【OAHSPE考察】人類誕生について

OAHSPE:考察

この世界の構造について

 OAHSPEによれば,この世界の構造を図示すると次のようになります。
 

 この世界はジェホヴィ(Jehovih)そのものであり,ジェホヴィ自身には「目に見える部分」と「目に見えない部分」の2つの存在があると言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」1章-5)
 目に見える部分コーポ(corper)目に見えない部分エス(es)と呼ばれ,コーポの住民は「コーポリアン(corporean)」,エスの住民は「エシアン(es’ean)」と言います。このエシアンは,世間一般では天使や霊魂と呼ばれています。(OAHSPE「ジェホヴィの書」2章-1)
 エスはさらに2つに分けられており,精巧に作られた「エーテリア界(etherean worlds)」と,大気で満たされた「アトモスフェリア界(atmospherean worlds)」があり,エーテリア界にはエーテ(ethe)と呼ばれる物質があり,エーテはアトモスフェリアとコーポのどちらの世界にも干渉できると言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」2章-5)

人類の誕生について

 コーポの周囲にはアトモスフェリアが取り巻いており,そこにはたくさんの地球,月,星,太陽があります。原文だと「earths and moons and stars and suns」とあり,わざわざ複数形になっているので,地球も星も月も太陽も,アトモスフェリアと呼ばれる世界には何個も存在するようです。(OAHSPE「ジェホヴィの書」2章-3,10)
 太陽系を考えると,太陽を中心に水星,金星,地球,火星,木星,土星,天王星などの惑星がありますが,OAHSPEでは地球とその他の惑星を分けて記述しています。
 その地球の役割とは何だったのかというと,人間を作るためだったと言います。地球に人間を作るのは,コーポ界のことを学ばせるためであり,そこで学んだことをエーテリア界にフィードバックさせるため,人間に「死」を与えたようです。(OAHSPE「ジェホヴィの書」2章-2)
 そもそも惑星は液体の火の玉(a globe of liquid fire)から生まれたのだと言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」5章-14)
 やがて冷却され,何もないところにセム(se’mu)と呼ばれる「水素と酸素」で満たされたものを降り注ぎ,いろいろな生命,生物が誕生しました。(OAHSPE「ジェホヴィの書」5章-14,6章-5)
 そのセムを使って,ジェホヴィは人間を創造しました。
 今,私たちが住んでいる地球上の最初の人間はジェホヴィによって創造された人間であり,アス(asu)ともアダム(adam)とも呼ばれました。その最初の人間は,最初は木のようだったと言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-11)
 ジェホヴィは木のようだった最初の人間を人間らしく成長させるため,他のコーポ界で生まれながら幼少期に亡くなりコーポ界の生活にあまり馴染めていない霊魂(天使)を宇宙上にたくさん呼び寄せました。
 当時,地球にはセムがたくさん存在したため,その天使たちはセムを使って人間の姿を作り出し,アスたちと共同生活したと言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-12,18)

アダムと禁断の果実について

 地球にはたくさんの食べ物がありましたが,その中で生命の木なるものがありました。
 生命の木は地球と天界にまつわる知識(the knowledge of the earth and heaven)が詰まった木であり,そもそもどうしてそのような木が地球上にあったのかは不明ですが,ジェホヴィはその木を食べないように天使たちに指示していました。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-17, 7章-6)
 しかしジェホヴィが呼び寄せた天使たちはコーポ界の生活にあまり馴染めていなかったこともあり,生命の木の果実を食べてしまいました。
 その果実には「生殖者」の知識があり,生殖機能が備わった天使たちはアスという最初に人間と交配し,この二人の間からイヒン(i’hin)と呼ばれる人種が生まれました。
 その後,ジェホヴィは天使たちから肉体を奪うため,地球からセムを除去し,それ以降,アスと天使の交配は途絶えたと言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-18)

 これに近い話は旧約聖書の『創世記』にもあり,そこではアダムが蛇に唆されて禁断の果実を食べたことになっていますが,この話で興味深いのは,蛇はジェホヴィの象徴であり,「蛇=天使」と解釈すると,旧約聖書の内容に近くなる点にあると筆者は考えます。(但し,旧約聖書とOAHSPEでは,禁断の果実を食べた者が天使たちかアダムで相違がありますが)
 それはともかく,結局,生殖機能の何がいけなかったのかというと,天使たち自身の子孫が地球に誕生してしまい,そのせいで天使たちが子孫のことが気になってならず,地球から離れられなくなってしまったことです。
 ジェホヴィの考えでは,天使たちを地球で暮らさせた後,その知見をエーテリア界にフィードバックしてもらうことでした。しかし地球に後ろ髪をひかれてしまうようになった天使たちは,エーテリア界に戻ることができなくなり,結果としてジェホヴィの考えに背くことになりました。
 この時,ジェホヴィが採った裁きは,天使たちに,自分たちが交配して生み落とした子供たちの面倒を見ることでした。
 天使たちは守護天使となり,人間達を見守っていると言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-19)

 天使たちの血を引く子供たちは,その生殖本能により子孫を増やしていき,母胎より子供が誕生する時,ジェホヴィは子供に霊魂を宿らせたと言います。(OAHSPE「ジェホヴィの書」6章-21)
 これが,OAHSPEが語る人類誕生の歴史でした。

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