【OAHSPE考察】spiritとsoulの違いについて

“spirit”と”soul”の違いについて

『OAHSPE』では,霊魂や精神体,魂を表す”spirit”と”soul”という2つの単語が頻出します。この2つの違いは,霊界の住人を指す場合は”spirit”であり,人格が付与された魂,心,精神体を指す場合は”soul”となります。
どちらも意味合い的には似てますが,”spirit”=”soul”であるかと言われると,そうではありません。

この世界は実体コーポ界とエス界に分かれます。実体界で生きる人間は『実体人corporean』や『定命の者mortal』などと呼ばれます。実体人には,霊界の住人である『霊魂(spirit)』がそれまでの記憶を消去された状態で母胎の胎児に宿り,人格が付与された『魂/精神体(soul)』となります。この『魂/精神体(soul)』は人間の成長と共に様々な事柄を吸収し成長していきます。

ところが胎児や出産まもない状態で死亡すると『胎児(fetal)』と呼ばれる『霊魂(spirit)』になります。なぜなら実体人に宿った霊魂は前世の記憶が消去されているためです。そのため『胎児(fetal)』は死後,天界の保育所や病院などで手当てを受けて再教育されます。

無事に実体界の赤子が成長し,成人すると,今度は老いを迎えます。肉体が衰え,やがて死を迎えます。実体人は死後,それまでの記憶が保持された状態で死滅した肉体から『魂/精神体(soul)』が取り出され,霊体化(=霊魂(spirit)化)されます。死後の霊魂は『エスヤン(es’yan)』と呼ばれる存在になります。『エスヤン(es’yan)』とは「生まれたての霊体人」という意味です。

『エスヤン(es’yan)』も天界で再教育が必要であり,ある程度訓練を積んだら,天界で労働に従事します。その目的は『魂/精神体(soul)』の教育や成長の促進です。

人間には『心』があります。この『心』は『魂/精神体(soul)』と言い換えることができます。『魂/精神体(soul)』にはそれぞれ人格があり,それが個々の性格(個性)を決めています。人間はこの世に生を享けた時から,その実体に宿った個性があり,その個性はこの世の全ての人間で異なります。一人として同じ個性は存在しません。但し,創造主はこの個性を全て保有した別格の存在となります。そのため『全人格All Person』とも呼ばれます。

結論として,霊魂(spirit)は「霊界の住人」を指しているものの,個々の人格までを特定しているわけではなく,個々人まで特定する場合は「魂/心/精神体(soul)」で表現されると考えればよいのだと思います。

“spirit”と”angel”の違いについて

『OAHSPE』の「Glossary(用語集)」には以下のように記されています。

霊魂 (Spirit)
(正しくはないが)天使と同義。 (水は海であるとは言えないが,海は水であるとは言える。天使は霊魂であると言えるが,霊魂が天使かと言われると違う。)

OAHSPE-0『Glossary(用語集)』

天使も霊魂も「霊界の住人」であることに変わりありません。上述の例では「天使=海」で,「霊魂=水」となります。
人格が付与された霊魂として扱われる場合が「天使」であり,そういった属性など関係なく表現されているのが「霊魂」なのだと考えます。
『OAHSPE』で「天使」という表現があった場合,「性格キャラクターを帯びた霊魂」と解釈すればよいのではないかと思います。

コメント