採用されました。
- 時が経つにつれて世界から貧困がなくなりました。信仰者は彼らを集めて同胞としました。王の民が信仰者に寄付したことにより,全ての民が暮らしに困らなくなりました。
- アヌビの門下となるには,(天界を学ぼうと望む者ならば)誰にでもその資格がありました。
儀式と式典は暗い部屋で行われ,天界の天使はサルギスに身を窶して参加しました。
天使は霊的な聖餐における神秘的な声で,円や三日月の座り方を定命の者たちに教えました。4つの暗き隅,4つの明るい場所を教えました。天界のどの階級から霊魂が来るのかを突き止める方法,悪魔から逃れる方法,正義の霊魂を引き寄せる方法を教えました。スイスやサルギスを発達させる方法,落下する水の秘儀,こんこんと叩く肌の化粧水を教えました。 - 次の学位になると,偉大なる霊魂とその秘めた御名と,永遠の安寧と幸福がある『聖なる上天』を教えました。第2の学位を得た者は最貧の者と一緒に1年間暮らし,布施を乞いに行き,最も乏しいものだけを自分は手に取らなければなりませんでした。
もしもその者が裸の者を見つけたならば,自分の服を脱いで与えなければなりませんでした。
男女はいずれも同じような条件で仕えたのでした。 - 第3の学位になると,神と主神の支配や彼らが暮らす場所,天界とは無関係の労働について教えました。
会員は神々や主神たちの名前,ディヴァン法,敬礼の言葉,賛歌,祈り,崇拝,発声,行進の順序,聖なる名前の書き方,純粋な子孫をもたらす秘儀,前の2つの学位における鍵を学ばなければなりませんでした。 - 第4の学位になると,天界の配置について教えられました。太陽や星,月の場所,まだ見たこともない世界の場所と階級,下天と上天の位置,偽主神と偽神が支配する場所,堕落した下天や地獄,群れの場所,使い魔や胎児,定命の者や豚や牛に混ざって暮らし,肉食を勧める無辜の吸血鬼と破壊的な吸血鬼,北極星の場所の鍵,地球の渦の位置,実体界を移動してその位置を保つ渦,霊的な部屋を備えた神殿やピラミッドを建てるための規則を教えました。
- この他に第5の学位があり,意志の力とそれを場所に関わらず使用する方法,彼らに知られずに他人を支配する方法,呪文を唱えること,予言の状態に入ること,数えずに数を見積もる方法,計測せずに比率と距離を知ること,時間を予測すること,計量しなくても重さを知ること,作られる前の車地の力を知ること,梃子とねじの力を知ること,動く前に摩擦を知り必要な力を知るといった肉体における生命の秘儀に到達した学位です。
第5の学位は『予知の学位』とも呼ばれ,入門の場所は『予言の大学』と呼ばれました。 - この学位では,天使はサルギスの姿で口頭で教え,入会した定命の者たちはこれらを学びました。しかし4つの学位を修め,大学を管理するラバ(または司祭)の推薦がなければ,第5の学位に進むことはできませんでした。
- こうした神の叡智は,第1以外の学位を持つ信仰者だけが受けることができました。そのため地上の最たる知識は信仰者の秘儀として保たれました。
富豪や最高権力を持つ王の民でさえ,宮殿や神殿,水道橋や運河,船やその他の大事業の建設において信仰者の息子や娘に恩義を感じていました。王や王の民はその作業の監督者として第5学位の信仰者を喜んで雇ったのでした。
【8章】
反逆により,ジェホヴィの息子である神に次ぐ地位の主上神になったアヌハサジについて
- ジェホヴィは天界のクラオシヴィの神にこう仰せになりました。
「ご覧なさい,私は何百年も地球と天界に大いなる光をもたらしました。そして私の神や主神は天界を統べるための自分の力や叡智に対して自惚れるようになりました。 - そこで私は暫くの間,アジの闇を送り込み,彼らを試そうと思います。なぜなら私の神や主神は,大宇宙において私が創造した様々な要素を管理する術を学ばなければならないからです」
- ジェホヴィは地球とその天界を暫くの間,闇の領域に連れていきました。
- かつて偽神アフラの下で副神を務めていたアヌハサジは,地獄に堕ちた後,そこから救済され,後悔し,天界で信仰者となり,偉大なる叡智を持つ天界のアイルキンで聖なる仕事に何年も従事していました。
- アイルキンは新たな天界へと昇格し『ヴァラピシャナハ』と呼ばれると,アフラはアヌハサジの協調性の無さを理由に,系列からの解任を命じました。
そしてアヌハサジは怒りを覚えました。 - 悪魔(自分)がアヌハサジに言いました。
「知恵の乏しい者が命令されるお前は何者なのだ?」
アヌハサジは言いました。
「ああ,私は愚かで,自分の意見を主張する意志がない」 - アヌハサジは何年間も天界で彷徨える霊魂となり,王国から王国へと渡り歩き,特に何もすることなく,時には地球に降りて地球の王国を観察しました。
- 悪魔が再びやって来てこう言いました。
「私の声を聞くがよい,お前は他の全ての神々に勝たなければならぬ」
アヌハサジは言いました。
「何をしたらよいのか?」
悪魔は言いました。
「女神長クペンタアミジの前でお前を不快にさせたアフラの下に行き,こう言うがよい。
『神よ,私はあなたに赦しを乞います。あなたが正しく,私が間違っていました。私は心から後悔しています。
今,ジェホヴィへの信仰心から,あなたの下を訪れました。私は彼の御方に永遠にお仕えします。アフラよ,私を見放さないでください。あなたのかつての欠点を思い出してください。あなたのことを上天の神は受け入れてくれたではありませんか』」 - 悪魔は続けました。
「アフラはお前のことを喜び,その言葉を信じるだろう。お前はヴァラピシャナハに入り,最も低き地位に就き,何事にも謙虚でいろ。いずれお前に仕える者たちとの人脈を作る果実となろう」 - 悪魔は続けました。
「50年か,100年か,200年経とうが,時宜を待て。だがお前が昇進する時が必ず来よう。お前は天界と地球の主神領マトライアスにて,主上神の領土を所望し,手に入れろ」 - 悪魔は続けました。
「もう100年,200年経とうがお前にとって何ら問題はない。最終的には主神領を手に入れて,正式に天界と地球の主上神として戴冠するだろう。 - お前が主上神となったら,懇意にしている友人を地球の10の管区の主神に指名するように取り計らえ。それが実現したら,全地球とその天界はお前のものになり,お前の称号は主上神となり,地上と天界の全ての民はお前の僕となろう」
- アヌハサジは言いました。
「悪魔よ,お前は神々の中でも最も賢いな。お前の助言を全て実行しよう。天界や地球の誰にも,この計画を知ることはあるまい」 - さらに100年が経つと,アヌハサジは主上神の側近である守護者にまで上り詰め,彼は170年間主上神に仕えました。
そして主上神はアヌハサジを後継者に指名しました。 - 神がクラオシヴィより来訪し,アヌハサジを盛大な式典や演出で,天界と地球の主上神として戴冠させました。神は彼に玉座を与え,その地位に付けました。この時から,アヌハサジは神に次ぐ第1位の主上神として知られるようになり,敬われました。
- 主上神は悪魔にこう言いました。
「私のお気に入りとして誰を連れてこようか?」
悪魔は言いました。
「お前のお気に入りの『天界の天秤の管理者』アヌビを連れて来るがよかろう。お前の好みに合えば,その者を『息子にして人類の救済者』と呼ぶがよい」 - 主上神は悪魔に言いました。
「次に誰をお気に入りとして呼べばよいか?」
悪魔は言いました。
「地球の天界の王国より10人の主神をお気に入りとして連れて来るがよかろう。お前の好みに合えば,その中の1人を長に任命し,オシリスと呼ぶがよい。なぜならその名は地上と天界において愛されているからだ」 - 悪魔は言いました。
「お前は主神領を再構築し,ホレドと呼ぶがよい。そこは地球に属する全ての天界の王国の中心となろう。 - アヌビは自分の管区から旅立つ霊魂をあなたの天界に送り込んでくれよう。オシリスとその他の主神は自分の王国を旅立つ霊魂をあなたの王国に送り込んでくれよう。そしていかなる場合も,クラオシヴィに送られる霊魂はあるまい。なぜなら天界と地球の人々は全員,お前の王国が『いと高き場所』,お前こそが最上神にして,万物の創造主,全ての天使と定命の者たちはお前の僕として教えられるからだ」
- その後,主上神は誠実に,それいでいてゆっくりと確実に事を進めていきました。地球の全管区の主神は彼の特別な友人であり,彼の命令を喜んで遂行する者たちでした。彼らは学識があり,1,000年以上も天界で高度な経験を積んだ者たちでした。
- 主上神は自分の計画について天界や地上の誰にも話さず,使者や特使が訪れても,自分の振舞いからそのような兆候や痕跡を掴ませませんでした。彼は神々の中でも従順で信心深いものとして見做されました。
- しかし主上神は何百年の末にいよいよ時が到来し,彼は自分の命令に喜んで従う主神や隊長,将軍,元帥を天界に招待し,祭典を催しました。
- 彼らは主上神が目論んだ通りにやって来て,大いに楽しみました。
饗宴が終わると,主上神は彼らの前で,ジェホヴィのために厳粛な義務を果たすために悲嘆に暮れた者のように語りました。 - 主上神は言いました。
「我が同朋よ,汝らの主上神の言葉を聞くがよい!
見よ,我は天界と地球の主神領の務めを担っており,穀物がすくすくと育つのを見守る穀物畑の傍に立つ守護神のような存在である。
私が積み重ねてきた経験は1年や100年ではなく,何千年にも及ぶ。 - ジェホヴィの名において,我は汝らに話す。
我は人間や天使の魂のために『愛』を支えている。我は汝ら主神のように神族会議に属していない。我が声は我が父の実りの中で発せられている。 - 直近の100年間で,この天界で全人格に対する天使の信仰が著しく減少しているのを見たことがないと言う者など誰がいようか?
主神よ,話してみよ。もしも汝らが父や王国にもっと精力的に仕えたいと心から思うのであれば,汝らの舌を神のように完全に解き放ってみせよ」 - アヌビが言いました。
「あなたは賢いです,主上神よ。
クラオシヴィの神はそのことをアジのせいにしている」 - 次にジャフェスの地に天界を持つハイカスが言いました。
「主上神や主神たちよ,私はあなたたちの叡智の前に跪きます。
私は天界の子供のような存在に過ぎず,1,000年を少し超えた程度です。
長く経験を積まれたあなたたちの前では,私の舌など黙らざるを得ません。
その乏しい叡智で語りますので,どうか私を憐れんでください。 - 東でも西でも,南でも北でも,万物は天界や地上で成長しています。私はこれより偉大な叡智を見たことがありません。
育たないものが一つあります,それが神族会議です。
見てください,神族会議は何百年も前に法を制定し,当時としてはその法は良きものでした。あなたや私,ここにいる皆さまは古きディヴァン法によって拘束されているのです。
この法は何も成長してません。 - 私よりも古き神々,そして主神の方々も同様ですが,『あらゆる光』は1人の人格を有し,声を持つと言っています。その上,遥か昔に涅槃の神々にこう仰せになっていました。
『これらはこうなり,そうなるであろう』 - 私はあなたの裁断を仰ぎます,主上神に主神の方々よ。それは古代人にとって賢い教義ではないのですか?
なぜならこの権威において,天使や定命の者たちは,見たこともない彼の御方を平伏し崇拝してきたからです。この誰も見たこともない御方の主張する権威の下,彼らは自分の主人や教師の意思を従順に遂行しているのです! - つまりこういうことです。
『最も賢い神や主神の言葉を聞くよりも,我らが知らず,理解できず,無に等しい御方を崇拝することの方がより賢い』 - もしも自分たちが何も知らない存在を崇拝することが最高の崇拝だというのであれば,愚か者は偉大なる崇拝者です。なぜならその者は何も知らないからです。
そのため最も賢い者は,崇拝者の中でも最も貧しくなければなりません。
真実は,天界と地上のどちらでもそうではありませんか? - 知識を得ることで,彼ら全員は無知を捨て去れます。無知は敬虔な崇拝者です。
私たちは自分の舌を抑えて『そうだ,そうだ!』と言っていましょう。
無知は真実を,完全なる真実を知らないに違いないからです。 - こうした行為をするなら,私たちは偽善者ではないのでしょうか?
何人かの人物がここから遠く離れた地から来訪し,喜びに満ち,最も高き天界は存在すると言っていました。それならばどうして私たちはここから逃れ,旅立てないのでしょうか? - 私の主上神や主神の方々よ,もしも改善されればこの天界は十分に良い場所です。もしも改善されれば地球は十分に良い場所です。
私たちはもっと大きな王国やもっと飾られた玉座を,この天界や地上に欲しいのです」 - 次に,アラビーニャに天界の王国を持つチェレムンが話しました。
「私の主神は魂の言葉を話しました。知識があれば,天使や定命の者にとって何をさらに必要とするのでしょうか?
彼らにとって『注意しなさい!不可視の存在が聞いたり見たりしている』ということに,何の価値があるのでしょうか?
もしくは『立ち止まり,ディヴァン法を考えろ』ということに何の価値があるのでしょうか?」 - 私の主上神よ,最も賢く,最良で,最も誠実な者が支配することなど,私は今まで見たことがありません。
あなたの王国はどの王国よりも最大で,最も彩られるべきです。
あなたは,クラオシヴィのどの王国よりも偉大な王国を持つ主神と一緒に働くべきです。
私たちの神や主神はこの宇宙の全土において,この天界を最も偉大なものにできないのでしょうか?
私たちや民は上天を求めて,永遠に精霊界へと逃げていくのでしょうか?
そして私たちは自分の天界を発展させられないでしょうか?
ある場所を離れることでその場所を高めることなど,誰が見たことがありますか?」 - ヴィンデュ上に天界の王国を持つアークウォチェシジが次に話しました。
「私はこのような叡智を捨て去るのにこんなに長く苦労しなければよかった!
ここで話されたことは全て理解しました。しかし私は自分の心を抑えていました。
そういった理性を持っているのは自分だけだと思っていました。
突然ですが,私はあまり上手に話せません。後で躓かないようにあまり喋らないようにします。
こういった素晴らしい議論を聞くのは私の人生における喜びです。別の機会があればさらに話すでしょう」 - 次に話したのは,ヘレステとジャフェスの南端から海に及ぶまでの天界を持つ,将来見込みのある若い主神バアルでした。
「ここに集う神々の前で,未熟な私はどのように話せばよいのでしょう!
しかしあなたたちは私の心にとってとても価値のある問題に触れたので,自分の言葉で話せると思います。
私はこの天界の全てを,クラオシヴィでさえも見てきて,何百年も弱っているのを感じ取りました。私たちの王国は老婆のようで,規則に従うだけで,生きているのに死んでいるかのようです。 - 私たちには古代人と同じ儀式や式典があり,何千年もの間続いた行進や敬礼,賛歌がありますが,それは誰に捧げるためのものなのでしょうか?
姿,人格,正体のない名ばかりの人物のためです。そういった人物よりも敬意に値しない者などここにいるのでしょうか?
私の主上神は2,000年もその職務を勤めてきました!
私は100年以上もヴァラピシャナハで見てきており,悪臭漂うドルジャを教導し,浄化するという最も過酷な任務に従事してきました。 - 主上神は地球のような広大な王国と,威儀を見せつける行進をするための100万人の従者を持つべきです。彼が進む時は,その到来を告げる何十万人もの使者やラッパ隊を持つべきです。
私たちにはそれが必要なのです。私たちには偉大なる首都と豪華な玉座がある天界や王国が必要であり,広大な領土と,より多くの威厳や栄光が必要なのです」 - 次にバアルの従者で,彼の天界の東翼を治める女主神のアシュタロスが立ち上がりました。
彼女はこう言いました。
「ここには他にも女主神がおり,賢く話してくれます。私はそれほど多くを話しません。
古代人は何事にも質素であることを教えてくれました。私たちは葉や花を摘み取られた果樹園のような天界を作ってしまいました。
聡明で有用な天使たちはすぐにジェホヴィの花嫁花婿になるように説得され,遠く離れた世界へと飛び立ってしまいます。
私たちを生んだ,この愛すべき地球とその天界は,最も価値のある果実や装飾を永遠に摘み取られていくのです。 - 私たち全員は,大気界が,地球が何百年も生み出した天使全員を収容できるだけ十分に広大であることを知っています!
私はあなたたち主上神や最も賢き主神たちに訴えます。この花嫁花婿は,精霊界の神々の物語に騙されているのではありませんか?
結婚式の行進や演出に騙されているのではありませんか?
火の船や,元帥,ラッパ隊,音楽,上位神の威儀や華麗さに騙されているのではありませんか? - ご覧なさい,私たちには,この全ての栄光を考えてくれる御方,主上神がいます。彼には遠く離れた天界の代わりに,彼の下に舞い込んでくれるような華麗な天界を持つべきです」
- このように男女の主神が話し,彼ら全員が話し終えると,今や合法的に主上神となったアヌハサジが立ち上がり,こう言ったのでした。
【9章】
- 「最も賢き主神よ,汝らは言葉では我のことを讃えてくれました。この件はこれで終わりにしよう。
我は誰もが理解できることに気付いた。それは天界の中心を此処に据えるべきということである。
地球や大気界の子孫を,何故に他の天界に連れて行かなければならぬのか?
我々が育てるのは,我々のためだけで十分である。
我はそのような大いなる仕事には向いておらぬ。
汝らの中から,尊く,最良で賢い者を選び,その者を汝らの神にせよ。我はその者が命じたことを何でも実行する僕となろう。 - 我は遠くを旅し,多くの世界を観測した。
我は汝らに,遥か遠くの世界に栄光はなく,この天界,そして真なる地球にこそ築けるものと宣言する。 - それから聞くがよい,汝らが我が適任かどうかではなく,我が不適任であるかどうかで判断し,我を罷免し,汝らの僕とするがよい。
- 上位天使を送り込むのではなく,この地を彼らにとって相応しい天界にするがよい。
- この王国を至高の天界の王国とし,汝らの神を,創造主のように全ての神にとっての至高なる存在へと仕立て上げよ。汝らはダイヤモンドや最も貴重な宝石で敷き詰められた天界の首都で,その神を取り囲むであろう。その玉座は全ての栄光にとって最も崇高で高貴なものとなろう。誰もが平伏し,匍匐して近づくしかできまい。
然様,そのような威厳が創造主の如き汝らの神を取り囲むのだ。新しく編み出された儀式や式典はどの世界の何よりも眩いものとなろう。 - 儀式や式典は最高のものへと仕立て上げねばならぬ。儀式や式典なくば,誰もが死人同然なる。そのような者は規律なき軍隊のようなものである。実際に規律は儀式や式典といった形式ばったものがなければ意味を為さぬ。これらを持たぬ者は,身勝手に振る舞うことになり,それは全員の団結を消滅させる。
これに関してバアルは良いことを言った。我々は,最も高位の者に相応しい新たな儀式や式典が必要なのである。
我々は見ず知らずの,宇宙のように広く散らばった物質のような神に平伏することはなどない。 - 汝らが話してくれたので,我は感謝している。
汝らがこの饗宴に来てくれたので,我は喜んでいる。
愛すべき者といることに勝るものなど何があろうか?
人は誰もを同じように愛せと言われているが,そんなことは不可能なのだ。我々には好みがあり,そういった者と一緒にいることを喜ぶものである。
それを否と誰に言えようか? - それでもこのことを我が男主神や女主神は熟慮すべきではないのか?
我々の最愛の者を集めて協議会を開け。なぜなら心はそういう構造をしているので,他人の目を通してより良く見ようとするものだからである。
何よりも我々は自分の魂において誠実であり,己のためではなく,天界や地球にとって良いことを全て行っているかどうかを知るためにも,この問題を熟考しないわけにはいかぬのである。 - 汝らも知っているように,アフラの王国は己が栄光のために働くまでは繁栄していた。彼の過ちに陥らず,その過ちから学べば,似たような過ちも避けられよう。
さて,饗宴の時間も終わり,汝らの王国では汝らの帰りを待っておろうから,ここで閉会を宣言する。
それでは男主神,女主神の方々よ,起立し,汝らの道を行くがよい。
この件に関して我と話したいことがあれば何であれ,汝らの手元にいる使者を介してそうせよ」
【10章】
- 悪魔は『堕落した下天』の全ての男女の主神の下に行き,全員にこう言いました。
「お前たちは労せず手に入れるだろう。なぜならお前たちは賢いからだ。他の者はお前たちに仕えることになり,お前たちの栄光は偉大なものとなろう。
お前たちがクラオシヴィで上位神の儀式や式典を見たようなことが,お前たちにもできるのだ。
見よ,地球の天界はあらゆる天界の中でも最も輝き,最も栄光に包まれるのだ。
お前たちは我慢し,何事にも辛抱しろ。なぜならお前たちは来るべき時に必ずや他を寄せ付けない最高神になるからだ! - お前たちの名は式典で歌われ,遥かと多くの天界でさえ敬意を表されよう。お前たちは神々の中でも最も若いながら,自分の意志で全てを突如支配し,最長老の神々でさえその大胆不敵な行動に驚嘆したと言うだろう。
- 辛抱強く,最も謙虚に時が到来するのを待つがよい。
お前たちは神々の中で指導者となるべく生まれてきたのだ。
このことは秘密にし,誰にも明かさずにいろ」 - 悪魔は主上神であるアヌハサジに対してもこう言いました。
「お前は威厳を持ち,お前が日頃,口にしている愛により,他の全てにとっての父となれ。そうすれば彼らはこの広大な領土をお前に差し出してこよう」 - このような事が主神たちの中でやり取りされている間,遠く離れたクラオシヴィでは,ジェホヴィが玉座の神に対して,ジェホヴィの息子である評議会の面々がいる前でこう仰せになりました。
「私はあなたたち男主神や女主神を裕福な場所で甘やかしてしまったので,彼らは私のことを蔑ろにしようとしています。 - 人間は豊かな場所に身を置くと自分のことを偶像化していまいます。私はそのように人間を創造してしまいました。
彼はこう言います。
『私を見なさい!
私はこれだけの偉業を成し遂げたのだ。
だから私は賢い。私は創造主が何も持たないことに気付いてしまった!』
彼は自ら破滅の道を作っています。
私は彼の周りにあらゆる生と死を創造し,地球を離れる前に私の力を学べるようにしました。
私は『堕落した下天』を広大に,そして上昇と下降の場所を持つように創りました。
上には私の聖なる光を置き,『こちらに来なさい!』と言います。
下には闇を創り『気を付けなさい!そこには地獄があります!』と言います。
しかし彼らは真っ逆さまに悲惨な方へと転落していくのです」 - 神は言いました。
「ジェホヴィよ,彼らは何をしたのでしょうか?」
ジェホヴィはこう仰せになりました。
「彼らは私の永遠の王国に対して反旗を翻そうとして頭を突き合わせています。
あなたは神族会議を招集し,彼らが何を望んでいるのか,遠慮なく話させなさい」 - 神は下天の全管区の,ジェホヴィの男主神,女主神たちが治める王国に対して使者を派遣し,御父に命じられたように彼らをクラオシヴィに招集しました。
その一方で, - 悪魔はこの悪事の首謀者であるアヌハサジにこう言いました。
「クラオシヴィの神がこの件を嗅ぎつけて長年の計画を無駄にしないように,お前は彼の下にこう言っておけ。
『ジェホヴィの息子にして地球の天界の神であるあなた様に愛を込めて,ご挨拶申し上げます。
私の御前にある光から,私は主神領を放棄することを決心しました。
そこで私の代わりの者を探してご用意ください』」 - 悪魔は続けてアヌハサジはこう言いました。
「お前は男主神や女主神にこう言っておけ。
『ジェホヴィの主神である汝らに愛を込めて,挨拶申し上げる。
多くの者が地球とその天界の神に我を推そうとしていると予想する。我をこの地位から解放し,どうか先鋭的でない者を選ぶがよい。さすれば汝らはその者をさらに十分に支持できよう。
見よ,我は主神領を放棄しようとしており,その後に汝らに会わんと願う」 - 男女の主神たちは同時に2つの通知を受け取ると,それぞれ聖評議会にこの問題を提出したため,大きな騒ぎとなりました。秘密裏に進められていたはずの計画が1日で『堕落した下天』全土に住む何十億人もの人々に公表されてしまったのでした。
- すぐに男女の主神たちはアヌハサジの首都に駆け付けました。彼らには1万人の従者が帯同しました。
- 彼らは集まり,この件をクラオシヴィの神が知っていると気付くと,羞恥心から神族会議の招集まで従わなくなり,すぐにアヌハサジを筆頭とする連合王国の建国に着手しました。アヌハサジは神々の長になることを望んでいないことを信じ込ませ,彼らが自分に忠誠の誓いを捧げて仕えることのみ同意しました。
- 3日間の会議の後,アヌハサジは選出され,新たな天界ホレドで即位し,自分たちの地球とその天界の神,即ち『ジェホヴィの真なる主上神』として戴冠しました。
こうして彼は偽神となりました。 - しかし彼らはアヌハサジを『真なる玉座』に就けられませんでした。なぜならそれはクラオシヴィの神の下にあったからでしたが,彼らはそれを聖なる輪の中で創造しました。
しかしアヌハサジは自分に従う者たちの手で戴冠できなかったため,彼らは今後どう進めればよいのか困惑していました。
この時,悪魔がアヌハサジにこう言いました。
「自分への服従の証として彼らに平伏するように命じた後,こう言うがよい。
『王冠を我が足下に置くがよい。さすれば我は何も頭に着けないまま立ち上がり,汝らが平伏したら,我が名の下に王冠は上昇し,我が頭に戴かれよう。もしもその王冠が上昇したら,汝らは,汝らの働きが真に最高で最良であったことを知るであろう』」 - アヌハサジが男女の主神たちにこのことを繰り返すと,彼らは平伏し,誰もが戴冠を望み,こぞって忠誠を示しました。
彼らが頭を垂れてアヌハサジの方を見ていなかったので,アヌハサジは光の力を持っていないのにこう言いました。
「天界と地球における最も神聖にして賢明なる男主神,女主神により作られし王冠よ,上昇し,地球とその天界を支配せし者の頭に載るがよい!」 - 彼は狡賢く身を屈め,自分の頭に王冠を載せると,主神たちに起立を命じました。
すると男女の主神たちの中には,王冠が聖なる輪の意志の下に勝手に上昇するのを心の目で見たと言う者までいたのでした! - 彼らは拍手してこう言いました。
「万歳,我らの神よ!
万歳,我らの神よ!
万歳,我らの神よ!
このことを東西南北すべての場所で宣言せよ」 - アヌハサジは返事しました。
「汝らの神である主神がここに統治する!
汝らに平和があらんことを。
見よ,天界と地球は我が物となった。我に忠実であれ。さすれば汝らは我が名の下に栄光を得られよう。
男主神,女主神であった汝らは,大いなる力,強大な王国を持つ男神女神となるのだ。
我はこのことを予見したので,汝らに前もって準備させていたのだ。
実にこの時,この場所において,我は汝らを戴冠させ,偉大なる栄光を授けよう。
されどこれで栄達が終わるとは思わないでくれ。これはほんの手始めであり,新たな天界をより広大な領土に築くまでの仮初のものに過ぎぬ」
【11章】
天界と地上の起源と力である神,別名ディウス,デユス,デウスについて。
- アヌハサジは言いました。
「主神にして汝らの神にして,至高の存在たる我は,汝らの選択と命令により,我らの働きにおける調和と協調のため,ここにデユスを設立する。 - クラオシヴィの者たちに神族(神性)があったように,我もデユスを持とう。我自身の権威により,我が男主神,女主神である汝らに,その聖なる一員としてここに宣言する。
- 神族会議がこの天界で教えられてきたように,デユスもまたそうであり,我はその長となる。
- 神族会議が法を持っていたように,我らデユスもまたそうあるべきである。
その法は地上に公布され,デユス(神)の法として定命の者に教えられるものとする。
それ故,我が声明を以て天界の神族会議は解散とする。これは今から永遠に続く話ではない。その構成員となる汝らは全員,本日を以て神族会議を脱退し,クラオシヴィの統治者に,その者の利益とその王国の利益のために,その旨を伝えねばならぬ。 - クラオシヴィの統治者はその地とその王国に留まり続けよう。なぜならそれは彼のものだからである。
- ヴァラピシャナハの統治者アフラはその地とその王国に留まり続けよう。なぜならそれは彼のものだからである。
- まず手始めに我は汝らが愛する主神アヌビを引き入れて仲間とする。称号は『天界の天秤の管理者』である。なぜなら彼は霊魂の階級を定め,彼らをそれぞれの部門に送り込むからである。
地上での称号は『人類の救世主,デユスの息子』とする。 - 次にハイカスはジャフェスとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はティインとし,地球の男神の第1位とする。
- 3人目のウォチェシジはヴィンデュとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はスドガとし,地球の男神の第1位とする。
- 4人目のチェレムンはアラビーニャとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はオシリスとし,地球の男神の第1位とする。
- 5人目のバアルはヘレステとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はバアルとし,地球の神の第1位とする。
- 6人目のアシュタロスはパルサとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はアシュタロスとし,地球の女神の第1位とする。
- 7人目のフォエベはユーロパとその天界の王国の統治者とする。汝の称号はフォエベとし,地球の女神の第1位とする。
- 8人目のホジャブは日本とその天界の王国の統治者とする。汝の称号はホジャブとし,地球の男神の第1位とする」
- その後,偽神は地球とその天界の他の管区の割り当てを終えると,こう言いました。
- 「我が男神女神は各地に玉座を据え,第1位の神に相応しい聖評議会と従者を持つこと。各自,その国の霊魂と定命の臣民の数と場所に応じて自治都市を配した首都を持つこと。
- 各男神女神は,各自の流儀でその王国を管理すること。但し汝らに課した納付金の額に応じて我が王国に貢納すること。
- 神族会議を辞した汝らが戴冠前に従者を選べるようにするため,我は1日の余暇活動を宣言し,トランペット奏者の呼び掛けで集まるように」
- 眷属たちは儀式を終えると,クラオシヴィの神に使者を遣わして神族会議を辞任しましたが,彼らの誰一人として新たな発足した事案について言及した者はいませんでした。
翌日,トランペット奏者の呼び掛けで彼らは再び集まると,アヌハサジはこう言いました。
「我と一緒に来るがよい。さすれば我は汝らにホレドとその境界を見せよう。なぜならそれは我が王国だけでなく,汝らの王国でもあり,我が王国は汝らの王国でもあるからである」 - 彼らはオテヴァンに乗り込み,チンバットの12番目の弧の象徴たる隕石群の下の第4帯に向かい,そこでアヌハサジは言いました。
「今からこの帯をホレドと呼び,永遠に私の場所とします。ここは地球の全ての天界にとって中心となる王国となります」 - 集まった人々はこう言いました。
「聖なる丘,至高なる神の地ホレドの王国,万歳!」
その時からこの地は神の丘『ホレドの帯』として知られるようになりました。そこは4分の3の帯であり,底部は地球から1万マイルあり,頂上は1万5千マイルの高さがあり,内外ともに居住可能でした。そこに上昇するのに必要な階級的な位階は20であり,その階級に到達した霊魂であれば容易に居住可能であり,幼児やドルジャの階級より上で,大規模な混乱状態に陥っていない地獄や群れのよりも上になります。
さて,アヌハサジは自分が戴冠した丘の東部の底部にあたるホレドの最初の場所から首都までの道路を作り,その道路は『ルー・ホレド』と呼ばれ,下の王国に通じる唯一の道路となりました。 - アヌハサジには2つの首都がありました。第1の首都は『天界の門の町』すなわち『アヌビ』と呼ばれ,もう一つの首都は『永遠の安息の地』すなわち『サンクトゥ』と呼ばれました。
アヌハサジはアヌビに言いました。
「見よ,『天界の門の町』が汝の地となろう。汝は『永遠の安息の地』を願う全ての魂の割合を決めよ。汝が彼らを審判せよ。
我に与せぬ者は『堕落した下天』の王国に放り込むがよい。我に与する者は我の下に遣わせよ。 - 汝は10万人の聖評議会を持ち,100万人の審査官を持つがよい。汝の首都は1か所を除き,周囲を火の柱で守られ,何人も『天界の門』以外から通り抜けできぬようにせよ。
汝は700万人の衛兵を持ち,7組に分けて毎日1組ずつ配置せよ。
我と汝の場所を行き来する使者を1万人持ち,汝と下天の男神女神と行き来する使者を50万人持つがよい。但しエセナウル,ラッパ隊,元帥やその他の従者については汝の判断に任せる。 - 我の下に来る全ての男神女神,そして我が聖地に遣わされる使者は汝の町の『天界の門』を通って来よう。
彼らは我が汝に授けた儀式や式典に従って来よう。それ故に,この汝の王冠を受け取るがよい」 - アヌビは戴冠し,その後に続いて他の男神女神も戴冠しました。
アヌハサジは古代の慣習に従ってそれぞれに自分の王国を譲りました。このことが終わると,彼はもう一度彼らの前でこう言いました。
「我が汝らの,自分の王国を用意する前から示してきたこの事例を見るがよい。我は必要なものすべてを汝ら全員に与えた。それ故に,我が大いなる栄光の下に建てるため,我と我が地に労働者や資材を貢ぐのは妥当であり適切なことなのである。 - なぜなら,我が地位が高められ,我が王国が栄光を戴けば,汝らの領地の住民に華々しく説法できるからである」
こうしてアヌハサジは男神女神に自分に奉納する義務を課し,彼らはこの行為に同意してこう言いました。
「いえ,私たちはその目的のため,男女の労働者を派遣するだけでなく,私たち自身も20日間,首都の建設を手伝い,あらゆる方角に通じる道路を開通させましょう」
【12章】
偽神アヌハサジはジェホヴィへの敵対を宣言します。
- アヌハサジは最初に計画されていたようなデユスを設立することはありませんでしたが,自らデユス(ディウス)と名乗り,その名で天界に知られるようになりました。
彼はホレドを完全に建設し終えると,男神と女神を饗宴でもてなしました。その後,散会する前にアヌハサジは彼らの前でこう言いました。 - 「義務を果たすべき時が汝らに,そして汝らの神である主神たる我の下に来ている。
これから我が話すことを心に留めておくがよい。さすればこの永遠の時の中で我らは同朋となり,我ら以外に他の神などいなくなろう。 - 見よ,我は汝らの王国を汝らの手に委ねた。そのため我は汝らに,こうしろとか,ああしろとか言えなくなった。なぜなら我が事案は我が王国にあるからだ。然し我が叡智を我は惜しみなく伝え,汝らがその助言に従うか否かは汝らの選択による。なぜなら汝らは我と同等の立場にあるからだ。それに我が王国は汝らに依存しており,汝らの王国が我が王国に依存しているわけではない。
それでは賢き神々が集う評議会の一員のように語る我が言葉を聞いてほしい。 - 地上とこの天界のジェホヴィとその支配を打倒することが,汝らの最初の任務となる。実体人が『偉大なる霊魂の信仰者』『ジェホヴィの信仰者』『オーマズドの信仰者』その他の『あらゆる光』や『不可視の存在』『永遠なる存在』を意味する名で彼の者を呼び,信奉する時はいつでも,汝らは彼らを追跡し,地球上から滅ぼせ。そのためには,汝らは神託や預言者,先見者,奇術師,霊媒師を使え。そして汝らは地球の王や女王を彼らに対して戦争を嗾け,男女子供を問わず,彼らに情け容赦を掛けるな。
- 汝らの王国に落ちた使者の霊魂が信仰者であれば,アヌビとその眷属の前に連れて行くように。さすればアヌビはこう言って彼らを闇の領地に送り込め。
『見よ,お前たちのジェホヴィがいる!』
そしてアヌビは彼らを監視する衛兵を置くように。彼の信仰者どもは闇の中を,何処に向かえばよいか分からず泣き叫ぶであろう。 - やがて彼らはホレドで汝らの神である主神に永遠に仕えることを誓い,汝らの王国の奴隷となるであろう。
- 汝らは,ホレドこそが至高の存在の天界であり,最上神ディウスの地であることを定命の者や霊魂に教えねばならぬ。この目的を達成するためにも,汝らの望み通りに,汝らの天界で入念に彼らを奴隷化せねばならぬ。
- 汝らの天界と地球の両方で儀式や式典を取り行う際,汝らは『偉大なる霊魂』を意味する言葉を,等身大の人間の姿を持つ『主上神』を意味する言葉に置き換え,我が世界の審判を下す玉座に座していることを宣言せねばならぬ。なぜならその玉座は我のものであり,汝らは我と一心同体だからである。
- 全ての讃美歌は置き換えられ,ジェホヴィやオーマズド,偉大なる霊魂から汝らの神を讃える祈りとなる。定命の者や天使は彼の者が我が敵であり,我が民を路頭に迷わせていることを知らしめねばならぬ。地上の予言者や先見者について,頑なに偉大なる霊魂を説法したり讃美歌を捧げ続ける者には拷問と罰と死をもたらさねばならぬ。
- 我がデユスであれ,神であれ,主上神であれ,絶対者であれ,彼らは永遠に我だけを崇めることになろう。
我がホレドの地は永遠に神の聖なる丘となろう!
何人も平伏せずに我に近づけなくなる。なぜなら我は,何人も我が面前に立てられなくなるほど,我は我が光を高めるからである」 - 主上神が演説を終えると,他の神々は愛と崇拝で応えました。
こうして祝宴は終わり,他の天界の儀式に則って男神女神は玉座の足下に座ると,デユスは一人ずつ彼らのその手を取って体を起こし,こう言いました。
「神よ,立つがよい。我が名と叡智,力において,汝らの道を行くがよい」
こうして彼らは出立しました。 - そして地上では,大いなる破壊と迫害がザラツゥストラ人とイスラエル人の身に降りかかり,何十万もの人々が処刑されました。
【13章】
- 遠く離れた精霊界から別の離れた地へと天界を往来する特使がホレドの地を通過した時,この尊貴な旅人は,悪魔の主上神とその眷属が『偉大なる霊魂』の幸福の世界を転覆させようとしている不穏な陰謀を感じ取りました。
彼らは『偉大なる蛇』に沿って移動していたクペンタ・アミジにそのことを告げました。創造主と一心同体である彼女の最高評議会は,この邪悪な狼藉に対する原因と対処を探ろうと奔走しました。 - その後,ジェホヴィの娘である女神長はこう言いました。
「その主上神なる者は,私の名においてそれに相応しい栄誉を受け,彼の最上級の光で以て永遠に忠実に仕えると私の前で誓いました。
あなたたちは彼の者をその目的に捕えておき,彼の者が自身の栄光のために支配しようとした世界に拘束しておくように。
私が昇格させ,私に反旗を翻した主上神に与した神には,私の崇拝者を破壊するあらゆる権限を与えなさい。彼らにその神の名を称揚させ,定命の王や女王が,私の選びし信仰者の虐殺に飽きるように仕向けなさい。 - 地球は実体的に最大限にまで成長しており,この傲慢な神々は地球の最大の管区に寺院やピラミッド,奇跡の宮殿といった記念碑を定命の使者を介して建てていくことでしょう。その記念碑は何千年も,厚顔無恥な神や救世主の証として残るでしょう。
主上神は自分の栄誉のため,天界と地球の天使と人間を,憐れな奴隷のようにすると誓いました。 - 私は,私の選びし者たちを犠牲にして彼らが地上に建てた実体界の寺院やピラミッドを,来るべき時代に,この自称神々の『堕落した下天』の王国における弾圧の証拠として使うつもりです。
その時が来るまで,私は朽ち果てた記念碑の荒れ果てた廃墟以外で,下天の虚しさを彼らに教えることはできません。 - なぜなら,地球が女性から生まれた者たちの愚かな犠牲の場所であったように,その日,私の天界が同様の弾圧と残虐さにより堕落したことを,コスモンの時代の定命の者たちは知ることになるからです。
- 偽ってオシリスとして戴冠した者には,オシリス平原に建てさせなさい。
デユスを宣言する者には『堕落した下天』に建てさせなさい。なぜならその時が来れば,この証拠が地球と天界の両方で必要となるからです。 - なぜなら,私は至高の御方なくして天使や人間に復活はあり得ないということを彼らに示そうと思うからです。主上神によって殺され,拘束された1,000万人の者たちは,コスモンの時代が訪れたら,私以外の全ての者を破滅させようと誓うことでしょう」
- クペンタ・アミジは,御父が世界の命運を握る壮大な計画について語り,神とその眷属を慰撫するジェホヴィの御言葉を特使に持たせて,下天のクラオシヴィの神の下に派遣しました。
神は彼らを迎え入れると,神族会議の面々がどうして自分の下に来なかったのか,そして自分の召集に対して辞任でしか答えなかったのかを理解しました。 - しかし天界と地球の統治者である神は,地上での繁栄が人間を自己中心的にし,人間の視点からジェホヴィの欠点を指摘し,やがては創造主に対して目を閉ざしてしまったように,甘美な天界の繁栄が最も神聖なる神々を悪人へと仕立て上げたことを知ったのでした。
そして神はジェホヴィより授かった天界の光が続くように祈ったことを思い出し,悔い改めるようにこう言いました。 - 「ジェホヴィよ,どうして私はこう言わなかったのでしょう。
『あなたの御心のままに闇が訪れますように!』
私は昼の後に夜が続き,夏の後に冬が続くことをどうして地球で見てこなかったのでしょうか?
私は世界の時と流れの中であなたの息子や娘がまだ赤ん坊に過ぎないのに,どうして天界で永遠の光を祈らなければならなかったのでしょうか?
あなたの下天では光の期間の後に闇の期間が続くことを,私は自分で気づかなければなりませんでした。そうすれば,試練半ばの主神や神々は,この狂った計画に突き進む前に立ち止まって考えることができたからです」 - 神はクラオシヴィの聖評議会を招集し,上位女神からもたらされた創造主の御言葉を彼らに伝えました。この時,評議会では選ばれた3,000万人の者が全員発言しました。その時,反乱者の拠点があるホレドから最新の情報を携えた使者が来て,主上神,名を改めデユスと,彼に与する自称男神女神に関する知らせをクラオシヴィにもたらしました。
- 全貌が語られ,評議会でそのことについて議論した後,ジェホヴィの光が神に降り注ぎました。
神はこう言いました。 - 「御父の名において,私はこの神や主神たちに語り掛け,ジェホヴィの御言葉を伝えます。
そうです,私は彼らが戻って来るように説得しようと思います」 - 神は自分に課せられた天界の恐るべき逆境に圧倒されていました。まるで遠く離れた海で商船の船長が,マストが壊れ,積荷が剥き出しになり,舵はなくなり,助けも望めない状況にあっても水夫たちの前で無能の恥辱に燃えるような怒りを感じるしかない状況で,神は,精霊界の上位神の長たちの前で自分の圧し折られた王国を為す術もなく見ていることしかできなかったのです。
- 神は深い悲しみと共に,ジェホヴィの警告をデユスとその神々に伝え,父が放蕩息子に戻ってくるように嘆願するように,彼らを諭しました。
使者はすぐに出立しました。過酷な試練と職務停止を長らく味わっていた神ですが,自分の甘い懇願がこの状況を一転させるかもしれないと期待し,使者が戻って来るのを待ち焦がれました。 - しかし使者は手ぶらで戻って来たのでした!
職務放棄の神々は誰一人として,神の呼び掛けに応える者はいませんでした。不平不満を言われるようなことは何もしていないのに,これほどまでの侮辱を浴びせられようとは思っておらず,神は使者の言うことをほとんど信じず,嘆きました。
この時,ジェホヴィは神の下を訪れ,こう仰せになりました。
「息子よ,嘆いてはいけません!
日々,最高の光を追い求める者の栄光は偉大なのです。失ったものは1,000倍にして取り戻しなさい。
見なさい,私はあなたが知らない愛をもたらしてあげましょう。
覚えておきなさい,地球とその天界に時季があるように,私は全ての世界にそれと似た時季を送っているのです」
【14章】
- 時が経つにつれて,『ヴァラピシャナハ』のアフラの下に,デユスと呼ばれた主上神の振舞いと,最下層の天界が全て一斉に反乱を起こしたという知らせが届くようになりました。
アフラは数千年前の自分の過ちと,最後に自分に襲い掛かった悍ましい拘束を思い出しました。
彼はデユスを知っており,何百年も昔,アヌハサジという名前で自分の副神を務め,アイルキンの復活の際にスペタ弧の列を乱そうとした者でした。 - アフラはヴァラピシャナハの聖評議会の前で,自分は何を言うべきか,何をするべきか,それとも何もせずにいるべきなのかを知るため,ジェホヴィに祈りを捧げました。
ジェホヴィはこう仰せになりました。 - 「息子よ,あなたはもはや子供ではありません。主上神に呼び掛けるもよし,呼び掛けないもよし,あなたの目で見たままに振る舞いなさい。
ご覧なさい,私はあなたが私とその王国を理解することを期待し,同じ道を試すことを許しました」 - そこでアフラは自分の名において,自分なりのやり方でデユスに文書を送ると決めました。
その時の文面は次の通りです。 - 「かつて私の副神であったアヌハサジに正義と叡智を以てご挨拶申し上げます。
もしもあなたが未熟者であれば,私はあなたを注意します。しかしあなたは自分が偽っていることを知っています。あなたは偽っているため,その偽りを刈り取ろうとするでしょう。 - ご覧なさい,いつの日かあなたの神々はあなたのことを見捨てます。なぜならあなたが自分の王国に植えたのはそういう木だからです。
この法則は地上と全ての天界に当てはまります。
まだ生まれていないのに,自分が生まれるのを抑制できますか?
生命が息吹いていないのに,創造主の御手を抑制できますか? - 自分のために種を蒔く者も同じです。その者は自分のために収穫します。
あなたの神や元帥,その眷属は自分のためにそう振舞い,誰もが正道とは真逆の方向に引き込みます。 - こういったことは突然訪れるものではありません。なぜならあなたはこの天界でどの神々も持ったことがないような強大な王国と大いなる誉れ,栄光を得るからです。あなたの民は誰よりも全力であなたを崇拝し服従しようと努め,他人に嫉妬するぐらい仕えようとするでしょう。あなたのデユス,そして主上神という名は,暫くの間,地球上のどの名前よりも至高の存在となるでしょう。
- しかしいずれあなたの名が地球と天界から捨て去られる時は来ます。あなたの行いさえ,その名を忌まわしきものにする手段となります。
- 主上神よ,あなたは自分が正義で聖なる存在だと思わないでください。
ご覧なさい,私もまた自分の栄光のために自分の王国を築いた反逆の神でした。当初,私は何事にも正義を実行しようと固く心に誓っていました。 - しかし周りの者が私を変えてしまいました。なぜなら私は自分のことばかり考えていたため,私はいつも利己的な役人に取り囲まれ,彼らのために新たな地位や新たな栄光を探してあげなければならなかったからです。そうしなければ彼らは不満を抱き,私の畑に反乱の種を植えていたことでしょう。
私が築いた巨大な王国は無力だったのです。この結果についてはあなたも知っている通りです。 - 王国が大きくなれば,破滅を回避できるぐらい力も大きくなると考えていますか?
私の経験では,正反対でした。 - 私は叡智と正義を以てあなたに忠告します。
私はあなたが地球の果実を育てるためではなく,自分の権力拡大と栄光のためだということを知っています。
私はあなたに言います,あなたの神々はいつかあなたに対して同じことをする日が来ます。その時,賢い者や学識ある者,誠実な者はあなたの下から離れ,ドルジャや奴隷は去らず,あなたは彼らに取り囲まれて地獄へと落されるでしょう。 - あなたは何百万もの臣民に塗炭の苦しみを強いますが,正義の手からは逃れられません。
あなたは彼ら全員に償いをすることになります。
あなたは浅瀬に網を投げたものの,その網目に足を取られてしまうでしょう。 - ご覧なさい,私もまた,天界に大王国を築くことを切望していましたが,それを手に入れてしまったため,今や昼も夜も泣いています。
きっとあなたも,自分が切望していたものから解放されたいと,火傷の涙を零す経験をすることでしょう。 - それに,愚かな者を天界で蘇らせるには他にどうすればよいのでしょうか?
地上を跋扈する彷徨える霊魂を管理するのは,他に誰がいるというのでしょうか?
それに悪のドルジャたちは誰が管理する?
好色者や悪臭者は?
あなたにはっきりとこう言います。
『尊大な主上神よ,偉大なる霊魂はあなたのために,酢漬けの杖で待ち構えています!』 - そうです,彼の御方は遅かれ早かれ,人間と神が考えもしなかった方法でその野望に対応し,一回り成長させます。
- あなたは自分の体の毛穴を塞ぐ巨体を望む人間のようです。
あなたは,地上から昇天する道を永遠に閉ざそうとしているのです。それは悪臭で噎せ返って死ぬように,あなたの天界もそうなります。
ご覧なさい,永遠の光に至る道は実体界から外に向かいますが,闇への道は地球に向かいます。 - 死者の霊魂は地球から蘇らせないとでも言うのですか?
上天を知らないまま,定命の者たちを導くようなものです! - ご覧なさい,あなたは遠くまで気取って旅しながらこう言いました。
『もう十分である。主上神である私は遠く離れた天界を旅する。汝らは家にいて,私の栄光のために永遠に私のために働くがよい!』 - あなたはこう言いました。
『私は主上神,私はデユスであり,虚無の中の唯一の息子である。
見よ,王国は小さな片隅にある。そこに来て私を崇め,汝らは玉座に就く私を見よ!』 - もしくはこう言うのでしょう。
『人間のいない空間,無感覚の世界に偶然,実体界に物質が生まれ,成人した人間の姿をした主上神となり,その私が全ての創造物を創造した!
それ故に人間と天使は,下天のさざ波であるホレドで暮らすデユスと呼ばれる者に平伏し,崇めよ!』 - アヌハサジよ,私はあなたに愛ではなく,あなたの配下の者たちに正義を告げるのです。なぜならあなたは定命の者たちや,経験の少ない天使でさえも騙して,あなたが真の創造主と信じ込ませようとしているからです。しかしあなたの神々はあなたが誰であるかを知っており,あなたの上に君臨する神々もまた,そのことを知っています。
あなたが生きた時間はたかだか2,700年に過ぎません!
そんなあなたもいつの日か,何十億年も世界を支配してきた真の創造主であると,自分の嘘を突き通さなければならない時が来ます!
これほどの嘘を誰が貫けるというのでしょう!
それをしないとあなたやその民に圧し掛かり,あなたの場所やあなたの神々の場所が,嘘以外に何もない土台となるまで根を張り,広がっていくことでしょう。 - なぜなら収穫の善し悪しは蒔かれた種によるという法則は上天,下天に関わらず,全ての場所に当てはまるものだからです。
いかなる人間や神でもこの法則を変えたり,左右に曲げることはできません。 - もしも神や主上神,デユスの名を地上や天界で忌まわしきものにすることがジェホヴィの御命令であり,あなたがその目的のために自分を軛に繋げようとしているのであれば,それはそれで良いことなのかもしれません。しかし私はあなたをそうさせたくないし,私ならそれを防げます。
- かつての私の副神であったあなたのことを私はよく覚えています。若かったあなたは将来有望でした。私はあなたのことを『こちらの副神は数千年来の誇りとなる!』と裁定しました。
しかし私の裁定はジェホヴィのものではありません。あなたへの私の愛は新芽のうちに早々に摘まれてしまいました。なぜならあなたはいつも自分のことを話していたからです。
あなたは自分の経験と,自分がこれから何をすると宣告するのをずっと語り続けるものだから,他の神々はうんざりしていたのです。 - ジェホヴィが,私の悪で私自身を身動き取れなくさせた時,あなたは私に忠告してくれましたがそれに従わなかったので,あなたは私を焦らせました。
繰り返し言いますが,私は誰の忠告にも従えませんでした。そしてあなたも身動きが取れなくなったら,誰の忠告にも従えなくなります。
なぜならそれが神の束縛だからです。私たちはこの束縛から逃れない限り,ジェホヴィを筆頭に,私たちはその僕以外にはなれないのです。
神は王国において偉大な存在でありながら,その国の民の中で最も卑しき僕でなければなりません。義務は一切なく,ジェホヴィ以外の誰も偶像化しないように自分の臣民を説得し続けなければなりません。
彼ら臣民に対して,神が自分たち以上に何も持っていないことを示し,彼らが独り立ちし,神の奴隷ではなく,偉大なる霊魂だけを信仰する,独立した大人にならなければならないのです。 - 神は自分や民に束縛されず,ジェホヴィと協調することで得られる慈愛と愛による『自由への愛』をどの魂にも完全に与える存在なのです。
- 私が地獄から救済され,私の王国が『ヴァラピシャナハ』に昇格した後,あなたは私の下に戻り,これらのことを理解し,嘘はついてなく,この哲学を愛していると言っていました。
あなたはジェホヴィに熱心にお仕えし,かつての行為を悔い改めて,儀式や式典に参加していました。 - 私はあなたに胸襟を開きました。あなたを初めて知った時のように,あなたへの愛が1,000倍になって返ってきました。私はあなたへの喜びと涙が湧きおこり,この甘い愛を送ってくださったジェホヴィを讃えました。
- 私たちは互いに抱きしめ合いながら,悔い改め,永遠の愛を誓いました。
私たちはジェホヴィの道をはっきりと理解しました。彼の御方は私たちを,強く賢く,そして喜びに満ち溢れた者にしてくれたのです。 - 私たちは手を取り合ってドルジャや闇の霊魂,最低の愚か者と共に働き,彼らの愚かな心に繰り返し,日夜,永遠に教え諭していくと決めました。
私たちは二人とも何千回もほとほとに草臥れ,手を休め,ほんの少しの間仕事から離れて,互いの腕の中で休みました。 - それから私たちはジェホヴィの御業における計画と栄光について議論したり哲学的に考えたりして,ここでの労働で進歩の兆しが見られることを期待しました。
ああ,あの時の栄光よ!
あの当時,闇の中であなたが私に向けてくれた豊かな叡智と愛よ!
100年も私たちは苦労し,私は祝福され,私の民はあなたという『私たちの愛の星』に祝福されたのです。 - 私たちが40億人という私の被保護者を成長させ,彼らを少しだけ闇から解き放つことができた時,遠く離れた地の女神アチェニが他の地域を旅するため,あなたのような偉大な者を必要としていました。
私はあなたと別れました。私の心はまるで双子のように割れました。 - 何百年もあなたは旅をして豊富な知識を手に入れましたが,張り裂けんばかりの想いが詰まった私の下に戻ろうとはしませんでした!
これ以上,何が言えますか?
あなたは私の場所におり,私は私の場所にいます。しかしジェホヴィは叡智,愛,真実,信義と共にいます。なぜなら,それが彼の御方の住む場所だからです」
【15章】
- デユスはヴァラピシャナハの神アフラに返事もせず,何も言わずに使者を帰しました。
悪魔が再びデユスの下にやって来て,こう言いました。
「お前の神々に断固としてこう言ってやるがよい。今日,アフラとクラオシヴィの神がジェホヴィの下に戻れと脅してきた,と」 - それでもデユスは怖れており,彼は悪魔に,自分ができる最良の方法は何かを質問しました。
悪魔はこう言いました。
「私の神である主神よ,お前にできる最良の方法は,全てのディヴァン法を壊し,代わりにデユス法を制定することだ。
どうして古代人の足跡を辿らねばならぬのだ?」 - 主上神は言いました。
「そうだ,そうだ!
我は古代人の法に縛られてはおらぬ。我は我のみの法を持ち,『主上神の法』と呼ばせよう」 - 悪魔(自分)は言いました。
「主上神よ,お前の言葉が『デユスの法』となる。つまり, - 我,主上神は『自分の安全』を第1の法とする。
- 汝らは全身全霊で汝の神である主神を愛せ。
- 汝らは汝らの神を,今も今後も永遠に崇めよ。
- 汝らはジェホヴィを崇めてはならぬ。ジェホヴィは虚無であり,存在しない。
- 汝らは地上や地球の天界において,いかなる偶像も崇めてはならぬ。
- 主上神である我以外の何かを崇める者は何人であれ,処刑する。
- 見よ,我は正義と真実の神である。
我は怒りの神であり,報復は我が手段である。 - 我にはホレドの丘の門がある。我の守護者は『燃える剣』を持ったチェルビムとセラフィムである。
- 我に対して手を上げし者は何人であれ,滅ぼす。
我が意志を行うことは『第6の法』である。 - 男子に割礼の印を施す者は何人であれ,処刑とする。
- 何人も悪意を以て悪事を為してはならぬ。
暴力で以て男女,子供を虐げてはならぬ。 - 地上で我を讃える者は何人であれ,我はその者を天界で称揚する。
- 天界と地球のデユスたる主上神以外の神々を倒す者は誰であれ,我はその者を天界で称揚する」
- こうして偽神の布告が地球で制定されました。
デユスという名はヴィンデュと東パーシーの他の神々よりも崇められ,ジャフェス(中国)ではティイン,アラビーニャ(エジプト)では主上神として崇められました。
この国の民には新たな聖書が与えられました。しかしこれらの名前は全て,たった一人の天使,かつて定命の者であったアヌハサジを表していました。 - これに先立ち,地上の信仰者は無抵抗を教えられてきました。それは指導者を無視し,悪には善で返し,兄弟のように共に暮らすことでした。
- しかしアヌハサジ,別名デユスの布告により,信仰者は信念が揺らぎ,戦士となって王や支配者を目指すようになりました。
- それにも関わらず,彼らの多くは自分たちのことを『信仰者』を意味する名前で呼んでいましたが,彼らの信仰は『偉大なる霊魂』から,定命の者のような属性を持った人の形をした神へと変わってしまいました。
- これらの国の定命の者たちは,『燃える剣』を持ったチェルビムやセラフィムの偶像や,一対の天秤を持ったアヌビスの偶像を作りました。それは現在作られているものと同じく,『正義』と呼ばれています。
- この地上の布告に加えて,アヌハサジ,別名主上神は自分の王国と配下の神々の王国に天界の布告を作りました。
主な布告は次の通りです。
「最初の100年間は,地球で生まれた全ての天使をそれぞれの管区に遣わし,我が神々のやり方に従い,その天使たちをそれぞれの臣民とする。 - 100年後,我が神は,最高位の臣民の中から10分の1を私の下に届けるように」
- デユスは彼の神々の王国に関して,境界や装飾に関する200の法を定めました。壮大な演目や,無数の使者,杖者,音楽家,雄弁な演者(演劇)の他に,演目が大層華やかになるように大量の下僕や演出家を揃えさせたのでした。
- 彼は政治の体裁やシステムを完成させると,自分の法を批准し受け入れてもらうため,再び饗宴を催し,神々に招待状を送りました。
- こうしてデユスの法は神々に批准され,彼らは喜びながら自分の王国に戻ると,すぐに自分たちの栄光のために働き始めました。
【16章】
本章では,神々が以前に語ったことをどのように実行したのかを記しています。
- こうして『共同体』が創設されました。これは偽主上神とその配下の偽神が多くの王国を一つに結合させたようなものですが,どの神も自分の栄光を優先すると心に決めていました。
- 反乱が始まってから『共同体』の完成までに要した時間は64日であり,その時点の天界の住人は男女,子供を合わせて80億人でした。
彼らは,保育所,病院,学校,大学,工場や,造船所,測量,道路建設や,その他の下天におけるあらゆる施設を主観的,客観的によく整えていました。
これらの王国から40億人がまもなくデユスのホレドに送られました。 - デユスはすぐに計画の実行に取り掛かり,上層の高天原クラオシヴィに向かう全てのオテヴァンや他の乗り物を破壊したり,上層から下層に向かう火の船や他の乗り物を押収もしくは破壊するように命じた布告を出しました。
デユスは言いました。
「我が民は他の天界に昇天してはならぬ。
我は地球とその天界をあらゆる幸福と栄光が十分に満ち足りた世界に作り上げた。
『私は昇天する』と言って乗り物を造る者,もしくはそう言わなかったとしても我がそう見做した者は誰であれ,その者を我がために用意された『堕落した下天』に放り込む。
もしも『上天がある』と言って男女が我が天界で説法するようならば,その者は我が息子の審判が下り,地獄に放り込まれるであろう。 - 我,デユスは我が天界の図書館の,ジェホヴィやオーマズド,我よりも上位もしくは権威のある天界の王国を説いたあらゆる書物を封印することを命じる。なぜなら我,主上神は一つの天界しか持たず,全ての民をそこに引き込んで永遠に我と共に暮らさせるからである。
- 我が配下の神々,元帥,将軍,隊長は眷属を連れてホレドの領内を巡回し,綺麗な道路を作り,他の王国との繋がりを全て断ち切るものとする。彼らは我と配下の神々の王国を永遠に十分に守護し得る常備軍を,我が天界に張り巡らされた道路に配備するように。
いかなる男女の天使も我が道路を使って他の場所に行ってはならぬ,永遠に」 - これらは図書館に関すること以外は実行されました。しかし4,000機のオテヴァンやその他の昇天用の船が破壊され,他の天界行きの船の造船所も7,000以上破壊されました。
その結果,男女7億人の雇用が失業しました!
その大半はホレドに強制的に移送され,階級ごとに仕分けされ,偽の主上神の首都や評議会の建物,宮殿の美化といった仕事に就かされました。その他の者は常備軍に徴兵され,季節や年単位で配属されました。 - こうして『堕落した下天』の最果てはあらゆる方法で鍵が掛けられた後,デユスは内側に目を向けました。
彼は言いました。
「さて我は上天の王国やジェホヴィに関する,我が天界にある教科書を隠す。なぜなら今より彼奴は我が敵であり,我は彼奴の敵だからだ。
我は我自身に誓う。ジェホヴィとオーマズドの名は天界と地球で滅ぼす。主上神デユスの名こそ,最上位の存在となる」 - 60日間,軍隊が破壊目的で下天を上に下に,遠くや近くと駆け回り,上位の大気界や精霊界に関する多くの記録,本,地図を隠しました。
天界における破壊活動は60日で完了し,上天やジェホヴィ,オーマズドについての証拠や教えはどこにも見つけられなくなりました。 - 偽の主上神は言いました。
「我が名や我がホレドの地こそ,この破壊されたものの代わりとせよ。なぜなら世界の半分をデユスの名において支配し,残りの半分を主上神の名で支配させるからである。 - 天界と地球の住民は何処で我を見つければよいかを知り,我が存在を知り,我が強さを見るであろう。
然様,彼の者らは我が喜びと不快を知り,恐怖に怯えながら我に仕えるであろう。 - こうした天界の学校や大学の本はデユスや主上神を『至高にして最も崇高で神聖なる存在』として作られました。
- これまでのことが実行された後,デユスは盛大な饗宴を催し,彼の命令を遂行することで自身を証明した勇敢な戦士や破壊者を仲間として招きました。
その間,担当となった労働者や役人はホレドの主上神の宮殿や首都を全てを超越した存在として,天界で見たこともないぐらい美しく拡張しました。そのためこの饗宴が催された時には,宮殿は既に壮麗さと栄光の一つに加わっていました。
祝宴の準備や企画を担当した100万人以上の役人や下僕は,秩序,気質,規律のいずれもとても素晴らしかったため,集まった神々や大将軍,政治家,元帥,隊長は長い間,拍手喝采するぐらいしかできませんでした。 - それ以外にもデユスは5万人の眷属を歓迎要員として手配し,50万人のエセナウルとラッパ隊,10万人の触れ込みの使者を用意し,特に後者は著名な来客があり,デユスの御前に案内された際,聖評議会の喝采の中,彼らが今まで見てきたものを凌駕する栄誉を披露しました。
- 饗宴で使用された食材は動物界よりも上の階級20以上とされ,それ故に,この特別な機会のために訓練を受けた配送人や労働者により事前に調達された,地球から採れた霊界の野菜や果実でした。しかし食卓に供されたのは霊界の肉や魚はなく,大量の霊界のワインがあり,これは甘露(スベ)と呼ばれました。
- 饗宴の部屋の壁は彩色豊かな火の噴出しで装飾されており,部屋の床からは得も言えない香りが噴出し,その香りも地球で採れた霊界の素材であり,かつて滅ぼされた配送人が暮らしていた領地から奉仕として徴用された100万人以上の奴隷によって強制的に噴出させられていました。
- 主上神や配下の神々が参加したその饗宴には,1,200人の来客があり,その饗宴は丸1日続き,神々や来客は心ゆくまで飲み食いし,芳醇な甘露に酩酊した者は少なくありませんでした。
- 饗宴が終わると,デユスは元帥を通して彼らの前で話すと表明し,場が静まり返るとこう言いました。
「他人を喜ばせる以上の喜びが他にあろうか!
汝らが我が命に従って仕えてくれたので,見よ,我は汝らをもてなせた。
我が饗宴は汝らの饗宴であり,我が素材を汝らに供したのは,我が汝らから受けた栄光を還元するためである。 - されど汝らの神である主神がこれで終わりだとは思わないでほしい。
我はこれで終わりにはしない。汝らの神たる我は,その栄誉を受け取るに相応しき者たちに栄誉を与えるため,汝らに命じた。
我が神々もまた,我が天界において為した汝らの働きを大いに讃えている。なぜなら我が天界は彼の者らの天界であり,汝らの天界でもあるからだ。
汝らは『昇天』という最も無価値で愚かなものを打ち壊し,我が天界から塵を一掃し得たので,汝らは自分のために永遠の栄光の場所を確保できたのである。 - それ故に,汝らへの公平さのために,我は汝らの多大な功績に応じて汝ら全員を,今この時を以て昇進させることとする。
汝らはこの昇進で安堵し,気を抜いてはならぬ。なぜなら我は,より大きな栄誉,栄光は元より,汝らのためにより大きな活躍の場を用意しているからである。 - 見よ,我は地球とその領土に命じた。汝ら我が神は,我が名とその力の下に従わせることになろう。天界において最も勇敢であることを証明した汝らは,我が名において何百万人もの天界の兵士を率いて地球に降り立ち,我が手の下に定命の者たちの行く末を計画し補正する士官に選ばれた。
汝らはジェホヴィとオーマズドの名を天界で捨てたように,地上でもその名を捨てるだろう。 - 思い出すがよい,我は怒りの神である。我は地上のあらゆる不信心に対して宣戦布告する。
ジェホヴィやオーマズドの名の下に偉大なる霊魂を崇拝する如何なる者も,男女構わず処刑する。
幼子だけは助け,奴隷や宦官,それ以外に我が王国に利益をもたらすものであれば何にでもするがよい。 - 彼らが石や木,金,銅といった偶像を所持しているならば,それらは壊されよう。『目に見えざるもの』の偶像を作るのにそれらを貯め込ませてはならぬ。なぜならそれらは我が目にとって何よりも不快だからだ。
我は地上に一人の信仰者も生かして残さぬ。 - これらを成し遂げるためにも,我が麾下の神々は饗宴に参加する汝らを選び,階級ごとに振り分けたら,汝らは我が手より記章を受け取り,我が神々と共に望む場所,望む奉仕へと赴くがよい。
- 汝らは地球に降り立ったら,神託所や礼拝所を占拠し,他の天使,神,主神,使い魔を全て追い払え。定命の者たちが霊魂に相談しに来たら,汝らはそれぞれのやり方で彼らに答え,我が命を実行せよ。
- クラオシヴィの王国所属の霊魂を連れた『目に見えざる者』により作られた予言者や予見者を見つけたら,汝らはその霊魂を追い払い,汝らのやり方で予言者,予見者に憑りつくがよい。
されどオーマズドの天使をそこから追い払えねば,『堕落した下天』の奥深くに行き,1,000の闇の霊魂を連れて来るがよい。奴らは愚かで拷問に長けており,予言者の気が狂うまで奴らをぶつけてやりなさい。
しかしその預言者や予見者が保護され,闇の霊魂が届き得ぬ場合は,その者がよく行く場所に悪霊を遣わし,その者を毒殺する病原菌をその場所に植え付けるがよい。 - しかしジェホヴィの予言者が悔悟し『偉大なる霊魂』を捨ててデユスまたは主上神を受け入れるならば,汝らはあらゆる悪をその者から追い払い,その者に衛兵を置かねばならぬ。なぜならその者は来るべき時に我が臣下となるからである。
- 汝らが地上の王に迫るのに,神託や預言者,予見者,憑依といった手段は問わない。されど汝らはその者が寝ていようが起きていようが,いずれの時も何らかの手段でその者の下に行き,『汝らの主神』の教義や愛を啓示せねばならぬ。その者が大いなる戦争を発起し,デユスや『汝らの主神』を信仰せぬ全ての民を追い詰めるであろう。なぜならその者は,我が意志を遂行する汝らの道具となるからだ」
- デユスが話し終えると,神々は速やかに選出を行い,将軍や隊長を新しく任命しました。
従者が饗宴の食卓を片付けると,神々は隊長や将軍を連れて12列に並んでデユスの前に控えると,デユスは先に約束したように記章を授けました。 - その後,デユスは評議会の部屋に行き,玉座に座りました。客人,神々,評議員は南門から入り,部屋の床の中央に控え,そこで主上神は『神の戦士』となる者に挨拶すると,彼らは正義の遂行を意味する『牡羊座の印』を結んで応じました。なぜなら牡牛の偶像は玉座の上にある印の一つだったからでした。(そしてこれは『牡牛の勅令』と呼ばれました)
- これらは,偽者の主上神に臣従させるべく地上への降臨を天界で許可された将軍や隊長を連れた男神女神の名となりました。
彼らの名は次の通りです。 - 神々は次の通りです。
・アヌビ
・ハイカス。今はティインと呼ばれています。
・ウォッチシジ。今はスドガと呼ばれています。
・チェレムン。今はオシリスと呼ばれています。
・バアル
・アシュタロス
・フォーベ
・ヘスルー
・ヘルー
・オリオン
・ヘベ
・ヴァリッシュ - 将軍は次の通りです。
・ホイン
・オーダ
・ジャー
・ノウテス
・ジュン
・プルトンヤ
・ルー・チェン
・ワカ
・ポセーイドン
・ドシュト
・ユールガロス
・ネフ
・アポロヤ
・スッツ
・カルサ
・ミオン
・ヘファイスティス
・ペトリス
・バン
・ホジョウヤ
・ムンジョ
・ウラナ
・オケヤノス
・エグプト
・ハイラム
・トゥクロノ
・アレス
・ユーベ
・フェトゥス
・ドン
・ダン
・アリジャ
・ソル
・サメルン
・ツゥワッチ
・フアヤ
・アフロ・ディテ
・ハン
・ウィール
・ハインリ
・ワンル
・アルティミス
・ガソンヤ
・ルータ
・プー
・トチンウォトゴウ
・ベン
・アーロン
・ナイスウィチェ
・ガイヤ
・テシン
・アルゴ
・ハダル
・アツシル
・エション
・ダリダラット
・ウダン
・ナダル
・ボグウィ
・シウグガ
・ブリハット
・ゼマン
・アシリグ
・オイベ
・チャンルワン
・シシ
・ジェガット
・アトイナ
・デュ - 隊長は次の通りです。
・ペンブ
・ジョシュ
・ヤムヤム
・ホリーツ
・ヨス
・ガンバ
・サイド
・ドラッタ
・ユペセット
・ワグ
・マル
・ルス
・マッカ
・チュッツ
・ヒラクト
・ヴァゼンノ
・ハスック
・トルゥス
・マイディール
・パセマディン
・コプ
・クペンタ・マイニュス
・トリシティヤ
・ペーター
・ホーブ
・ヴァナイティ
・クラオシャ
・ヴィスパー
・シーム
・プロヤ
・ヤクタロス
・アブア
・ザオサ
・カカン・キャット
・ホヴェイン
・ミャズヅルー
・ハウル
・アベル
・オペニスタ
・イザー
・ヴァジスタ
・ポタナス
・キロ
・ウィスカ・ドレ
・ウルヴァシュ
・アシスノガ
・カーヴォ
・カラマラ・ホードン
・ルツロム
・ヴァブ
・ダエリ
・クス
・ツーマンゴ
・レウィアン - これ以外に,下級の士官が1,000人いました。
さて,彼らの階級,地位,任務を確認すると退出し,デユスは士官と共にいた神々が群衆の中から私兵を選抜するため,1日の余暇活動を与えました。 - 1日のうちに,2,000万人の天使による軍隊が結成され,彼らは信仰者やジェホヴィ,オーマズドの名を滅ぼすべく地球に降り立ち,そしてデユス,またの名を主上神という偽神を確立しました。
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)
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