はじめに
人間は社会の営みを始めた頃から集団活動を行っており,集団を統制するために組織化し運営してきましたが,どのように組織化すれば効率的に運用できるのかを科学的に検証し始めたのは,19世紀末のフレデリック・W・テイラーによる「科学的管理法」が最初とされています。
その後,ホーソン実験など様々な検証を行いながら「組織論」というジャンル自体が学問として体系化されるまでに至りました。
近年ではP・F・ドラッガー氏による『マネジメント論』が非常に有名であり,これにより有機的な組織編制が形式上は構築できるようになりました。
しかしながら「十人十色」という言葉があるように,全ての人間には生きている人間の数だけ個性があり,その個性を学問としての組織論で管理するのは無理があります。
個性を無視した組織論が本来の「人間らしさ」を損なっており,それが組織に所属している全ての組織員に「窮屈」さを感じさせているのが昨今の状況であると考えています。
そこで,現在,科学的に積み上げられた組織論に,本来の人間らしさ,すなわち『個性』を考慮することで,より生きた組織論,つまり「窮屈」に感じない組織を編成できないかというのが,このテーマにおける目的です。
人間が人間らしく,個性を重んじた組織が編成されることを心から願い,考察していきます。
霊魂と個性の関係性について
人間の個性(人格)を形成しているのは霊魂です。霊魂にはそれぞれ人格があり,私たちが住む地球がこの大宇宙で誕生し,セムと呼ばれる物質が地球に降り注がれ,様々な生物が誕生しました。この「セム」という物質は粘土のように様々な形状に変化させることができ,このセムで人間も創成されたと言います。
セムから創成されたあらゆる生命体には「霊魂」が宿っていますが,基本的にはその生命体限りで消滅します。
そもそも,この宇宙を創成したのは創造主であり,創造主は外宇宙の住民であると考えています。外宇宙には,私たちが所属する宇宙と別の宇宙が数多く存在し,それぞれの宇宙には創造主が管理者として存在しているのだと考えています。
創造主の目的は,宇宙の発展であり,それには創造主と姿が似た「人間」を宇宙内にたくさん誕生させて成長させていくことにあります。それは他の宇宙も同じであると考えます。
創造主は霊界(目に見えない世界)の住人であり,霊界に数多くの霊界の住人(天使)を誕生させました。霊界では様々なことができるため,天使を成長させるために実体界(目に見える世界)を創りました。この世界は目に見える範囲でしか行動できないため,不自由であるが故に,その中で様々な試練を乗り越え,成長させることが目的でした。
こうして天使たちがある程度成長してくると,今度は地球から霊魂を生み出す取り組みに掛かりました。地球で人間を創り出し,そこに宿った霊魂が消滅しないように教導していきました。
地球誕生の際,まだ生命体が存在しない状況で他の惑星で暮らしていた天使が連れてこられ,天使たちはセムで創成された人間の肉体に憑依しました。この天使たちは同じくセムで創成された人間(地球の最初の種族:アス族)を,人間の姿(セムで造成)で教導しました。ところがこの天使たちは創造主より禁じられていた『生命の実』を食べてアス族と交わり,新たな人種(イヒン人)を生み出してしまいました。そのため創造主から罰として,天使たちに地球で暮らす人類の面倒を第6世代まで行うことが厳命されました。
その後,天使たちは役目を終えましたが,地球上では様々な人種が誕生しており,地球生まれの霊魂も増えてきていました。
地球草創期,生まれたばかりの霊魂は肉体が亡ぶとそのまま消滅することが多かったと言います。しかし霊魂の定着率が上がるとそれに伴い,永続する霊魂の数も増えてきて,現在ではほとんどの霊魂が不滅性を持っています。
不滅性を獲得した霊魂は,天界で天使として暮らしています。天界では保育所や学校などの施設があり,そこで学問を修養しつつ,労働などもあります。例えば学問を修養し,ある程度学識が高まると現世の人間の世話をするアシャールやアサフとなったり,腕に自信のある人は建築家になったり,土木作業員など,様々な職業に就いて働きます。
こうした教育課程を終えた後,ある程度,霊魂の浄化が進むと現世への転生が許されます。これを『第2の復活』と言います。
現世の転生が許された霊魂は,おそらく順番待ちだと思いますが,現世で暮らす母親に胎児が宿った時,その胎児に憑依します。
やがて母親が出産し,赤子としてこの世に生を享け,成長し,成人し,やがて老化を迎え,肉体が機能を停止して死を迎え,人生を終えます。この時,霊魂は天使アシャールから天使アサフの手に渡され,天界へと昇天し,天界での暮らしが始まります。これを『第1の復活』と言います。そして霊魂は再び天界での生活を経て浄化され,現世への転生を目指し,これを繰り返していくことになります。
霊魂は天使と同じ存在ですが,霊魂が人間の姿をした状態を「天使」と言います。この霊魂にはそれぞれ個性があり,誰一人同じ個性を持った者はいません。
例えば一人の母親から双子や三つ子が生まれても,その性格は異なります。なぜなら,別の人格の霊魂がそれぞれに宿っているからです。
このようにそれぞれの人格は霊魂そのものであり,先天的な性格は「現世に転生する前の霊魂」のものであり,後天的な性格は「現世での暮らしの中で形成されたもの」となります。
次のこの霊魂と血液の関係について見ていくことにします。
血液型から導くパーソナリティ(Personality)
全ての物質は原子(atom)という最小単位の存在で構成され,その原子の中には「陽子」「中性子」「電子」が存在すると言われています。ところがこの原子にはエーテ(ethe)と呼ばれる「目に見えない要素」が関わっており,それについてOAHSPEでは次のように述べています。
ジェホヴィはこう仰せになりました。
OAHSPE-15『ソーの書』4章-13
「『目に見えない大宇宙』に浮かぶ固形の地球,星,月と同じように,私はあらゆる物に『原子的な部品』を作り,それらを霊気の中で浮かべました。
地球が空気と霊気に対してそうであるように,実体界の原子も,溶解した霊気の中で浮かんでいるのです」
実体界では観測できない「霊気(エーテ,ethe)」という存在の中に原子が存在し,すべての原子はこの霊気の影響を受けています。
次にこの霊気が,実は人間の体内でも活動しており,それが人格に影響を与えています。
ジェホヴィはこう仰せになりました。
OAHSPE-15『ソーの書』4章-14
「人間よ,『私』という人格には一人分の人格しかなく,その人格で,様々な条件や状態から成る『私の宇宙』を構成していると考えてはいけません。
ある愚かな男が『血は肉と骨であり、肉と骨は血の状態にすぎない』と言ったとします。しかしその者は,私が血から肉を作っているのではなく、血が運んでいるものから肉を作っていることを理解していません。
同じ方法で私は『私の人格』という実体を,『私という存在』が持つ霊気に込めて運んでいるのです」
引用した部分で重要なのは次の部分です。
「『私の人格』という実体を,『私という存在』が持つ霊気に込めて運んでいる」
人間の血液は,全身の肉や骨を支えるために体内を巡っているのですが,その血液が肉や骨を形成しているのではなく,その血液に含まれている要素で肉や骨を形成しているとOAHSPEでは言っています。
その要素は「目に見えない世界の物質」である霊気(エーテ,ethe)が運んでおり,実体界の人間には観測できない存在となります。
ところで血液には,1901年にカール・ラントシュタイナーにより発見されたABO型のメカニズムがあり,異なる血液型を混ぜると凝集する現象が起きます。
血液には,霊気を通じて人格も運んでいるため,ABO型の血液型は人格に対しても影響を与えているが考えられます。
ABO型の血液型が持つ人格ですが,以下のような特徴があると考えています。
・A型・・・規律,秩序を重んじる性格
・O型・・・調和,協調を重んじる性格
・B型・・・変革,個の力を重んじる性格
・AB型・・・A型とB型の両方の性格に変じることができる
OAHSPEでは,現世で生きる上で「規律と調和」は重要な要素であり,A型の血液型を持つ人は「規律」を重んじる傾向にあり,O型の血液型を持つ人は「調和」を重んじる傾向にあると考えています。
そのため,A型とO型の血液型は全体の8割以上を占めており,その中でA型とO型は半々になります。
残りはB型が大半を占めており,その残りがAB型となります。
組織的には,それぞれの血液型がバランスよく配置された組織が最も効率的ですが,外部要因(例えば時代の情勢等)により,求められるリーダーの性格も変えていく必要があります。
例えば安定した時代を続けたいのであればA型の「規律」やO型の「調和」が望ましいし,安定を打破して変革させていくのであればB型の「変革」が適材なのだと思います。
ところが,組織とは変革だけで成り立つものではなく,一番重要なのは定着と安定です。変革で得られた果実を定着させないまま,次の変革などあり得ないのです。
そのため,組織を発展させるためには,最初に「規律と調和」を醸成し,マンネリ化してきたら「変革」を試みて,それが成功を見たら再び「規律と調和」を定着させる,という流れが最も効率的だと考えます。
例えば,常にB型の指導者を輩出してしまうと,混乱しかもたらさない組織となる可能性があります。
状況を見ながら,時にA型の指導者,時にはO型の指導者と「規律と調和」をバランスよく取りながら,マンネリ化してきたらB型の指導者で「変革」を試みるというのが理想の形と考えます。
ここでは触れていませんが,AB型の指導者については別テーマで考察します。
血液型から考える組織編制
組織を編成する際,組織の長(指導者)を決定する必要があります。それはその組織に期待する役割によって決まります。
例えば秩序を回復したいのであればA型,調和を重んじたいのであればO型,変革を期待するのであればB型となります。
次に指導の配下の組合せですが,秩序が整った組織で次に必要なのは「調和」になります。そのため,A型の指導者の下にはO型の部下が望ましいと考えます。
調和が取れた組織の次に必要なのはマンネリ化に備えて「変革」となります。そのため,O型の指導者の下にはB型の部下が望ましいと考えます。
変革に挑戦した組織の次に必要なのは秩序です。そのため,B型の指導者の下にはA型の部下が望ましいと考えます。
AB型は気分次第でA型の性格にもなったり,B型の性格にもなるため,B型の指導者もしくはO型の指導者の下でその能力を発揮するのではないかと思います。
組織とは指導者と部下の2人の関係性だけで成り立つものではなく,全体的にバランスよく配置されるのが最も効果的であると考えます。
例えばB型の指導者の下に,B型の部下しかいない組織では,まとまりのない組織が形成されることになります。
A型の指導者の下に,A型の部下しかいない組織では,秩序ばかりを重んじる形式主義の組織が形成されることになります。
O型の指導者の下に,O型の部下しかいない組織では,仲良し集団が形成されることになります。
このように組織内の血液型の分布状況を確認すればその組織が何を重視しているのかが分かると考えています。そして外部環境に適合した組織であれば躍進し,適合していなければ停滞,もしくは崩壊することになるため,状況に応じて手を打つことで組織の崩壊を回避できるのではないかと考えます。
今後の考察について
OAHSPEでは,人格は血液が運ぶ要素(霊気)に影響を受けるとしていますが,血液型が人格を決めるというのは,現時点では私見の域を出ていません。
そのため今後は過去の指導者をサンプリングし,評価,考察しながら検証を進めていく予定です。
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