【OAHSPE考察2】ヤスナ第30章(1節-11節)

1節

さて私は語ろう,求める者たちよ,記憶すべきことを,
すなわち賢いアフラにそしてアシャにウォフ・マナフの賛歌と祭祀を,
注意深い者たちよ,光明によって目に見える喜びを。

『アヴェスタ』ヤスナ第30章 1節
引用:『原典完訳アヴェスタ ゾロアスター教の聖典』訳:野田恵剛 国書刊行会

本章は,全体を通して正義と悪が辿る未来について語られています。

概要テーマ
1節~11節善人と悪人がそれぞれ辿る道について。
不義者には長い破壊があり,善者には幸福がある
正義と悪が辿る未来について

正義と悪の対比構造が全体を通して貫かれており,アフラの主張としては他の章と比較して分かりやすい部類に入ります。

まず本節ですが,ムシャ・スプンタの七柱のうち,アフラ・マズダ(最高神),アシャ・ワヒシュタ(善良を司る神),ウォフ・マナフ(善思を司る神)の三柱に対しての賛歌をこれから述べる,ということを宣言しています。

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